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1 people agree with this review 2012/12/01
2種類とも20世紀のクラシックのピアノ演奏、否、全ジャンルの演奏・録音史を語るには不可欠とさえいえる音源だ。人口に膾炙した名盤でもあり、評者諸氏の言葉言い尽くされているので(それに個人的に強い思い入れがないというのもある…)詳細は省くが、いま聴いても新しさがあり、26年間のグールドという鬼才(奇才)がどう年輪を刻んだかが垣間見れて面白い。独断と偏見からいえば、通常の凡人が歳を重ねて得る老成や精神的な深み、年輪、大家らしい風格や押し出し、野心、事大主義…といった通常の巨匠的な「成長」を拒み、その特異なキャラクターゆえか、青年の無垢な精神のまま、大家への老成というありきたりな熟成を否定し、個性を純化させ進化を追求していったように思う。55年録音は若々しいしなやかな感性で一気に軽やかに駆けていくが、後年の演奏はテンポは遅く構えは大きく鷹揚になった。しかし、両者に通じるものは変わらない。両者に通低するのは無駄な光沢や装飾のない清澄な響きと曲の構造美をデザインや数理の世界を操り楽しむように淡々と、しかし、愉悦の心で表現する姿勢だ。勿論、リヒターやヴァルヒャのような信仰的な精神性はないし、レオンハルトら古楽器奏者の学究性や大胆な実験精神とも違うので、ある意味正統的ではないだろうが、現代のピアノで現代的感性でバッハに新しい息吹を与えたことは間違いない。グールドは2つ目の録音も加えることでバッハ演奏史に金字塔を遺し、その後まもなく急逝するのだが、バッハの新たな魅力を現代に受け入れさせるため、まるで神から遣わされてきた存在のような気さえする。
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0 people agree with this review 2012/11/30
自主運営になったニューフィルハーモニア管弦楽団との共演。オケが独墺系でないのがが惜しいが、虚飾を排しながら壮大な大伽藍を思わせる響きを創り上げている。音質は当時のEMIにしてはましなほうだ。60年代半ばを迎え、巨匠の演奏は決して速いわけでもないのに、なぜか1枚のCDに収まっているが、ぎりぎり収まる79分。テスタメントのライヴ盤は即興性が加わり、さらに凄い演奏になっている。
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3 people agree with this review 2012/11/29
クライバーはこの曲を愛し、晩年にもよく演奏していた。別なところでも書いたかも知れないが、初めて聴いたときは明るさ、爽やかさに違和感を抱いたのだが、近年、演奏解釈が伝統的なものを離れ多様化する中では、もはや間違いなく違和感なく名演と言い切れる。かつてのウィーンフィルのサウンドも甘美だ。伝統やメランコリーや泣きをこの曲に求めない気分ならば間違いなく心地よく聴けるものである。ただ、こちらの固定観念が強いせいか、気分によっては、手放しで絶賛というわけにはいかないと感じることがあり、自分の中でも評価が揺れてしまうことがある不思議な1枚。クライバーという稀有の個性派ゆえのユニークさがにじみ出た1枚である。
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4 people agree with this review 2012/11/26
79年のウィーン芸術週間に国立歌劇場でライブ録音されたはず。個人的に思い入れのあるシリーズの中の1枚。前半は普通のテンポで後半2楽章はテンポをかなり落としてたっぷりとロマンあふれる歓喜を表現している。89年のベルリンの壁崩壊の第9よりは普通の表現だが、明るく情熱的な指揮と当時のウィーンフィルの黄金の響きが魅力的だ。ベートーヴェン全集でいうと、イッセルシュテット、ベームやバーンスタイン…80年頃までのウィーンフィルのサウンドは最高だったのをしのぶことができる。その後のアバドやティ−レマン盤では独特の味は薄まり、逆に技術やモダンさが増した響きに微妙に変化している。ききくらべの妙はここにあるといえ、ぜひ興味をもたれた方は挑戦していただきたい。
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2 people agree with this review 2012/11/26
小澤先生の初期の録音は概して生命感に満ちて魅力的だが、これもその例に漏れない。武者修行旅行やN響との決裂など、破天荒な個性が注目されていた頃の、若きマエストロの記録。堅実な造形感覚のうえに、しなやかな歌いまわしと音作りという特質が、ストレートに表現されている。オケの乾いた響きが今ひとつだが、若者らしい熱い覇気と柔軟さが心地よい。後年のDGによるボストン交響楽団盤の方がオケの質や表現の成熟が明らかだが、この若さゆえの一筆書きの魅力は捨てがたい。
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1 people agree with this review 2012/11/26
イタリアのレーベルRicordiがセッション録音した音源。メジャーレーベルとは違い、コアなファン以外にはあまり知られていない名盤だ。聴くべきはディステファノのエドガルドで、終幕の先祖の墓の前で自決するアリアの熱い絶唱はライヴさながらだ。若くみずみずしいスコットは狂乱の場でも巧みな歌唱を聴かせ、バスティアニーニもまだ病に倒れる前で凛とした歌唱で敵役を歌っている。
両方の曲ともスクロヴァチェフスキーらしく速めのテンポと端正な造形で粛々と進められる演奏だが、特に「英雄」は即興性による微妙な表情付けがあり、曲が進むにつれて明らかにノってくるのが分かる。弦や木管は勿論、意外にも金管が読響らしからぬ美しいサウンドを聴かせ、かなりの健闘ぶりを見せている。「ミスターS」の指導の力だろう。
9 people agree with this review 2012/11/25
すでにもっている音源が多いが、美麗なBOXにまとめられるとつい買ってしまう。ケンプのDG録音には彼が壮年から晩年にかけての変化をたどれる多数の音源があるが、このセットは基本的にステレオ録音を中心にまとめている。個人的には心技体ともに充実していたモノラル期の演奏がお勧めだが、一般に知られるケンプは技巧は弱くなったとはいえ、この枯淡の境地に近い演奏だろう。そういう意味では、マニアよりも、W.ケンプという名前に愛着を抱く世代の一般の愛好者が聴くための一枚だろう。
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0 people agree with this review 2012/11/25
レビューを書いたような気がするが、ホロヴィッツ全集所収のこの録音を聴いて懐かしいので書いてしまう。老いて衰えてもヨレヨレにはならずに鋼鉄のような硬質で強力な打鍵は健在で、カットせず演奏している。第一楽章のカデンツァや第3楽章の凄まじい打鍵と離れ業は圧巻だ。勿論、悪魔的なパッションや激しさではコーツとのSP録音、テクニックの万全さとバランスの取れた表現ではモノラルのライナー盤には負けるが、米国デビュー50年記念のライヴらしい独特の高揚感と(残響が少ないのが難だが)ステレオ録音というメリットも大きい。オーマンディの指揮も適役で、老巨匠が自由に弾けるよう老練なサポートをしており、この名演の成功に一役買っている。ファーストチョイスはライナーとの盤ではあるが、この盤も折に触れてSP録音やライヴ盤とともに楽しんでいきたいものである。
0 people agree with this review 2012/11/24
協奏曲だが、ファウストとビエロフラーヴエクのテンポは遅めでしなやか。録音のよさもあいまって予想より美しい演奏だ。ユニークなカデンツァはクレーメル版でティンパニーとヴァイオリンの対話が面白い。メルニコフとのクロイツェルは若手同士の競演で、美しいだけでなく強い覇気のある派手な演奏になっており、このコンビには期待できそうである。
1 people agree with this review 2012/11/23
当時の楽壇に衝撃を与えた公演。吉田秀和氏も言及していたはず。英雄はテープの回転ムラが目立つ音だが、演奏のパワーとオケの気品と力強さが十分伝わる。ダフニスとクロエは保存状態が良かったせいか、比較的ききやすい。CDになっているセッション録音と同じスタイルだが、ライヴだけに激しさはひとしおだ。いつ見てもミュンシュは長い指揮棒を精力的にぶんぶん振り回し、オケを煽るさまが面白い。意外なほど、当時のボストン交響楽団は、品の良いヨーロピアンサウンドだったのも分かる。ミュンシュはこれ以降も来日し。日フィルとブラ1や幻想交響曲などのヴィデオをのこしている。
4 people agree with this review 2012/11/23
ミネアポリス時代の1940年代の代表的音源が中心だが、暗さと熱情、怜悧さと爆発といったミトロプーロスの二面性を伝える。マーラーの巨人やメンデルスゾーンの3番、シューマン2番などは後年のライヴの方に軍配が上がるが、貴重な音源であることには間違いない。一昔前は怪しいイタリアやギリシャのレーベルから大量の音源が出ていたが、今は版権を持つ大手が見向きしないせいか、多くが廃盤で、こうした古い録音を出し続けるこのレーベルには感謝している。
2 people agree with this review 2012/11/22
ヴァントの十八番。ヴァントのブル8には10種類近い録音があるはずだが、その中でも最初期になる1971年?のライヴ。晩年のような凄みもなく、BPOやNDRのようなオケの巧さもないが、悠然とした足取りで、引き締まったアンサンブルと構成力の光る名演奏。第3楽章の深遠さと第4楽章の熱さは印象的で、後年のブレイクの萌芽はすでにここにあったとみてとれる。教会のような長い残響が壮大さをかもし出す反面、古さゆえの明瞭さのない音で録音されているのが惜しい。以前、800〜900円で買ったのが、500円弱。この値段なら、ヴァントやブルックナーをとりあえず初めて聴いてみるにはうってつけのアイテムだが、廃盤になるのが心配だ。
1 people agree with this review 2012/11/21
ベームとのモーツアルトのK595は、かつてこの曲の屈指の名盤といわれたもの。同時期のザルツブルクライヴと酷似した演奏だ。さりげない無骨さから人生への達観や無常の念がそこはかとなくのにじみ出る。一見無骨なようで繰り返し聴けば、作曲者がこめたかも知れない晩秋の朝の青空のような澄み切った心境に思いをはせることができそうだ。録音は55年とステレオ最初期で、LondonレーベルのモノラルLPをそのままステレオにしたような冴えない音だが、バックハウスのピアノの硬質の響きやウィーンフィルのメロウなサウンドを捉えている。シューマンはヴァントの指揮。ソロともども甘いロマンより重厚なドイツの交響楽のような視点で演奏している。こうしたシューマンもあってよい。ヴァントはまだ知名度は高くない頃のものだが、後年の晩成の片鱗はうかがえる。こうした歴史的名盤は2年おきに限定盤として出すのではなく、常にカタログにあるべきだと思うのだが。
0 people agree with this review 2012/11/21
昔、LP時代末期、少年だった小生は、ショパンの練習曲集といえば、ポリーニかアシュケナージが双璧と言われていた。安かったアシュケナージから買ってポリーニを後で聴いたが、辛口ポリーニの隙のない完璧さは気分しだいでは時に疲れるので、甘口のアシュケナージの方を好んで聴いていた。完全さではポリーニのDG盤だが、長く頻繁に聴くならアシュケナージなど、という評価は小生の中でいまも変わらない。いまは全集のBOXに収まっているので、ピアノ好きの人は単品で買うより、そちらを買ったほうがよいかも。
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