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TOP > My page > Review List of 遊悠音詩人
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0 people agree with this review 2009/01/05
最も平凡な曲の、最も非凡な演奏!《エグモント》の序奏からして、違う。疲れ切った人間の、深い溜め息のような、悲壮な和音……。当夜のコンサートをこの一音で始めたケーゲルの胸に去来するものは、一体何だったのだろうか。《田園》も、郊外ののどかな風景を想起しようとすると、見事に裏切られる。自然への感謝とか賛美などという情感はない。しかも決して淡泊ではなく、異様な静寂が立ちこめるのである。そして最後には、黄昏のずっと向こう、何もない寂しい場所に静かに消えていってしまうのだ。全く、何という演奏だろう。初心者の方、くれぐれもファーストチョイスなさらぬよう。
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1 people agree with this review 2008/12/30
シベリウスについて。こちらも最高である。ソロのオイストラフもさることながら、バックがまた宜しい。オーマンディ/フィラデルフィアにとってシベリウスは特別な存在であり、シベリウスその人から「私が思い描いたとおりに曲が流れている」と、絶対的なお墨付きを得ている程である。第一楽章冒頭の冷え冷えとした透明な質感といい、第二楽章の懐の深さといい、絶妙だ。終楽章ではオイストラフの技巧も冴え渡る。素晴らしい演奏だ。
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4 people agree with this review 2008/12/30
15年くらい時代を先取りしていたのではないかと思える程の高音質で、ドイツ正統派の巨匠カイルベルトによる、直球勝負のモーツァルトとブラームスを聴く!文句なしの絶品だ。俗に「ピラミッド・サウンド」と呼ばれる迫力の重低音に支えられた響きに脱帽。しかも決してダボつかず、各々のパートの交錯するさまがよく分かる。見通しがよいのだ。特にブラームスの終楽章!これは超弩級だ。ティンパニの畳み掛けがとにかく凄い。終演後の拍手まで収録されており、臨場感も抜群だ。
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0 people agree with this review 2008/12/29
シゲさんに同感!最近のリマスターCD、例えばDSDマスタリングが施された輸入盤(ショスタコのVn協とカップリングされたもの)は、金属的で妙な音響に加工されている。そこへいくと89年発売のこちらのCDは、音が自然でまろやかだ。肝心の演奏だが、もはや言わずもがなの大名演であり、情感面・技術面ともに完璧である。オイストラフのヴァイオリンには独特の厚みや甘さがあって、類い稀なるテクニックを持ちながらも尚、それに溺れず格調高く歌いに歌っている。もはや、現在の音楽界からは求められない貴重な録音だ。殊にチャイコフスキーは白眉中の白眉!在庫があるうちに是非お買い求めを!
3 people agree with this review 2008/12/29
ゆーさんさん、りひ狂さん両氏に全く同感!私なぞ、「○○コンクール、××コンクール等相次いで制覇」などと紹介されている昨今の演奏家は、まず真っ先に購入リストから除外している(苦笑)。とにかく、つまらないからだ。特にゆーさん氏ご指摘の神尾真由子なぞ「なーんにも考えてませーん」的無神経さと、その癖異様に発達したテクニックだけが耳につき、聴けたものではない。閑話休題。さすがはオイストラフ、精神面・技術面ともに完璧だ。ただリマスターが頂けない。金属的で、不可思議な音響に加工されている。チャイコフスキーを聴くなら、シベリウスとカップリングされた初出CDをお薦めする。よって「すばらしい」とした。
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1 people agree with this review 2008/12/21
奇を衒わない、正攻法のアプローチでありながら、何か心に温かみを残す希有な演奏。ブラームスは、特に第3楽章がいい。ピチカートの温もりといい弦の艶やかさといい、その風格に敬服してしまう。続く第4楽章では一転、テンションがあがり、響きもやや硬くなるが、随所でねっとりとしたテンポ運びのところもあり、メリハリも充分だ。対するモーツァルトは、葬送音楽における深い溜め息と哀しみの表現が、“ベームの死”そのものを焼き付けるようだし、終演後35秒ほどある黙祷の静寂が、更に心を打つ。続く41番も、近年殆ど聴かれないグランド・スタイルに拠っており、特に低弦が至る所でものを言っている。音響の土台がしっかりしている、VPOならではの立派な響きに感動した。音質も上々だし、しかも2008年12
3 people agree with this review 2008/12/20
何と懐の深い響きだろう!雲の切れ間より注ぐ、光のカーテンの淡い揺らめきのように、温かな光が幾重にも折り重なっている。ゆったりとしたテンポだからこそ、散りばめられた休符に響く余韻が、息を呑む程に美しい。多くのファンが感涙するのも、痛い程分かる。もはや、ヴァントやチェリビダッケやスクロヴァチェフスキなどとの比較すら、無意味に思える。ヨッフム亡き後、シャイーらの手によって完全に葬られた“コンセルトヘボウの音”が、ここには驚くべき優秀録音で捉えられている。終演後の拍手カットも、この演奏ならば却って正解だ。私見だが「ブラヴォー」一つにも、芸術的なものとそうでないものがあると思う。モーツァルトの33番終了後のブラヴォーは明らかに後者だ。折角いい演奏なのに、このブラヴォーだけ下品なのが
0 people agree with this review 2008/12/20
桃太郎侍ポンポンさんに同感。イーゴリ・オイストラフが余りに弾き急いでいるため、オケが置き去りになっている感じだ。「オケが悲鳴を上げている」という表現がぴったりだ。特にチャイコフスキーは間違いなく父ダヴィッドに軍配があがる。技巧面と情感面との調和が、イーゴリからは感じられないのだ。録音も難ありだ。「音質もよし」と標榜しておきながら、解説書の1ページ目に小さく「※一部、音のバランスが不安定になる箇所がございます」云々とは何事だ?実際音像の揺れが耳障りな箇所が散見される。「音質良好」につられて買った人は嘆くだろう。実際この公演に居合わせた人ならまだしも、このCDが初めてという人には到底奨められない。
3 people agree with this review 2008/12/19
音質に対する評価が芳しくないが、決して劣悪な音ではない。確かにいささか上ずった音ではあるので、中低音を若干補強するとよいと思う。それより評価すべきはヨッフムのこってりとした表情の豊かさだ。特に第4番は、出だしの艶やかさからして引き付けられるし、弦のうねりも寂寥の渦に巻き込むようだ。白眉は第2楽章だ。月下美人のように官能的で、夢見るような表情に身も心も完全に痺れてしまう。演奏行為そのものが極めて事務的になってしまった今日だからこそ、ヨッフムの遺産は大変価値あるものと言えよう。
5 people agree with this review 2008/11/20
横綱の体当たりの如き重量級のピラミッド・サウンド!燻し銀に喩えられる良い意味でくすんだ響き。黄金時代のゲヴァントハウスで、シューマンとベートーヴェンの全交響曲を聴けるなど夢のよう。特に前者は《ライン》以外は全てゲヴァントハウスが初演したのだから、ファン垂涎である。最近シャイーがマーラー版でシューマン全集を録音したが、ゲヴァントハウスらしからぬ音で落胆した。マズアもまた然り。このコンヴィチュニー盤こそ、本物のゲヴァントハウスのシューマンだ。《コンツェルトストゥック》では名手ペーター・ダムが登場。オイストラフ父子による協奏曲もあり、お薦めのセットだ。音質も極めて良好!モノラル録音もステレオに迫る臨場感!往年のゲヴァントハウスならではの迫力あるサウンドを味わえる。
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1 people agree with this review 2008/10/30
メンゲルベルク、ベイヌム、ハイティンクと受け継がれてきた、唯一無二の“コンセルトヘボウの響き”は、シャイーやヤンソンスらの手によって、永遠に葬られてしまった。コンセルトヘボウは、決して巧くて楽しいだけのオケではなかった。艶やかさと渋さが絶妙に調和した“あの音”を求めて、私達は縋る想いで歴史的名演を聴くのであろう。入手困難な時期に、この盤を高値で競り落としたファンの心情が、痛い程、分かる。“神懸かり”という言葉が音楽評論において濫用されているが、ここに聴くヨッフム&コンセルトヘボウのブル5に対しては、他に言葉が見当たらない。連綿と渡される旋律の美しさは比類なく、散りばめられたルフト・パオゼさえ、寡黙な雄弁と思える程神秘的だ。音質も良好だし、終演後の喝采も温かな雰囲気だ。
2 people agree with this review 2008/10/27
どうやらコンセルトヘボウの音はシャイーの時代に変質したようです。メンゲルベルク→ベイヌム→ハイティンクと受け継がれてきた伝統がプツリと切れ、他のオケと大して変わらない響きとなってしまいました。特に低域のコシが薄まっています。マーラーはコンセルトヘボウの十八番だっただけに残念です。独唱陣も、妙に力み過ぎていたり逆に声が通らなかったりと、あるべき表情付けとは別な力が作用してしまっています。ゲルネの声も癖があり好悪を分けるでしょう。四人の歌手を使い分けるのであれば、《無駄な骨折り》や《不幸の中の慰め》は男女が掛け合ったほうがよいでしょう。色々不満はありますが、録音およびジャケットはよいのでOKとします。
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3 people agree with this review 2008/10/23
語るショパン――ルイサダの演奏は、実によく語る。音色そのものの陰影感は言うまでもなく、繊細なペダリングによって醸される余韻の表情の豊かさには溜め息が出るほどだ。あるときは物思いに耽るように、またあるときは弾むようにと、驚くほど多彩である。テンポの揺らぎや間の取り方ひとつとってみても、ルイサダの思い入れの強さが伝わってくる。しかも、彼の右手と左手が独立した有機体のように作用しているので、複雑玄妙な音響世界が創出されているのだ。音の一つひとつに明確な距離感、立体感があるのだ。これは録音の優秀さも相まってだと思うが、とにかく、これ程までに味わい深い演奏を堪能させてくれるルイサダに、ただただ感謝で一杯である。
0 people agree with this review 2008/10/16
アルトは、マーラーの直弟子ワルターと《大地の歌》を録音したフェリアー。ソプラノは、稀代のマーラー指揮者メンゲルベルクと《交響曲第4番》で共演したヴィンセント。しかもオケは、メンゲルベルクの手兵だったコンセルトヘボウ。極め付きは、指揮者が“御前演奏”までしたクレンペラー。これ以上考えられないキャストが揃った!否が応でも期待高まる中再生し、即、幻滅……。蚊の泣くような細い音なのです。音圧も低過ぎます。地鳴りのような演奏を期待していましたが、残念です。これは恐らく過度にノイズリダクションをした結果の音痩せだと思います。貧弱なクレンペラーなど耐えられません!批評家の皆さん、闇雲に一位など付けられても困ります。演奏自体の批評は、別の復刻盤でも聴いてからにします。
2 people agree with this review 2008/10/14
第2楽章の葬送行進曲が白眉!私見ですが「タタタタン、タタタタン」というリズムの重苦しさや響きの重厚さから、何となくマーラーの第5交響曲を想起してしまいます。テンシュテットだから余計そう感じるのかも知れません。それにしても素晴らしい演奏!スケールが大きく、堂々としていて、弛緩せず、しかもメリハリが利いています。大袈裟な芝居を打たずして面白さを引き出す、正攻法のアプローチ。終楽章に若干音像の怪しい箇所がありますが、それも許容範囲内です。併録が何故《禿山の一夜》なのか、どうせなら初期ロマン派の作品にして頂きたいものですが、演奏自体はとても立派です。否、むしろ魑魅魍魎の蠢くさまが目に移る様で恐いです。
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