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Review List of ほんず内閣総理大臣 

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     2010/07/24

    大変に高い評価が続いているディスクです。繰り返し聞いてみましたが、私は「?」を感じることの方が多く、よい印象を持てませんでした。確かに指揮者は強い表現意欲をもって臨んでいますが、どこか散漫で、一つのコンセプトにまとめ切れていない感じです。また、アインザッツの不一致など、ありませんでしょうか?聞いていて「ありゃりゃっ!」と思うところ数ヶ所あり。みなさまの高評価に、私は不同意というところであります。録音はよいと思いますね。

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     2010/07/24

    今回の4番もまた実にすばらしい出来。曲の隅々にまで指揮者の目が行きとどいていて、ちょっとした楽句にも意味が与えられて、何気なしに聞いていたこの曲が面目一新!大いに堪能しました。マーラー好きの間では、きっとこの4番こそがむしろ最も人気がないのではないかと思いますが(私も聞く機会が少ない)、このディスクにて大いに魅力を感じ、見直しました。都響も実に立派な演奏。高水準で何の不満もありません。半田さんのソロはかなり細身の印象で、私は特に不満は覚えません。むしろ、下手をすればグロテスクになりかねない曲想を、チャーミングにまとめてくれたのではないかなあと思う次第であります。インバルさんのアプローチにも沿っているのではないでしょうか?録音も見事なこのディスク、まことにすばらしい出来栄えです。お薦めいたします。

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     2010/07/11

    なかなかに面白い企画もの。同様のものではリッケンバッヒャーさんのがあったかな。ただ、録音も含め、全体の出来はこちらがはるかに上であります。特に、10番のアダージョは曲の出来の良さもあって、立派な演奏。美しくも恐ろしい曲で、ベートーヴェンの「第9」から百年でアダージョはかくも恐ろしい音楽を表現するものへと変貌してしまいました。それに比べ、「葬礼」は確かにヘンチクリンな曲だなあ。現在聞くところの「復活」の1楽章とは大違い。劇性と耽美の両面で「復活」がはるかに完成度が高い作品となっております。といふことで、曲が面白くないので星ひとつ下げ。企画上はしょうがないのですけどね。(ToT)「花の章」は実は大好きな作品。とってもビューティフルで、「巨人」に入れてもいいんだがなあと毎度思います。ヤルヴィさん、繊細に演奏してくれました。3番の2楽章は、ブリテン編曲とのこと。なんだかあんまり違いがわかりませんでした。(-_-;)このディスク、演奏は文句なし、企画は有意義。ただ、「葬礼」が曲としていささか劣るのでこういう評価。購入は大いにお薦め。

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     2010/07/10

    私も昔、セラフィムのLPで繰り返し聴いた懐かしい演奏です。よく言われたクリュイタンスの特徴である「典雅」な雰囲気がよく表れています。まことにオーソドックスで、際立った個性とか勢いとかはありませんが、幻想交響曲のスタンダードとして大変楽しめますよ。録音も悪くありません。確かに鐘の音は弱くてしかも変ですが、オーケストラそのものはよく録れてます。フィルアップがなかなかお得で、ロメオの愛の場面(ジュリーニ)も、ファウストからの2曲(バルビローリ)も、なかなかに魅力的であります。前者は流麗で美しく、後者は吹きあげる情熱がいかにもバルビローリらしい感じで、楽しめます。ディスクとしてはとてもいいのではないでしょうか。

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     2010/07/07

    まず、音は全く問題なし。ブラームスの方が良好で、ヒスもまるで感じられず、つややかないい音質です。メンデルスゾーンはちょっとヒスが出ますが、これも全般に良好。50年前の録音ですが、いい状態で保存されていたのですかね。幸いなことです。さて、演奏。ブラームスは比較的淡々としていますが、随所に見事な表情付けがあって、見事な手さばきに感嘆いたしました。でもなぜなのでしょう、あまり感動はしませんでしたね。もう一歩、明確な方向付けをして踏み込んでくれればよかったのかなあ。たとえば力感を強調するとか、ロマン性を強調するとか、ね。メンデルスゾーンはおおむね平均的ですけど、ちょっと腰が重いかな。あの美しい序曲など、もう少し軽やかさがあってもいいかな。このディスク、総じて高水準でありますが、ちょっと特徴薄という印象であります。こちらの聴き方も悪いのかな。(-_-;)ケンペの芸術に関心がおありの方は、ぜひお聞きください。彼の至芸を聞き取れるかもしれません。

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     2010/07/06

    いかにも落ち着いた感じの演奏。弦楽器の人数が少ないのか、音色はすこぶるスリムで、それがいささか脆弱な印象を与えもします。そういうアプローチならば、オーケストラの個々の楽員が「妙技」を発揮してくれないと表現力は弱まってしまうのでして、ここでのアーネムフィルはやはりそこまでの水準ではない、と思います。いたずらに煽ったりもったいぶったりしないのは好感が持てますが、それならば、それ以上の何かを積極的にアピールすべきでしょう。私としては物足りない。さらなる表現意欲を求めてしまいます。雄渾で力強いヨッフム(ライヴ)、ロマンティックなワルター、歌にあふれたジュリーニ、など、忘れられない演奏が多いこの名曲。もう一歩の踏み込みがほしいところであります。

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     2010/07/05

    大変な熱演のライヴ。テンポ設定がよくて、安心して聞いていられます。フェルツさんのアプローチは、ダイナミックな再現の方に属すると思いますけれど、踏み外しとか乱れはなく、足取りはしっかりしたもの。なじみのないオーケストラですが、地力を発揮して好演となっています。奇才だの何だのと言われますが、むしろ随分とまっとうな印象ですよ。録音もいいですし、ちょっと気が引かれるという方は、ぜひお試しを。なお、ライナーに収められる、スケルツォとアンダンテの順番に関するフェルツさんの文章は、基本動機の出現回数を扱った定量分析的なもの。全曲のバランスを考えても、大変妥当な結論(スケルツォ→アンダンテ)が得られていて、これが正しいと思いますね。逆の順で演奏すると、どうしても両楽章とも快速テンポになって固有の意味を発揮できず、拙速気味になってしまう演奏が多いですしね。アンダンテを真ん中に据えた三部構成でとらえるのがよく、まさに我が意を得たり、というところです。

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     2010/07/05

    なるほど、これは見事な演奏です。入念な表情付けがとても良い効果を生んで、ハッとする瞬間が至る所にあります、しかもそれが単なる思いつきや手管ではなく、曲の構成・流れにみごとにはまっていて、ほとほと感心いたしました。インバルさんのブルックナー、旧録音に比べ、段違いの成熟を見せたのではないでしょうか。オーケストラも好演。ラストまでしっかりと力を発揮しています。ま、最後で若干音がくすむような感じになるようにも聞こえますが、小さなことです。録音も大変に結構。量感をしっかりとらえるとともに、細部も余すことなく納めています。いや、このディスクは傑作です!すばらしい!

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     2010/07/04

    録音は、めったやたらに広い場所で鳴らした音響をまんべんなく拾おうとしたという感じで、コーラスと金管は絶妙にとらえられているのだけれど、弦楽器が遠くにあるようで聞きづらく、変なバランス。演奏は至極まっとうです。やや速めのテンポで進み、この大曲を退屈させずにきっちりまとめあげました。迫力も十分。バスドラムの打撃には圧倒されますぜ。ただ、レクイエムとしての荘厳さとか厳粛さには欠けるような気もしますが、それはもともとヴェルディのせいかもね。ま、爽やかさのうちに(変だけど)この曲を聴こうとするなら、はなはだ良いディスクでしょう。ヒコックスさんの急逝は惜しまれます。

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     2010/07/04

    意外に微妙な評が並んでいますね。それも仕方がないかな、というのが聴後感であります。けっこうパンパンめりはりの付いたオーケストラ表現にて、この難曲をすいっと聞かせてしまいます。それ故に、いささか陰翳に乏しく、軽さが目立ってしまったかな、という感じです。但し、個人的にはこういう調子は嫌いではないので、私は、まあ音響構成品としては評価しますね。曲の美しさをじっくり表現した演奏としては、ハイティンク/RCOの再録音が録音もベストで実にすばらしいですよ。また、テンシュテットのスタジオ録音もすばらしい。一種の陶酔感が感じられると、とたんに魅力的になる曲です。

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     2010/06/30

    ラヴェルはわかりませんので(ToT)、以下、アルプスについてだけ。一部筋で爆演で有名な演奏。やや早めのテンポで、ダイナミクスは伸縮自在。ただ録音のせいですかねぇ、あまり伝わってくるものがありません。ノイズがないという意味では「いい音」なのかもしれませんが、生気のないモノトーンで、例のマスタリングのせいですかな。また、金管が少し引っ込み気味で、金物打楽器もちょっとオフ。そこでちょっとメリハリを欠き、色がなくなりました。テンポも含め、もしこういうアプローチで最新録音にすると、きっとウェルザー=メストのディスクのようになりましょう。あれはあんまり良くなかったな。ということで、ミトロプーロスのファンの方はお聞きになるとよろしいでしょうが、アルプス交響曲のディスクとしてこれをわざわざ入手する必要はありますまい、というのが結論です。

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     2010/06/28

    これも大変立派な演奏。大植さん、見事な成果です。やっぱり何より言っておくべきは、大阪フィルの大健闘!細部に不十分さはありますけれど、でもライヴだし、ましてこの曲だし(!)、そこは強いてとがめるほどでもないでしょう。大植さんのアプローチは、バーンスタイン&ウィーンフィルのディスクに似てますね。テンポ設定や「荒らし方」などはよく似ています。でもバーンスタインほどには挑戦的ではなく、常識的な線でとどまっています。落ち着いたテンポのおかげでスケルツォもアンダンテも固有の意味をしっかりと主張し、全体を通してこの大交響曲の偉容が堪能できます。そしてこのディスク、録音もまたよし!マーラーに必要な全体の量感がしっかりととらえられていて、打撃力十分。すべての方がよい仕事をなされました。マーラーの交響曲第6番の数あるディスク(数えてみたら家には80種以上あった)の中でも相当上位にランクする、すばらしいディスクです。推薦します。

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     2010/06/26

    そうですねぇ、印象なんですけれど、プロデューサー「マゼールさん。今度派手派手メニューをやってみない?チャイコの4番とハルサイってのはどうよ?」、マゼール「ふーん、いいかもね、面白そうぢゃん。オイラとクリ管ならお茶の子よ。」という感じの企画会議ののちに、出来上がったのではないかというようなディスク。曲への共感はあまり感じられず、ちょちょいと仕上げた感じで、もちろん高水準なんでしょうけれども、名演とかいうのではないですね。マゼールのチャイコフスキーなら60年代のウィーンフィルとの演奏がはるかに演奏意欲に満ちた傑作だったなあ。このディスクはあくまでもテラーク録音&SACDを満喫するためのものだね。とはいっても、音にいささか鮮度がなく、その方面でも堪能はできなかったなあ。ちょっと期待外れかな。

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     2010/06/25

    ドビュッシーは好きな曲ではないので、とくに何とも。(-_-;)メインの幻想は、全般的に祝祭的ムードが支配した演奏です。シナリオにある陰鬱さ・怪奇さは薄く、豪放に派手に盛り上げて圧倒させる調子。幻想交響曲というより、祝典交響曲という感じかな。楽団も腕の見せどころとばかりに、変幻自在な指揮者によくついていって鮮やかであります。録音は、乾いた音ですが、実によく細部までとらえていて何の不満もありません。イヴェントの記録という意味を超えて、なかなかに立派なものと言えましょう。有名なスタジオ録音よりも、このディスクのほうがずっといい、と私は思いました。ミュンシュ先生、見事に大物ぶりを発揮です。音の良いライヴ、多分いっぱい残っていると思うので、どんどん出してほしいですな。

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     2010/06/24

    レビューを拝見して大いに期待したのですが、「?」というのが聞き終えた後の偽らざる感想です。いっこうにメリハリがきかず、茫洋とした状態のまま、ゆっくり目のテンポで歩いてゆくので、全体がひどく生ぬるい感じです。ブルックナーを聴く醍醐味の一つに「喨々と鳴る管弦楽が築く音響空間」があると、個人的には思うのですが、それがこのディスクではほとんど構成されておりません。物足りないこと夥しい、ということです。録音も良くなくて、奥に引っ込んだ感じのオーケストラが、薄靄の彼方で鳴っているような、不明瞭にして鮮度や潤いのない、不満足なもの。がっかりしました。ただ、演奏についてはこういう方向性もあろうかとは思うので、とりあえず★三つ。奥に秘めた何かがあるのか、なぞを秘めたまま、いずれまた聞いてみましょう、という気にはなっております。

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