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Review List of レインボー 

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  • 1 people agree with this review
     2015/02/01

    シドニー・ジョーンズはイギリスの作曲家で、オペレッタの作曲家として活躍しましたがその代表作がこのCDに収録された『芸者』です。
    タイトルから何となく分かると思いますが、日本をテーマにした作品で、先輩のサリヴァンの『ミカド』と同じくどこか勘違いした日本感(当時の欧州人から見た日本と言った所でしょうか)を感じさせる物で、音楽も日本のメロディを取り入れたりとかはなく、終始サリヴァン風の親しみやすい旋律が流れます。
    1、2曲なら単独で取り出しても耐えうる出来でしょう。
    このCDは、ロナルド・コープ指揮、ニューロンドン・ライト・オペラ管弦楽団の演奏で指揮者もオケも知らない団体の演奏なのですが、演奏はそこそこ楽しめる物と思います。
    台詞はほとんどカットされています。
    録音は良好です。
    とはいえ他にこのオペラの録音はマルスツァレク盤ぐらいですので、資料的価値も含めてこの評価です。

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     2015/01/30

    ノルウェーの作曲家、ボルグストレムのオペラ『リモールのトゥーラ』の全曲盤です。
    ノルウェーの歴史的な題材をテーマにしているらしいこの作品ですが、音楽は国民楽派というより作曲家が生きた同世代の作曲家を思わす後期ロマン派の管弦楽法に、美しいメロディを付けたと言った物であり、劇的で楽しい作品となっています。
    ハンセン&トロンハイム交響楽団の演奏はこの曲の現在唯一の音源ながら、作品の本当の姿を伝えてくれる演奏といってもよく、この作品の名演奏(といっても前にも後にもこの音源しか出なさそうですが)と言って良いでしょう。
    録音、音質良好。

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     2015/01/29

    ハチャトゥリアンと共にアルメニアを代表する作曲家であるババジャニアンが、自作のピアノ曲を弾いた自作自演集です。
    ババジャニアンもハチャトゥリアンと同様に、かなり濃い作品を書いており、このCDでも濃厚な民族色の強い作品が聴け、この手の作品が好きな人にお勧め。
    またババジャニアンは映画音楽の分野でも活躍しただけあり、『夢』など幾つかの曲では中東ポップスと言った曲も見られます。
    上記の通り自作自演ですが、ババジャニアンのピアノは大変上手く、同じアルメニアの作曲家、アルチュニアンと共演したアルメニア狂詩曲はこの曲の最も良い演奏と言えます。
    録音年代は1950年代から亡くなった1983年までと幅広い年代の録音が収められており、音質は曲によって多少の差があります。

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     2015/01/27

    2001年に発売されたこのアメリカ海兵隊バンドのCDは、パワーハウスが海兵隊バンドから直接音源の提供を受け発売した物で、当時はまだアメリカの軍楽隊の音源の市販化はそう多くなかったので珍しい一枚でした。
    リヒャルト・ワーグナーの合唱曲『使徒の愛餐』と『ニーベルゲンの指輪』からそれぞれのハイライトを抜き出して収められたこのCDは、ジョン・R・ブージョワー大佐指揮、アメリカ海兵隊軍楽隊によって1981年12月に録音された物。
    現在はアルティシモ・レーベルからも同内容のCDが出ている。
    ブージョワー大佐の音源は現在出回っている物では1980年代後半から1990年代半ばの録音が多いが、このCDは前任のジャック・クライン中佐から隊長職を引き継いで3年目という隊長に就任して間もない頃の録音で、雄大なスケール感の大きな演奏はワーグナーの音楽にぴったり合う。
    また金管楽器がアメリカらしいブリリアントな響きをしており、もちろん、技術的に問題もない。
    ただ録音が古いのでそこで多少の難がある事、そしてこのCD、解説は発売元のWebにアクセスしてそこで読むとちょっと面倒な作りになっているのが難点です。

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     2015/01/26

    アメリカの指揮者、作編曲家であるカーメン・ドラゴンが、ハリウッド・ボウル交響楽団を降って録音したアルバムからの復刻です。
    このコンビはEMIに多数のクラシック&ポピュラー曲を吹き込んでいて、このCDの原盤もそこから復刻した物です。
    オケのみのオーケストラ曲と、レオナード・ペナリオが共演したピアノ&オーケストラという雰囲気が全く違う選曲なのは2枚のアルバムを一枚のCDにしたからです。
    ハリウッド・ボウル交響楽団、なかなか優秀な腕前でして、威風堂々のトランペットを聴くと、いかにもこの時代のアメリカオケらしい音色だなぁと思います。
    難しい事なく聴けるアルバムでしょう。
    ただ、復刻に関してはあまり誉められた物ではない感じです。
    鮮明さを出そうとしたのか、ピアノパートが必要以上に大きな音だったり、弦の音色がノイズを消した代償か細く聴こえたり、全体的に曇った感じ(これはこのレーベルの他のCDでもある事なのですが)だったりと、音質で損しています。
    とはいえEMIが亡き今廃盤であった音源の復刻は嬉しいのですが…(ワーナーやユニバーサルからも復刻される気配はなさそうですし)

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     2015/01/25

    イギリスの作曲家、ロン・グッドウィンの映画音楽やテーマ音楽を吹奏楽に編曲、演奏したのがこのCDです。
    僅かですが、グッドウィンの珍しい演奏会用作品も収録されており、戦争映画を中心に活躍したグッドウィンらしい勇ましい曲調からシリアスなフーガまで意外な曲調が聴けます。
    演奏は、イギリス王立落下傘連隊軍楽隊、指揮者は、ポール・グッドウィン大尉、スティーブ・グッドウィン准尉です。
    元々2004年に発売されたCDを再発売した物で、前年(2003年)に亡くなったグッドウィンへの追悼盤という意味もあったのでしょう。
    演奏はまずまずといった所で、『633爆撃隊』や『空軍大戦略』といった有名な曲は他の演奏のほうが良いと思います。
    録音は硬めのサウンドで、音は問題なく聴けるレベルです。

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     2015/01/23

    このCDは、アメリカの愛国的な歌や行進曲、オリジナル曲を集めたアルバムです。
    日本ではほとんど馴染みのない曲もいくつかありますが、向こうでは有名なのでしょう、解説書には演奏者、スタッフの名前及び、曲目位しか載っていません。
    アメリカの軍楽隊は基本的に商業録音自体、禁止が原則ですので、この音源も最初は自主制作盤として作られた物が元でしょうから、その関係でないのかもしれません。
    演奏は、ブライアン・シェルブレーンJr大佐指揮、アメリカ陸軍軍楽隊で、何曲かは、ダウニー・ミルバーン大尉指揮するアメリカ陸軍合唱団が参加しています。
    この軍楽隊は数多いアメリカ陸軍の軍楽隊の中でもセントラル・バンドにあたるバンドで、知名度では空軍や海兵隊に劣るかもしれませんが、1曲目『アメリカ序曲』から、非常にノリノリなこれぞアメリカという演奏を聴かせてくれます。
    特に『ウエスト・ポイント』『国の象徴』『星条旗よ永遠なれ』の3つのマーチは大変な名演奏で、この3つを聴くために買っても損はしないでしょう。
    1998年10月30日に録音された物で、各楽器がハッキリととらえられており、良い録音だと思います。

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     2015/01/21

    日本クラウンが発売したBBC・ラジオ・クラシックシリーズの一枚。
    BBC放送の放送用音源を元に制作されたこのシリーズは定番から、マニアックな曲目、演奏家も著名な指揮者、団体からそうでないのまで様々な音源が出ていたが、このCDはイギリス近代の作曲家であるバックスの交響詩『ティンタジェル城』『北方のバラード第2番、第3番』バントック『異教風交響曲』が収録されています。
    今では忘れられた作曲家ですが、2人ともスコットランドやアイルランドの音楽をベースにオリエンタルで親しみやすい作品を書いています。
    このCDは1982〜1984年に、エドワード・ダウンズ指揮、BBCフィルハーモニー管弦楽団の演奏で録音された物で、演奏はとても良く、特にティンタジェル城は元々作品がドラマチックで後期ロマン派のような華麗なオーケストレーションをしているので壮大な演奏になっています。
    録音も問題なく聴けるレベルです。

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     2015/01/20

    19世紀、ポーランドで活躍した作曲家の管弦楽曲を集めたというCD。
    収録された曲の作者はよほど音楽に詳しくない限り、その名前を知られていないような人物がほとんどであるが、ここに収録された序曲や交響詩はその知名度以上の出来と思う曲も多く、ノスコフスキの交響詩『大草原』、ジェレニスキの序曲『タトラ山で』などはポーランド国民楽派としての要素も感じられ国民楽派音楽好きにも要注目である。
    グジェゴシュ・ノヴァーク指揮、シンフォニア・ヴァルソヴィアで、最初室内オケにありがちな、こじんまりとした演奏かと思っていたが、意外とスケールがあり、メリハリのある熱い演奏でなかなか良かった。
    録音も良好。

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     2015/01/17

    このCD、ドイツ行進曲の定番曲を2枚にわけて収録された物でいつくかの演奏者によるオムニバス盤である。
    トイトニア吹奏楽団、マルシュ・ムジーカーテン、エリート吹奏楽団といった録音用のための団体ではないかといった物に、オーストリア連邦第1山岳旅団軍楽隊、ウィーン警察音楽隊、西ドイツ連邦陸軍第5軍楽隊(指揮:ハインツ・シュレーカー中佐)西ドイツ連邦陸軍第9機甲師団第1空挺師団軍楽隊(指揮:フィリップ・ゾンターク少佐)。
    演奏も玉石混交といった感じであり、軍楽隊や音楽隊系の演奏は悪くないがその他はちょっと癖があり万人向けの演奏といは言えない。
    技術的にはそこまで酷いのもないので安心して聴けると思うが。
    なお、このCDの一番の迷演はウィーン警察音楽隊によるスーザ『星条旗よ永遠なれ』であろう。
    これほどオーストリア色に染まった演奏は初めて聴いた。
    目の覚めるような最新の録音というわけではなさそうだが、十分聴ける音質。

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     2015/01/16

    現在のアメリカを代表する指揮者の一人と言って良いジェラード・シュオーツが、アメリカの歴史ある吹奏楽団、アメリカ海兵隊軍楽隊を降ったアルバムです。
    見れば一目瞭然ですが、20世紀から現代までのアメリカの吹奏楽オリジナル曲を集めた選曲となっていまして、CDにはどこにも書いてませんけど、録音日が1日である事や、視聴するば分かる通りライヴ録音です。(セッションではない)
    元が腕の良い団体ですので、演奏はなかなかの物で、冒頭のクレストンは曲調もありますけどこれぞアメリカという好演!
    グレンジャーやランズ、シュオーツといった現代系の作品はイマイチよく分かりませんが、アンコールに演奏されたと思われる『コマンド・マーチ』『海兵隊賛歌』はとってもご機嫌です。
    ライヴ録音と考えれば良い音質で問題なく聴けます。
    収録曲に多少の興味があれば買いの一枚です。

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     2015/01/14

    ビゼーとメシアンという組み合わせ。
    不思議なカップリングだが、バッハから現代音楽まで活躍したストコフスキーらしい選曲だろうか。
    ビゼーは、組曲『アルルの女』『交響曲ハ長調』、メシアンは『キリストの昇天』が収録されており、オケはビゼーが、ヒズ・シンフォニー・オーケストラ、メシアンがニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団である。
    他の方も指摘されているが、ビゼーはキンキンする音を我慢出来れば、相当な名演奏で、躍動感のある音楽も素晴らしいし、オケの技術もなかなか。
    メシアンは曲自体初めて聴いたので、よくわからないがストコフスキーの事だから真面目に降っているのだろう。
    収録音源は現在、別レーベルでも発売されており、そちらの方が音質は良いらしく、二軍落ち感はあるが、幸い(?)このCDは値段が安いので、価格を取るならこのCDの選択もありでしょう。

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     2015/01/12

    マニアックなラインナップで有名なナクソスの姉妹レーベル、マルコポーロが1990年代前半に録音したアルバムで、南アフリカのオーケストラ曲を集めたというなんともマニアックな一枚。
    演奏は南アフリカ国立放送協会交響楽団という本場のオケの演奏で指揮は、リチャード・コック、ピーター・マーチバンクである。
    実はこの南アフリカのオーケストラ曲を集めたシリーズ、もう一枚あってこのCDは2枚目にあたる物。
    ギデオン・フェイガンの『協奏的序曲』『イララ』、ウィリアム・ベルの『南アフリカ交響曲』という作品が収録されており、一枚目と同じく、耳馴染みの良い音楽ではあるのだが、多少は国民学派のスパイスもあるが、基本は普通のクラシック音楽である(特にイギリスの影響が強いように思う)
    南アフリカ交響曲に至っては完全に名前負けしているだろう。
    このCDに興味を持つ人は珍しい曲を集めているという人か、コテコテの国民学派が好きという人のどちらかと思うので、特に後者の人だと、ハズレだ!と思うと思う。
    演奏は意外というと失礼であるが、技術はそこそこあるし、お国物だけに熱をいれてるのだなというのは分かるが、曲がイマイチなせいで演奏もイマイチに感じてしまう。
    録音は昔のナクソスの録音と同じで、特に問題なく聴ける音質と言った所。
    どちらかというと、資料的価値のほうが高いと思う。

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     2015/01/10

    20世紀も終わりの頃、ビクターから出ていた欧米出版社の新譜参考演奏集。
    このCDはアメリカの作曲家の作品を集めた物である。
    収録された音源はいずれも出版元が参考演奏用に録音したサンプル音源であり、このCDのための新たな録音はない。
    演奏者は色々で、サザーン・ウィンド・シンフォニー(指揮:ロジャース、バーンズ、マクベス)W.J.シンフォニック・バンド(指揮:ブージョワー)とプロは出版社の名前が入った録音用と思われる団体の演奏ばかりだが、そこは流石プロ、安定した演奏である。
    その他は高校または大学のバンドで、こちらは団体によってマチマチ、まぁそこまで酷い演奏はないのだが。
    カンザス大学ウィンド・アンサンブルは流石アメリカの大学バンドでも上位に立つバンドだけあり、音の鳴りも安定感も音楽作りも他のアマチュアとは違った。
    収録曲ではスーザの『3つの伝聞』が珍しく、恐らくはブライオン盤とこのロジャース盤以外音源がないかも知れない。
    上記の通り演奏者はV.Aなので、曲ごとに音質は違う(問題ないレベルからまぁ許容できると言ったレベルまで)
    一曲だけライブがあるが他はセッション録音のようである。
    だがやはり、基本的には聴くCDというより、参考演奏用のCDだろう。

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     2015/01/09

    カラヤンが何度も録音した作曲家の一人が、シベリウス。
    特に『フィンランディア』に至っては5回の正規録音があり、このCDに収録されたのはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との2回目になる1976年録音盤。
    冒頭部はテンポが随分と遅く、その分アレグロに入ってからの流れが自然で、終結部にかけてダイナミックでドラマチックな音楽となっている。
    さすが名演奏と名高いだけあり、有無をいわせず最初から最後まで聴かせる圧倒的パワーのある演奏である。
    フィンランディアは金管が活躍する華やかな作品だがその他の作品は、シベリウスのもう一つ抒情的な一面が全面にでており、悲しきワルツ等では弦が美しく歌っている。
    私が持っているのは2008年発売国内盤(TOCE14115)であり、リマスタリングエンジニアは岡崎ヨシオ氏が担当しているのだが定位等は良いが、音に艶がなくなったような感じで、さすがEMIだなと思ったのですが、それでもカラヤンが凄かったというのは伝わります。
    星4つは演奏の評価であって、コレクターでもなければ現在TOCE14115は入手難ですしわざわざ探す必要はないと思います。

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