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Review List of sunny 

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     2012/04/01

    怖ろしい曲であり、怖ろしい演奏だ。タコの思いの淵をぶちまけた、やりたい事をやってしまった曲を、ぶちまけるようにアドレナリン全開、ダイナミックに披露している、流石、ミュンフン。エグイ。フィラデルフィアも乱れず、暴力的、無慈悲に充分応えている。遠慮の無いこの曲の本質に、おそらく西側では、最も近しい演奏。チョンは、この頃飛ぶ鳥を落とす勢いで、その後、イタリア、日本、アジアのオケに力を注いでおとなしくなってしまった印象があるが、より力のあるオケで、ショスタコ全曲聴いてみたいものだ。2楽章のおちょくり、絶望と、わずかな希望を、チェレスタ最後の一音に託す3楽章終結部も、丁寧、緊張感を持って不穏、今後の不安一杯に託して奏している。ロジェストヴェンスキー、フィルハーモニアの西側初演のライヴと違った感触を持つが、これだけ暴れられば見事。暗い、音の小さい所にもっと、孤独感と恐怖、不安が感じられれば、言う事なし。ライヴでもぜひ聴いてみたいが、ライヴに近い演奏。

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     2012/03/31

    古楽を学んだムローヴァと、エンライトメントの共演は、来日公演でも好演、堂々と、楽しく引く姿が印象的でした。ここでも、厳しく、悦楽感、悲哀、生きる事の難しさ、モーツァルトの天衣無法の音楽を、共に伸びやか、爽快に奏しています。モーツァルトは、こうでなくちゃ。

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     2012/03/31

    まだ工場も自動車も無かった静かな時代、教会でもそれほど大きな規模の音楽が演奏されることはなく、もちろん録音も無かったので、音楽が演奏されると言う事は、凄くリアルで、神なるものに近しかった時代の音楽。日本人アーティストによる、活き活きとした快演、名演。淋しく、悲しく、楽しい、生きる事の喜びも、苦も、美しい古楽の響きで表現された名作。日本で無く北欧のレーベルが、評価して、取り上げてくれるのも、嬉しい。それだけの事はある、生と死が絡み合う、技と魂、奉仕、尊敬の音楽、演奏、優秀。

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     2012/03/31

    この長大なヴァイオリンコンチェルト、現代エルガーのスペシャリスト、アンドリュー・デイヴィスとフィルハーモニアの好サポートを得て、エーネス、悠久、柔然に奏でています。お見事、いいです、心落ち着きます。Onyx の企画、録音もよろしい、ライヴというのも◎。肩ひじ張らず、緊張感ありますが、素直に音楽に接していて好演。

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     2012/03/31

    心落ち着くし、真摯な演奏、静けさを感じ取れます。古楽の要素を勉強して、満を持しての録音。残響も多いが、バッハの音楽に迫ろうとしている姿が、良い。新興Onyxのアーティスト尊重の姿勢で、好意的、マイナーレーベルならでは。ロシアから出てきて、正確に演奏する事におびえていた彼女も、家庭を持ち、自らの求める音楽を自然に追い求め、悩み、楽しみつつ、研鑽を積んできた証。残響の多い録音も広がりがあり、気にならない。美音とともに、シャコンヌ等入魂の音も聴ける、これから、はたまたどういう音楽を追い求めて行くか、ソロ、室内楽を極めるか、再び古楽系から、コンチェルトヘ再録するか、楽しみな2枚組。

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     2012/03/30

    ネゼ=セガン。最初、グラン・モントリオール・オーケストラ、メトロポリタンという、無名で仰々しい名前のオーケストラから出てきて、若いのに、ブルックナ-8番等を取り上げて、紡ぎあげるように音楽を奏するのに、録音場所が教会という事もあろうが、じっくり、踏みしめるように音楽を奏でていくのに、独自の音楽観を持っているな、と感心し、期待感を持せてくれました。このマーラーでも、同様、ゆっくり噛みしめる様な演奏で、毒々しさと情感深く、持って生まれたスケール感を感じさせます。これは、期待大だと思っていたら、これまたいい演奏を出しているロッテルダム、更に、破産してしまったフィラデルフィアに引っ張られてしまった。ロンドンなどでの演奏も好評のようです。着実に才能を開花させている逸材。本質を突いた名演。

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     2012/03/28

    コンセルトへボウとの最後の来日公演の10年前、旧東独の木質にも例えられる、名門美音オケとの、ヨッフムの規範的、世評も高い名演奏。この組合わせで、ブルックナー録音したEMIは、偉い。只、私は、キンキンと目立つトランペットが気にくわない。マスタリングに問題か。ライヴだったら、もっと良かったろう。ヨッフムのブルックナーに間違いはない。正しい、良識の演奏。

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     2012/03/28

    ヨッフム、得意のブルックナー、晩年の渾身の演奏なのだから、悪かろうはずがない。こうして、聴けるのは、有難い、が、バンベルグ、ツアーでお疲れか、息切れ気味でコーダの盛り上がりはいま一つ。でも、ライヴの高揚感、遊び、深い情感は充分。ライナーノーツは、人選ミス。この素晴らしい演奏、もっと褒め称えられるべき。Altus は、いいCD を出してくれます。感謝。

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     2012/03/28

    まあ、なんといきり立ったアドレナリン全開な演奏でありましょう。異様なほどに。ヨッフム様は、こう言う演奏もする。面目躍如、バーニング・スピリットは、優しさ、ユーモアとともに秘めた人なので当然か。小澤、ベルリンの、やはり熱い、整えられた演奏に比べると、粗いと言うか、野暮ったい所も前面に出て、よろしい。いつまでも、聴かれ続かれるべき、名演、流石。

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     2012/03/26

    とにかく、鳥の歌、を聴いて見て下さい。音楽、が、ここには、あります。自然、それに反して生きる人間の不条理、業、溜め息、悲しみ、強力な意思、深い奉仕の精神。人間の為の歌が、ここには、あります。

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     2012/03/26

    武満、グラス、バーンスタインを、レパートリーにし、取り上げる指揮者、オルソップ、それだけで、充分、私には、支持、応援するに値する。武満さんの音楽が、西洋人にとってどれほどの魅力があるのか、私には分からない。が、西洋人が日本人の音楽を演奏すること自体、スゲエ事だ。決して、とっつきやすくないが、独自の響き、不安感を持つ武満氏の音楽、私は、何よりも、題名がいい、それで聴いてしまう。「鳥は星型の庭に降りる」、もう、立派な詩の様です。映画人でもあった武満氏の音楽を演奏した秀作、Naxos は、流石である。

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     2012/03/26

    現代音楽が、世の不条理、生きる喜びと、悲しみ、夢と希望、平和と抑圧を描かずして、何を訴えようか。コリン・デイヴィスが、エルガー、ブリテン、ディーリアスなど自国の優れた、こうした作曲家の作品を、取り上げ続けるのは正しい。有難く聴かせて頂く。欧州での評価の高い日本人、藤村美穂子さんの歌唱が聴けるのも、嬉しい。「我らが時代の子」、大変な時代に生きているものです。確かに便利、でも、生きづらさ、病い、憎しみは、変わらない。否、溜まり続ける原子力の毒のように、増え続ける・・・。

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     2012/03/26

    シュターツカペレ・ドレスデンの渋い、美音で聴ける現在、唯一のブラームスの2番が’72年録音のこれのみ、というのは淋しい。ちょっと録音、マスタリングのせいか、弦の音は、良いとは言い難い。デイヴィス、ハイティンクが録音残してくれると良かったが、今となっては、ティーレマンか、ハーディング、サロネン辺りでの録音を期待して待つしかない。演奏は期待に違わず、よろしいが、じっくり聴きたい1楽章、提示部は繰り返し演奏して欲しいもの。

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     2012/03/26

    なんだこの曲目リスト、HMVさん間違ってますよ。ブレンデル、ぺライアだけじゃなく、アラウ、アックス、アシュケナージとも録音しているハイティンクのベートーヴェンコンチェルト。シフ、シュターツカペレとの演奏なれば、当然の渋さと、王道を行く安定高貴、ロマンティシズム溢れ、溜め息つかずにはいられない名演奏。次は、ルプー、ポリーニか、アルヘリッチで、集大成の録音を聴いてみたい。或いは、遅いもの同志で、ポゴレリッチ辺りでどう?

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     2012/03/26

    確実丁寧、モーツァルトのオペラから(何故かモーツァルトの交響曲は少ない)ショスタコーヴィッチまで、ブルックナーもマーラーも全曲演る、大曲大好き、フィリップスというレコード会社に近かったこともあって録音大好き、CD不況の世に有っても、各オーケストラレーベルから新録出しまくるハイティンク。ブレンデル(ロンドンフィル)、ぺライア(コンセルトへボウ)に続いてのベートーヴェンのコンチェルト(アラウともあったかな?)は、これまた渋い名人、シフと、ドレスデン・シュターツカペレとの録音。今回も重心低く安心、いぶし銀と言われる、シュターツカペレの美音、情感も溢れる、名人同士、良き組み合わせ、当然の名演。どれも録音する価値はある名演ですが、どれだけ録音すれば、気が済むのでしょう。ついでにもう一発、ルプーか、ツィメルマン辺りと、80歳を超えても元気な、やっぱり堅実、渋い所を聴かせてくれ。何故か、女性ソリストとの録音が、ないのも不思議。

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