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Review List of レインボー 

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     2022/09/23

    ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮、北ドイツ放送交響楽団が録音したモーツァルトの交響曲第41番と、ハイドンの交響曲第101番を収録したCD。
    戦前はテレフンケンの看板として活躍したイッセルシュテット、戦後の録音はあまりぱっとせず、ドヴォルザークの管楽セレナードやウィーン・フィルとのベートーヴェンが知られている位だ。
    しかし北ドイツ放送交響楽団を指揮した録音は多数残っているようであり、このCDの音源は恐らく放送用として録音されたのだろう。
    その穏やかな音楽作りはモーツァルトの作品で良い面に出ており良い。
    派手さはないがいかにもドイツ的な演奏でなかなか悪くないと思う。
    ただ、録音はあまりパッとしないのが難点。

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     2022/09/22

    アンタル・ドラティが、ロンドン交響楽団を振った、チャイコフスキーの交響曲全集です。
    ドラティの演奏は全体的に明快な音楽作りで、あまりチャイコフスキーらしさを感じさせない演奏です。
    良くも悪くもドラティらしい仕上がり。
    一方でオケは大変に上手く、この辺りはさすがロンドン交響楽団だなと思いました。
    CDにはボーナス的にチャイコフスキーや他の作曲家の書いた小品が収録されていますが、交響曲に劣らぬ立派な出来。
    録音は古いですが、優秀な録音のおかげで色褪せません。

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     2022/09/21

    ウィーン出身の指揮者、クレメンス・クラウスが、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を振って録音した音源を復刻したもの。
    メインはベートーヴェンの『ミサ・ソレムニス』で、なんと1940年録音というもの。
    古い録音だが意外と音質は良く年代を考えたら上々と言えるだろう。
    出だしからしてクラウス節全開というか優美なサウンドで、ウィーン情緒豊かな演奏だ。
    声楽陣と合唱も充実している。
    またストラヴィンスキー『プルチネッラ』と、デュカス『魔法使いの弟子』も収録されており、これは戦後、晩年の頃に録音されたもの。
    デュカスはバンベルク交響楽団とも録音があるが、こっちはやや雑な演奏。
    ストラヴィンスキーは意外なレパートリーだが、これなかなかの演奏だ。
    これらも年代を考えれば録音は悪くない。

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     2022/09/20

    アンタル・ドラティ指揮、ロンドン交響楽団による、ワーグナーの管弦楽曲集です。
    楽劇やオペラからの序曲やオーケストラナンバーを集めた内容で、選曲面ではなんか珍しい曲があるとか、そういうわけでは無いのだが、演奏そのものは明快な音楽作りで、なかなか良い。
    オーケストラビルダーとして名高いドラティならではの演奏と言えるのでは無いでしょうか。
    録音はかなり古いのですが、当時のマーキュリーの録音は今でも通用する優秀な録音です。

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     2022/09/19

    このCDはエーリヒ・クライバーが、テレフンケンに録音した音源を復刻したもの。
    まず収録されているのはシューベルトの未完成交響曲である。
    オケはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団である。
    この未完成は戦前に録音されたエーリヒの録音の中でも良い演奏で、推進力や手堅いクライバーの音楽作り、さらにベルリン・フィルの重厚なサウンドが聴きどころ。
    ついで、ベートーヴェンの交響曲第2番が、ベルギー国立管弦楽団を振って収録。
    エーリヒがベルギーのオケを振った録音は珍しいのでは。
    時代を考えればベルギー国立管の演奏はなかなか健闘しているのだが、やはりベルリン・フィルの後だと物足りない。
    録音は年代を考えれば悪くはないだろう。

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     2022/09/18

    ハイドンのオラトリオ『四季』を収録したもの。
    演奏はクレメンス・クラウス指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団、トルーデ・アイッパーレ、ユリウス・パツァーク、ゲオルグ・ハンと当時のスター歌手を揃えている。
    演奏はモダン楽器ならではのスケールの大きな演奏で良い。
    歌も上手く、パツァークの歌が上手い。
    歌手の声が前に出るのは後述のように放送のための音源だったからではないだろか。
    本CDは1942年に放送用録音として録音されたらしく、同時代の音源に慣れていれば聴きやすいほう。

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     2022/09/17

    リチャード・ボニング指揮、ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団による、ドリーブのバレエ音楽『コッペリア』の全曲盤。
    ボニングにはスイス・ロマンド管弦楽団を振った旧録音もあって、この盤は新盤にあたるものである。
    演奏は旧盤と同じくスケールの大きな演奏ですが、オケが録音用に腕利きを集めたナショナル・フィルという事もあり、こちらの方がアンサンブルはまとまっている様に思います。
    旧盤、新盤どちらがお勧めかと言えば一長一短な所もあるので、気に入ったオケで買うとか、いっそのこと両方買うとかでも良いのではないでしょうか。
    録音はデッカなので、古いものの、問題なく聴けます。

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     2022/09/16

    このCDはクレメンス・クラウスが、ウィーン交響楽団を指揮して録音した音源を復刻したもの。
    モーツァルトのセレナード第7番「ハフナー」とベートーヴェンの合唱幻想曲を収録したもの。
    両方ともVOX原盤で、本家からはCDにはなってないはずである。
    ハフナーは、明快で明るいいかにもモーツァルトと言った演奏で、ヴューラーがピアノを弾いた合唱幻想曲は、軽快なピアノとそれを支えるクラウス&ウィーン響の演奏が素晴らしく、この曲の隠れた名演と言えるだろう。
    録音はやはり古く、元のレーベルの加減もあって極上とはいえないが、年代を考えれば充分だろう。

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     2022/09/15

    カルロス・クライバーの父としても知られるエーリッヒ・クライバー。
    戦前から人気のある指揮者であり、録音も多く残しています。
    このCDは戦前に様々なレーベルに残した音源をCD化した内容です。
    主にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を振った演奏であり、戦前のクライバーの代表的な録音を集めたもの。
    この中では未完成交響曲とジプシー男爵の演奏が大変素晴らしく、古き良き時代のベルリン・フィルの音色も相まってなかなか良い演奏だと思う。
    リストの前奏曲のみ、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団による演奏で、これも悪くはないだろう。
    復刻は時代相応と言ったところ。

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     2022/09/14

    ユニバーサルの廉価盤を発売している、オーストラリアエロクアンスから出た、アンタル・ドラティ指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団による、スメタナの『わが祖国』である。
    ドラティのわが祖国は1986年録音盤が有名だが、この1956年盤も非常に素晴らしい。
    オーケストラが豊かに鳴っており、木管のセクションが上手く、生き生きとしていて聴きごたえがある。
    録音は確かに古いのだけど、演奏の充実さはこちらの方が良いと思います。
    なかなかCDにならなかった音源らしいのですが、興味のある人はなるべく早く入手をおすすめします。

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     2022/09/13

    キープという日本の会社が発売していたロイヤル・フィルハーモニック・コレクション。
    イギリスのロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を起用し、廉価盤ながら充実した内容で評判を呼びました。
    このCDはロッシーニの歌劇から序曲を集めたもの。
    指揮はエヴェリノ・ピド。
    このシリーズ、指揮者の個性の強い演奏と、ロイヤル・フィルの自主的な合奏力と、品の良さで作品自体に語らせるタイプの演奏がありますが、このピドの演奏はまさに後者のタイプ。
    木管の上手で、没個性的ながらもこの内容なら充分。
    録音はデジタルでSBMを採用し、廉価盤とは思えないほど良い録音です。

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     2022/09/12

    エーリヒ・クライバーは一時期、息子、カルロス・クライバーの陰にかけれてしまい地味な指揮者に思われていました。
    しかし存命中は人気の指揮者の1人で、戦前から録音を残しています。
    このCDはその戦前録音をプライザーが復刻したもの。
    シリーズの第3弾にあたる。
    この巻は同時代の作曲家の作品を集めたもの。
    レズニチェクやヤナーチェクの作品が良い演奏だと思うが、ストラヴィンスキーの様なエーリヒのレパートリーからして意外な曲もなかなか上手い。
    この指揮者のファンならなかなか面白いのではないかと思う。
    復刻は時期相応。

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     2022/09/11

    アンタル・ドラティ指揮、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団によるチャイコフスキーの、組曲第1番から第4番までを収録した音源です。
    この作品は近年では再評価されつつありますが、昔はあまり演奏されないチャイコフスキーの作品の中でも無名な作品でした。
    ドラティによる1966年に録音されたこの音源は場面ごとのメリハリや緩急の付け方、表現力が見事で、オーケストラを巧みに操った名演奏と言えます。
    4曲セットのアルバムはまだ少なく、この作品の入門的なアルバムです。
    録音も年代を考えれば良好。

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     2022/09/10

    エーリッヒ・クライバー指揮するモーツァルトの作品集だ。
    クライバーはモーツァルトを得意としていたらしく、SP時代から録音がある。
    これは戦後の録音。
    交響曲第40番は、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団を振ったもので、他はケルン放送交響楽団を振っている。
    録音自体は古く、いい状態とは言えないが、クライバーの引き締まった音楽は十分に堪能できると思う。
    意外と言うか、ドイツ舞曲が良い演奏であり、ヨハン・シュトラウスといい、小品にもしっかりと演奏しているのはさすがと言えるだろう。

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     2022/09/09

    ジョン・バルビローリ指揮、ハレ管弦楽団のコンビが残した録音からシュトラウス・ファミリーとレハールの音源を復刻したアルバムです。
    1954〜1957年にかけて録音された古い音源を復刻したもので、年代の割に音質は良いと言えるでしょう。
    選曲自体は至ってシンプルな、ウィンナ・ワルツ集であり特に面白みはありません。
    後年にいくつか再録音した曲もありますが、こちらのほうもなかなかで、バルビローリならではの効果効いた独特なウィンナ・ワルツが聴けます。
    ラデッキー等は迷演であり、全編楽しく聴けるのではないでしょうか?

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