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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2010/11/16

    ヴァイオリン協奏曲はHMVレビューにありますようにクレーメル49歳にして三度目の収録(1996年ライブ、演奏タイム@21’00A8’13B7’49)で今度はバックはあの何でも屋アーノンクール指揮によるRCOです。第1楽章からクレーメル主導で進んで行きます、主導?と言ってもアーノンクールの古典的アプローチが余計そのような印象を与えているのかもしれません。アーノンクールにとってBPOとの交響曲収録年前後ブラームスへの同様な挑戦だったのかもしれません。かたやクレーメルは1970年カラヤン/BPO(@23’15A9’48B8’34)と1982年バーンスタイン/VPO(@22’08A8’52B7’28)に続く三度目、カデンツァが本盤はエネスコ版ということで聴きものとなってクレーメル自身も前二盤より個性を出し易くなりそれだけ手の内になったと想像しています。繊細ながらも第2楽章はスッキリまとめられています、しかし最終楽章まで全体を聴いてブラームスの青春の屈託が感ぜられない処が私の能力の限界かもしれません。もうひとつ二重協奏曲の方はハーゲンSQのリーダーをチェロに迎えて1997年録音演奏(タイム@17’26A6’05B8’42)されたものでやはり古典的というか端正さが特徴。第1楽章少しRCO独特の含みを持たしたスタートですが全奏からヴァイオリンとチェロの掛合いは息のむ緊迫場面もあります。オーケストラがそんなに煩くなくヴァイオリン、チェロの滑りが良いのが素晴らしいです。明るめ情緒的な中間楽章を割りとあっさりと経て最終楽章は元々やや雑な作曲なのですが室内楽的雰囲気で本演奏はカバーしてくれます。そういうことで本盤は二重協奏曲に軍配を! なお、クレーメルはバーンスタイン/VPOバックでマイスキーとこの二重協奏曲の演奏盤(1982年録音タイム@17’53A8’22B8’54)も残しています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/15

    1976年スイトナーが54歳の時SKBOを振っての各序曲、普段聴き慣れていないものK196(タイム6’47),K366(4’49)など興味をもって聴きました。前者K196は楽章数を追加などして交響曲としても独立したらしいことをノートを見て知りました。後者やK384(4’28)は曲自体が何か中途半端で終わるので仕方ありませんが他のK486(4’09)、K492(4’02)、K527(5’58)、K620(6’47)、K621(4’57)の各序曲もスイトナーのキビキビした中に流麗・優雅さを失わない演奏は録音の良さと共に素晴らしいですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/14

    フルート&ハープ協奏曲は1975年スイトナーが53歳の時の指揮でオーケストラはSKDO、独奏者は両者ともSKDの首席奏者であった者による録音演奏です。大変滑りの良いモーツァルトでスイトナーの特徴でもあるのか流麗さが聴きものかもしれません。演奏タイムとしては@9’57A8’57B9’27と言った具合で第1楽章のスタートにそれがよく現れています。この楽章で私は初めて聴くカデンツァは独奏者二人息の合った処・・・少し短い感じがしました、もうちょっと駆け引きを聴きたいとも思いました・・・も面白いです。第2楽章は比較的ゆったり進めカデンツァも優雅!です。最終楽章についても他の演奏ではもっと速いテンポのものがあるのにそれ以上に何か忙しく先々へと進むのが落ち着きを求めたくはなりました。しかしカデンツァの聴く楽しみには期待を裏切りません。演奏自体は全体としては流麗と纏められましょうが余裕の点で・・・、それとファゴット協奏曲の方は未聴ですので当面最高ランクは見送ります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/13

    1984年スイトナー62歳頃SKBを振ってのブラームス交響曲第2番は心底明るくなり切れないもどかしさを抱えつつ実に流麗な演奏を繰り広げています。演奏タイムとしては@20’11A11’04B5’38C9’34と反復演奏をしている第1楽章が長めなのと第2楽章もじっくりおちついた佇まいの演奏です。第1楽章は出だし割と軽く速い印象を受けます。移行部少しおざなりな箇所も見受けられますが全体として表現はしなやかな事が特徴。第2楽章は前述の様にボルタメントも噛まして中々素晴らしいです。第3楽章の一服感も・・・。そして最終楽章、テンポをゆらせはしますが不自然ではなく決して力で押し切ろうとはしません・・・オーケストラの自発性も存分逆用して・・・。最後クライマックスはやや前のめりに・・・感動的にこの曲が閉じられます。三年間で完了したブラームス交響曲収録のトップ録音だったのかスケール感こそありませんが概ね丁寧な運びで好感が持てる演奏に仕上がっています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/12

    SKBを振っての交響曲第1番に関しては本盤1986年スタジオ録音分(スイトナー64歳、タイム@16’23A8’44B4’56C17’48)と後年ライブ録音分(タイム@13’25A8’44B4’07C18’30)と比べて見ました。私は既に2008年半ばに後者についてのコメント(→ブラームス交響曲第1番はライブ録音ならではの流れで進んで行き終楽章までつながっています。ライブ前提で聴くのでそれなりの醍醐味なのですがテンポの自在さが面食らう場合が数箇所あります)を入れていまして印象としてはこのスタジオ盤も基本的には同じような感じがしました。タイムこそ特に第1楽章本盤は反復演奏を行なっている為の違いでしょう、比較的軽速くスタートし次々とテンポを揺らせながらテーマ展開を進めて行きます。私には正直少し気まぐれな感じも持ちましたが中ほどのピークへの持って行き様はグイグイ感で流石と思いました。第3楽章と最終楽章のノート記載タイムのとり方にはテレコがあるかもしれません。それはともかくこの二つの楽章でのつき裂く様なティンパニーの扱いには注目! しかし、やっぱりあの歓喜テーマでのテンポの動かし方は私には心構えて安定感がありませんでした。いずれにしてもタイムはともかくスイトナーはライブとスタジオでの差があまりない職人的な冷静さを持った指揮者により白熱の演奏を残しています。同年1986年録音の第4番(タイム@12’59A12’13B6’09C10’45)の方は第1楽章スタートは案外感傷的要素はなく安定した運びでオーソドックスであります。特にハッタリ的な処もなくコーダでも乱れません。この楽章からすればもう少し面白みもあっても・・・と思うのは贅沢?続く楽章もじっくり取り組んで「枯淡」というより純音楽的アプローチ。えてして騒がしさが目立つ第3楽章はその「騒がしさ」が音は鳴っているのに余り気になりません。最終楽章、変奏楽章なのですがスタートは緩め、途中若干ダラケ気味・・・勿論聴く方の態度!・・・にもなりましたが落ち着いた運びは円熟技であり質実重厚さと優雅さをブレンドしつつ感傷に走り過ぎない自然体の演奏は説得力があります。第4番の方は第1番で気になったテンポの揺らぎも軽減されており私自身はこの第4番の方が好きであります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/11

    スウィトナーという所謂スターという括りには馴染まない指揮者が実にシューマン交響曲・・・これも大向うを唸らす超ポピュラー作品とはニュアンスを異とする・・・にフィットしそうなイメージは他のレビュアーの方も書かれている通りかと思います。1986年SKBを振って(スウィトナー当時64歳の頃)の本盤第1番と3番は地味ながらドイツに芯から根ざした朴訥重厚な出来上がりになっております。興味深いのは前者「春」第1番(演奏タイム@11’50A6’05B4’36C9’13)がシューマン自筆稿によるものでそういえば何となく普段聴く改訂版と違うのです。第1楽章スタートから重厚さの鳴りが異なりますが、展開部ではスウィトナーの流麗さが発揮され少し安心?第2楽章も低めの弦が主となって美しい旋律ラインを落ち着いた響きで醸し出します。第3楽章は勢いだけではなくコントロールが良く効いています。通常のトリオが纏められている為普通のテンポなのにタイムは他の演奏より短め?最終楽章は出だしオーケストラ全奏に続いて改訂版にはないフルートの小鳥のさえずりが入ります、その代わり後半でのフルート他による同さえずりが無いなどの違いが聴く耳に目新しさを煽るようです。ややスケール感では最高ランクを他に譲りそうです。後者「゛ライン」(タイム@10’40A6’46B6’39C5’22D6’30)の第1楽章は比較的ゆっくり進め大きな枠取りをして堂々たるものです。第2楽章はたゆとうラインの流れに歓び溢れその穏やかな詩情をそのまま第3楽章で割りと時間をかけて醸成します。第4楽章のケルン聖堂の構えの印象の処は大袈裟でなくわざとらしさがありません。前楽章の主題を垣間見せながらの最終楽章も過不足ありません。本盤の先行各レビューを見て特に感じたのですが私など素人でも参加できるHMVクラシックレビュー欄は場としての品格・品質(何も上品ということではありません)を保っているからこそシステムも含めこのジャンルでの優位を誇っていると思われます。レビューといっても各書き込み者の価値観・切り口は当然千差万別で(当然自己満足的要素も勘案される)意見が異なっても読者の読解により各自なりに収斂して行くであろう想定される過程・局面も面白いですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/10

    ハイフェッツらと同じアウアー門下のエルマンはその音色が豊かで官能・甘美的でありエルマントーンと言われたらしいです。私が所謂クラシックを聴き出した頃はもうエルマン晩年の頃で独奏曲、協奏曲の所謂大物曲より本盤の様な小品収録盤での立位置が基本のヴァイオリニストになっていました。私はヘブライ旋律曲集でその独特のトーンを以前から楽しんでいますが本盤はクライスラーの作曲・編曲愛奏曲で正直先のヘブライ曲同様余り馴染みのな小品曲でそう期待しないでプレヤーにセットしました。さて、その本盤、例えば四B作曲家等の大曲を様々な演奏で比較して聴いている少し疲れ気味の自分の耳に一服感をもたらせてくれるのです。16曲収録されておりクライスラーとすぐ結び付けられるのは3〜4曲位で大半知らない曲なのに何か懐かしい、往年の良き時代の名残が味わえ夫々の曲が語りかけているような気持になります。何れも1960年(一部1966年)の録音でエルマンが69歳ともう程々の年齢なのに曲によっては何とも言えぬ官能・色気も感じさせやはり一流なのでしょう。私は三曲のドヴォルザーク/クライスラーがオーケストラ物で馴染みなだけエルマンの妙技が分かりましたが16曲中一番長い「プニャーニの形式による前奏曲とアレグロ」(タイム6’08)にも聴き入りました(クライスラーが最初自作を昔の作曲家の様式によって・・・としているのが本盤では多いです)。伴奏のピアニストは少し記述されたネームが違うようですが先のヘブライ曲集などと同じ人と思われるのですが・・・。クラシックをある程度いろいろ聴き込んだ方は勿論初心者にもおすすめしたいですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/09

    1979年、コンドラシン65歳の時・・・西側(オランダ)へ亡命直後?の正しく「新世界」交響曲のVPOを振っての録音演奏であります。VPOを振った演奏盤として先日書き込んだチョン・キョンファのヴァイオリンでのベートーヴェンVC伴奏も確か同年録音でした・・・。VPOの「新世界」交響曲というと他のレビューにもありますようにどうしても我々世代はケルテス盤を連想してしまいますが本盤コンドラシンの演奏も地味な盤ながら中々魅力的かと思います。特徴としてはタイム的に@11’41A11’04B8’16C11’38と第1楽章・・・反復演奏を実施しているわりにはテンポ感が速いことと下降段階音が素晴らしく又当然VPOの美しい弦がクライマックス・フィナーレで存分楽しめます。第2楽章、タイムから見ても短めで中ほどは割りと飛ばします。しかし最後の〆は余韻たっぷりとスローに。第3楽章、トリオ的な民謡な処は随分スピードを落としますが最後の後半の詰めは何か喉に引っ掛かった面白さがあります。最終楽章・・・自然な展開で特に抵抗感なく進みます、途中の咆哮以降やや情緒度合いが増しやはりVPOの弦そして管が美しくからみます。最後の詰めは充分引き伸ばされ堂々と〆ます。聴き終えるとやはり亡命者であったケルテス盤の若さに対してコンドラシンのあまりゴチャゴチャ騒ぎがないビシッとした老練さとしてしまいますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/08

    バレンボイムがCSOを振って収録したブラームス交響曲全集からの単発で1993年録音(バレンボイム51歳の頃)の第2番は曲としては他の曲より比較的バレンボイムに合っている感じがします。先ず録音が良くタイム的には@15’32A9’47B5’32C9’19と過不足ありません。第1楽章少し図太い感触でスタート、続くテーマの展開での弦の出方も面白く、寄せては返す波で束の間キツいアタックも見せますが全体を覆うソフトな当たりが聴き様によっては鄙びた感じを与えてくれます。穏やかな第2楽章も良いですが第3楽章が素晴らしいです。絶妙な「間」が数箇所聴かれその蕩け具合が何とも言えません。民族舞踊的な処も活き活きとしています。最終楽章、中間付近でスピードダウンさせたり最終コーナー付近ではギャチェンジアップしたり中々強かに進めます・・・この辺りは好き嫌いが分かれるかもしれません。CSOの管楽器の分厚い威力も充分ですが少しティンパニーが遠く感じました。この最終楽章でも最後の詰め直前のちょっとした「間」があり面白いですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/07

    1984年録音のコープマン/ABO(コープマン40歳の頃)によるヘンデルのオルガン協奏曲集で全体として躍動感に満ち溢れ即興的なオルガンが従来の保守的ヘンデルに新鮮な透明感を与えた素晴らしい演奏となっています。ただ、コープマン(に限らないのですが・・・)につきまとうマスプロダクトは全体を聴いていてバロックだからという事もあり「飽き」が過ぎるのも私だけでしょうか。どの作品もアプローチは概ねテンポ速くその躍動感によりコープマンの演奏・指揮ぶりがアクション音とともにリアルに目に浮かんできます。私の聴いているCD盤では作品7-1がトップバッターで比較的規模も大きく楽章間が変奏その他で関連がある芸術性高い本作品でテクニシャンのコープマンが単にマスプロ的テクニックに終始するのではなく仕上げて行く過程には興味が沸きました。続く各作品を聴いて行くうちに「飽き」「マンネリ」に陥らないよう聴く側もちゃんとしなければ・・・。さて、この種の音楽を聴いていますと昔の作曲家も多忙だったのか転用曲・・・勿論楽器不指定にも起因する場合もあります・・・に出くわす事が多いです。例えば有名なのは作品4-6はハープ協奏曲と同じです。作品4-3は第1楽章がヴァイオリンとチェロのデュエットがオルガンを通奏低音として美しいのですが第2楽章となるとオーボエ協奏曲(こんな協奏曲があったのか疑問ですが・・・)の第1楽章とほぼ同じ、第4楽章は作品7-5の第4楽章に酷似・・・いや同じ?作品7-3の第1楽章ではハレルヤコーラスの主題が表れます。作品4-1の第1楽章ではバッハの協奏曲BWV1052第1楽章の印象的な動機が表れます・・・尤もこの動機はブクスフローテのオルガン曲にも使用され多分当時の聖歌か何かの一節なのでしょう。まぁこのように楽しめる盤ではありました。本盤は仕様アップされて音も更に期待されます。演奏タイムデータをメモしておきますね。作品7-1(トータルタイム(以下同)17’22),7-2(12’04),7-3(14’13),7-4(16’13),7-5(12’34),7-6(7’47),作品4-1(15’24),4-2(10’239,4-3(9’59),4-4(13’45),4-5(8’12),4-6(11’32)と夫々なっています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/07

    1984年録音のコープマン/ABO(コープマン40歳の頃)によるヘンデルのオルガン協奏曲集で全体として躍動感に満ち溢れ即興的なオルガンが従来の保守的ヘンデルに新鮮な透明感を与えた素晴らしい演奏となっています。ただ、コープマン(に限らないのですが・・・)につきまとうマスプロダクトは全体を聴いていてバロックだからという事もあり「飽き」が過ぎるのも私だけでしょうか。どの作品もアプローチは概ねテンポ速くその躍動感によりコープマンの演奏・指揮ぶりがアクション音とともにリアルに目に浮かんできます。私の聴いているCD盤では作品7-1がトップバッターで比較的規模も大きく楽章間が変奏その他で関連がある芸術性高い本作品でテクニシャンのコープマンが単にマスプロ的テクニックに終始するのではなく仕上げて行く過程には興味が沸きました。続く各作品を聴いて行くうちに「飽き」「マンネリ」に陥らないよう聴く側もちゃんとしなければ・・・。さて、この種の音楽を聴いていますと昔の作曲家も多忙だったのか転用曲・・・勿論楽器不指定にも起因する場合もあります・・・に出くわす事が多いです。例えば有名なのは作品4-6はハープ協奏曲と同じです。作品4-3は第1楽章がヴァイオリンとチェロのデュエットがオルガンを通奏低音として美しいのですが第2楽章となるとオーボエ協奏曲(こんな協奏曲があったのか疑問ですが・・・)の第1楽章とほぼ同じ、第4楽章は作品7-5の第4楽章に酷似・・・いや同じ?作品7-3の第1楽章ではハレルヤコーラスの主題が表れます。作品4-1の第1楽章ではバッハの協奏曲BWV1052第1楽章の印象的な動機が表れます・・・尤もこの動機はブクスフローテのオルガン曲にも使用され多分当時の聖歌か何かの一節なのでしょう。まぁこのように楽しめる盤ではありました。演奏タイムデータをメモしておきますね。作品7-1(トータルタイム(以下同)17’22),7-2(12’04),7-3(14’13),7-4(16’13),7-5(12’34),7-6(7’47),作品4-1(15’24),4-2(10’239,4-3(9’59),4-4(13’45),4-5(8’12),4-6(11’32)と夫々なっています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/06

    現在廃盤なのですが注目しておくべき演奏盤なので私の感じたことをメモする次第です。本盤演奏を含めEMIからリリースされた一群の演奏盤はチェリビダッケの遺族が数々の海賊盤に対抗して一応正規の盤をEMIプロデュースに任せたものですね。そして各盤共通した添付ノートには「自分たちが生きているこの世界のことを、そしてこの世界が今、何を必要としているのか考えていただきたい。CDの箱を開けて、盤をプレーヤーに乗せるまでのほんの一瞬でも・・・」云々の彼らの気持が載っている事にその真意を知りました。チェリビダッケ(当時75歳)指揮MPOによる1987年ライブ録音の「英雄」交響曲ですが聴く前から覚悟していた通り?の出来具合・・・ただ、チェリビダッケ自身は「テンポについて部分的に取り出して論じてはいけない」と述べている点を押えつつそれでも何と長く時間をかけた演奏であろうか!との思いは消えません・・・実演奏タイムは@16’19A18’55B6’37C14’27ですが現物はライブですから拍手等のタイムが加わります。参考までに判明しているチェリビダッケ指揮の「英雄」盤・・・それこそ海賊盤?・・・の記録タイム(ライブ分もあるので拍手その他のタイム込みも推定される盤もあるのですが)を並べて見ますと1957年トリノRAISO盤@16’59A16’03B7’00C12’32、1959年RAIミラノSO盤@15’04A15’31B5’54C12’25、1971年南西ドイツRSO盤@15’19A17’47B6’22C13’27、1996年MPO盤@16’39A18’53B7’00C15’06といった具合で大まかに申せば晩年に成ればなる程演奏時間が長くなって行ったという事実であります。さて本盤、第1楽章トゥィッティ和音の当たりは柔らかで若干レガート気味に続きます。強弱コントラストは鮮明ですがフレーズ間の繋がりの語りがソフトです。特に私は管の美しさに聴き惚れる始末。旋律線をなだらかに運びピークでも決してヒステリックになりません。最終コーナーはメリハリをつけつつソフトランディング。いよいよ第2楽章・・・想像に難くない楽章て゜様々なニュアンスに富んで極めてスローに進みます。ある意味葬送行進に身を任せる感じ。トリオもスローで際だたせ大幅な歩調で息をつなぎます。そしてより一層テンポを落して巨大フーガに突入。余りのスローぶりにこの楽章の構築焦点がボケてしまいはしないか懸念しました。正直シンドイ感じもあり大らか、大きなスケールとまでの感慨には到りません。緩やか、穏やかな第3楽章を経て最終楽章、中ほどは極めて回想的に語る如くでこの演奏感覚は第九でも聴いた覚えがあります。勢いだけで片付けない性向でこの調子だといつ終わるのか・・・しかし最後のフィナーレは他の演奏でしばしばあるようなヒステリー症状は無くティンパニーのアクセントをつけつつ聴かせる意識で締めます。弛緩した演奏と一口では言えない何かがある演奏で録音の良さがそれをヘルプしている様でチェリビダッケ・ファンなら必聴盤。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/05

    現在廃盤なのですが注目しておくべき演奏盤なので私の感じたことをメモする次第です。本盤演奏を含めEMIからリリースされた一群の演奏盤はチェリビダッケの遺族が数々の海賊盤に対抗して一応正規の盤をEMIプロデュースに任せたものですね。そして各盤共通した添付ノートには「自分たちが生きているこの世界のことを、そしてこの世界が今、何を必要としているのか考えていただきたい。CDの箱を開けて、盤をプレーヤーに乗せるまでのほんの一瞬でも・・・」云々の彼らの気持が載っている事にその真意を知りました。チェリビダッケ(当時77歳)指揮MPO/MPOCOその他独唱陣による1989年3/17ライブ録音の第九ですが聴く前から覚悟していた通り?の出来具合・・・ただ、チェリビダッケ自身は「テンポについて部分的に取り出して論じてはいけない」と述べている点を押えつつそれでも何と長く時間をかけた演奏であろうか!との思いは消えません・・・実演奏タイムは@17’27A12’22B17’57C29’24ですが現物はライブですから拍手等のタイムが加わります。第1楽章、ゆっくりしたスタートは当然とも言えるでしょう。しかし一面懐かしい感じもしないではありません。音色は強くなっても艶っぽく立体的な分厚さが特徴です。緊張感から言うと少し不足気味なのかもしれませんがチェリビダッケ節を「さぁ、聴かせてもらいましょうか」という姿勢になっている自分に気がつきます。この楽章最後ソフトに落すのも彼らしいです。第2楽章・・・普通は殺気あるティンパニー協奏曲の如く丁々発矢なのですが少しやっぱり雰囲気が違います。巨大岩を転がすようなティンパニーで実にゆったりした重い歩調であります。構えが大きいとでも言えるのでしょう。途中節が変わる処ではテンポは普通になりますが再びダルく回復?します。第3楽章・・・普通は前二楽章と最終楽章に挟まれた緩徐楽章としてのポイントをあげる処なのですが本演奏はそのポイント期待は薄められてしまいます。それでも流石チェリビダッケ、神秘さにおいては秀逸。主題を歩幅大きく浮かばせ進めて印象的であります。さて、いよいよ最終楽章ちょっとティンパニーがイレギュラーに入ります。低音弦のダラーッとした感じと対照的。以降流れる様にゆっくり進みティンパニーの強め打をバックにオーケストラがやがて歓喜テーマに・・・。独唱陣は結構包容力があり声楽部がスタートして行きます。合唱歓喜テーマもスピードは普通。そして一段落して合唱・・・「抱き合おう」斉唱部分その他・・・が「語り」的な処が実にユニーク、こんなにテンポ落として合唱がよくついて来るなと思われる位解析する様に進みます・・・作為が目立つのは言うまでもありません。最終コーナーでは独唱陣、合唱陣橋渡しのニュアンスが面白いです。フィナーレはヒステリックにならず全合奏、合唱意外とテンポはノーマル?にそして堂々と終わります。なお、このEMI盤以外に同じ組合せメンバーによる演奏で直近日二種の記録盤(3/16演奏タイム@17’37A12’19B17’27C28’40及び3/19演奏タイム@17’18A12’13B17’09C28’10)・・・それこそ海賊盤?・・・があるそうですよ。一般的ではない演奏の記録ですがチェリビダッケ・ファンなら1958年RAIトリノSO共演盤(表示タイム@15’17A11’26B15’28C26’22)とともにチェリビダッケ美学として聴きたい演奏です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/04

    バルトークのピアノ協奏曲というと私は反射的に古いLP盤でアンダ/フリッチャイ/BRSOの演奏を懐かしく思い出します。さて、本盤はそのバルトークのピアノ協奏曲三曲を鬼才ブーレーズがピアニストとオーケストラを使い分けて(何もブーレーズだけがイニィシャティブを握ったわけではないでしょうが・・・)収録したもので第1番がツィマーマン〜CSO(2001年録音、タイム@8’43A7’50B6’46)、第2番がアンスネス〜BPO(2003年録音、タイム@9’21A11’24B6’16)、第3番がグリモー〜LSO(2004年録音、タイム@7’31A11’12B7’02)といった具合で一粒で三度の味が楽しめるものとなっています。結構感心したのは第2番、第1楽章活発な民謡風でそんなにきつくないピアノに懐深さをイメージしました。逆に鮮やかさではもう一歩という節もあった感じです。初めが静かなバルトーク世界を展開する第2楽章はティンパニーの蠢きをバックにピアノが妖しく不気味に縫って行きます。その執拗性は独特でブーレーズの冷たさが冴えてますね。この楽章を対称的に分ける速い部分を中ほどにしてピーク後再び高弦が疼き打楽器が閃く中ピアノが物語る有様は素晴らしいです。最終楽章堂々とした様相も見せつつ効果的なティンパニーが挿入され弦と共にピアノが回想していく・・・アンスネスの意外な繊細さが気に入りました。ブーレーズは若かりし45歳頃、これもまだ二十歳代の若いバレンボイムをピアノに迎えNPHOを指揮して1967年第1番(@9’21A8’25B6’39)と第3番(@7’50A10’26B7’03)の演奏盤を残していますが第2番が抜けており本盤では第2番をキーにレビュー書き込みした次第です。東欧系演奏にはない香りを感じた最高ランクに値する盤と思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/11/03

    先日1987年録音のカラヤン/BPOによるブラームス交響曲第1番についてレビューしたのですがDGでのこの曲演奏録音のスタートを切った本盤演奏は1960年代ドイツ・グラモフォンでのBPOとのベートーベン、ブラームスに始まる一連録音の黒基調のカラヤン指揮姿のLPジャケットで「何かカラヤン時代の来襲」当時の懐かしさを感じさせたものの、このブラームス第1番(1963年録音、演奏タイム@13’51A9’17B4’53C18’04)は先の1959年VPOとの同曲名盤(タイム@14’00A9’13B4’56C17’40)を凌駕したかどうかは微妙なところです。ストーリー運び・作りの上手さは素晴らしく後年何回か又録り直していますが私自身後年の次第に贅沢豪奢になって行く取り直し分よりはbetterであるものヽ少しぶ厚い響きが気にはなっています。それに第1楽章半ばでの妙にテープ繋ぎのように錯覚させる音作りは「最高」とまでは行かないという結論なのです。シューマン交響曲第1番(1971年録音、演奏タイム@10’45A6’17B5’53C7’24)は知人からCD盤を借りて聴いたのですがカラヤンの唯一?の録音演奏分でやはりその演奏の豊麗さが特徴的で重たい感じだったと記憶しています。少し「春」というイメージからは語り過ぎなのではないでしょうか。先のブラームスとは少し勝手が違ったのかもしれません。しかし何れにしても当時1960年代から1970年代にかけてカラヤン/BPOが次々放つ演奏盤の「懐かしさ」が先行してしまいました。仕様アップによる音質は期待できますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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