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0 people agree with this review 2023/05/23
何でも安いからと買っていては結局損になると思います。このEMIの演奏は若くこなれていないといった感じです。この頃のモーツァルトのピアノ協奏曲のほうが成功していると思う。後のDG録音の演奏はベストではないが、テンポが遅めで音に経験の年輪が出て味わいがあるようだ。私はコヴァセヴィッチより好きであるがゲルバーのほうがもっと好きである。
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ピアノ協奏曲が名前の割にはあまり聴かれない。ある点では当然だと思う。メロディーにある程度親しんでしまえばそれまで、といった内容の曲で、私は繰り返し何度も聴こうという気にはなれない。メンデルスゾーンのピアノ協奏曲に似て底が見えている感じがする。モーツアルト、ベートーベンやブラームスとは同等に扱えない音楽と思った。プロコフィエフやサン・サーンスのほうが私は好きである。好みの問題だけではあるまい。
格好よくスマートで聴いた耳にはきれいなブラームスの4番。4番にどんな演奏を求めるかは人様々であろうが、私はこの演奏もちょっと敬遠。やはりどこか音楽離れしたスポーツ的で表面的な印象がぬぐえず、心を揺さぶるまでにはいかない(この人のベートーベンの4,6,7番等ほとんど同じ印象)。私にはまだチェリのほうがずっと良い。クラシック音楽に親しんで約60年、未だにワルターやフルトヴェングラー、シューリヒトの演奏が良いと思っている古い人間だからか。
ワルツは昔からリパッティの演奏が評価が高いが、このコルトーを聴くとこれこそワルツと思わせ、コルトーのほうがはるかにワルツの本質を突いた演奏なのが分かる。一聴すれがすぐに分かることなのに、分からないのは他人の評価や先入観にとらわれている人だと思う。今でも鑑賞に堪える音で聴けるのがありがたい。この録音に堪えられない人はフルトヴェングラーやブッシュSQに終生縁のない人であろう。
0 people agree with this review 2023/05/20
ペトルーシュカを聴くのにサロネン盤を選んだのはこの指揮者の感覚の新しさに期待したからである。録音のせいか、私の再生装置のせいか、音色感に乏しくやや物足りなさを感じる。もう少しキラキラした輝かしさとニュアンスがほしいところである。あくまでも第一印象での感想なので、もう少し聴きこんだら印象が変わるかも。いままでモントゥ・ボストン饗で親しんできたが、現時点ではモントゥのほうがニュアンスが上だと思う。次は故宇野氏推薦のドラティ盤を購入して聴いてみるかな。
一聴するとごく普通水準の演奏のように聴こえるが、深刻になり過ぎずに作曲家の救いがたい孤独感や寂寥感を歌心に包んでいる演奏である。第一ヴァイオリンの音色、歌い方に感心するとともに音楽の流れが実にスムーズで2回も最後まで聴いてしまった。演奏時間の長い本曲を退屈することなく歌心に満ちた優れた演奏である。最近購入してよかったと思ったCDの1枚である。
0 people agree with this review 2023/05/18
16番が実に素晴らしい。深く切り込んでしかも厳しすぎず、バリリsq、アルバンベルクsq、スメタナsq、ズスケsqなどより心に響く演奏である。15種以上聴いているが、私のベストはSP復刻のブッシュsqで抒情楽章の素晴らしさは神品に値すると思っている。他のすべての演奏はメロディを追いかけ過ぎている、このジュリアードSQもその感があるが他の演奏団体より響きの深さで勝っている。
日本盤より音は良いので、パイヤールを聴くならこの輸入CDを求めると良いだろう。演奏は軽く明るいがもう少ししっとりとしたニュアンスが欲しい。初めから終わりまで同じ音色で変化に乏しいように感じる。ラスキーヌなら古いモノラル録音の演奏のほうがはるかに素晴らしく、それは天上からハープのきらめきがおりてくるようである。
有名なヴィオッティの22番がステレオではベストの演奏かもしれない。明るく伸びやかで懐かしいロマンの香りが十分表現されている。ボべスコやグリュミオよりずっと良い。わたしのベストは、モノラルながらデ・ヴィートの演奏であるが、、、。
フランクのソナタは現在13種持っているが、その中でこの樫本の演奏も私には十分存在価値がある。引き締まった音にニュアンスが豊富で聴きごたえがある。チョン・キョンファの新録音と共に時に取り出して聴くことが多く、またタシュナーのモノラル盤、オイストラフのメロディア盤と共に魅力的な大進の演奏であり、ヴァイオリンの響きに現代的な新しい感覚を感じる。グリークも素晴らしい。
2 people agree with this review 2023/05/18
オーストリアというよりドイツ的な重厚な響きであり、その響きに硬さがあり、聴いていて退屈な部分が多く気持ちがイマイチ乗っていかない。ということで私の評価は良いとは言えない。ベーム・ウィーンフィルの柔らかい響きの中にニュアンスに富んだ演奏のほうが好きである、またワルターの暖かく大きい表現のほうが好ましいと思う。ここでのブロムシュテットは真面目さがマイナスとなって音楽の面白みに欠ける。
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0 people agree with this review 2023/05/17
フィリップス時代のインバルはあまり好きではなかったが、デノンーコロムビアに移ってからのインバルは腰が据わった演奏で内容も伴って好ましく思いかなり聴いた。浮ついたところがなく響きも美しく神経が通っている感じで、何より聴いていて演奏にある種の重みが感じられるところが良いと思う。ベートーヴェンやブルックナー、ブラームス、マーラーなどの重い曲がレパートリーになっているが、どこか不釣り合いのような気もするがハイドン、モーツァルトも聴いてみたいと思う。
ステレオ初期の(悲愴)の名演奏であり、マルティノンの録音の中でもベスト3に入れても良いだろう。流石に今となっては録音の古さを感じさせるが演奏自体は変わりなく良いと思う。ケルテス・ウィーンフィルの(新世界)並みの録音であれば今ももっと評価されたであろうが、美しく深い演奏であることに変わりはない。
0 people agree with this review 2023/05/15
DGのモノラル8枚組で持っているが、本CDはキングかポリドール発売CDなので当然音質や音色が違うはずである。本当はこのCDを聴きたいのだが、それも34番の第二楽章のアンダンテだけという狭い心である。DG盤で聴く限り、音も演奏もまろやかでテンポも落ち着いているが、落ち着きすぎという気もしなくはない。BPOの演奏と比べると古き良き時代のモーツァルトという感じで力強さや覇気に欠ける気もする。BPOとの演奏のほうが音に力強さがあり響きが重厚で積極的であるが、こちらは当然ウィーンフィルの美しさがありそれがすべてという感じである。これがステレオでないのがまことに残念。ウィーンフィルとの、ムーティとレヴァインの演奏は敬遠、余談でした。
0 people agree with this review 2023/05/14
聴く前にSPコードを細めのものに換えたら、実に味気なく物足りない音と演奏になったので、同じ種の元の太めのコードに戻したら、音の厚み、輝きがぐっと増し演奏も別物かと思うぐらい良くなった。ステレオだがやや古さを感じさせ、私はこの位の音質なら不満はないが、音に厳しい人は避けるかもしれない。3曲ともに演奏は重厚でその分内容が詰まっており聴きごたえがある。これでもう少し音がすっきり美しければ名演と言えるだろう。好きな34番はセッション録音のDG盤と演奏はあまり変わりはないが、聴きやすい音の点でDG盤を採りたい。これがウィーンフィル(モノラル録音のCDは所持)のステレオならと、つい思ってしまう。ベト2番も充実した演奏であるが、私はストラヴィンスキーの演奏に最も魅かれた。
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