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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2012/12/12

    本盤の収録内容詳細がHMVレビューとして表記されていないのですが、私は第8番が1979年、第9番「新世界」が1977年どちらもEMIでのカラヤン/BPOによる演奏の前提で書き込みを入れておりますのでよろしくご配慮下さい。ドヴォルザークの交響曲第8番をカラヤン/VPOの1961年録音DECCA盤(タイム@9’53A11’09B6’07C9’35)で親しんだ方は多いと思われ私もカラヤンがまだ若い53歳のその覇気ある演奏を長く聴いております。この曲は英国で出版された為「イギリス」という副題がつけられている事を知ったのもその演奏でありました。後年の再録分・・・例えば本盤演奏(同@9’38A11’19B5’39C9’46)と比べると味わい的なものには及ばないかも知れませんが逆にVPOの歌い方が当時の潤った美感を余す事なく発揮されそうした処にカラヤンが上手くしなやかに乗った形になって私たちには実に分り易い演奏仕上がりとなっておりました。しかし一方肝腎本盤のBPOはカラヤン71歳とまだ元気な指揮に対応して実に機能性の高い筋肉質な演奏になって別の魅力・・・この味わいがカラヤンが我々に遺す事となる本来的?雰囲気を持ったものに結びついた感じなのであります。何となく「覇気」という次元からは抜け出て良く言えば余裕を見せた演奏となるのでしょうか。しかし第1楽章での序奏主題がアレアレと思ううちに進んで主部へ入って行くのにちょっと戸惑ったのと土着色は薄くスマートなのはいつものカラヤン風でその分何か頼りない感じはします。なお、再現部の序奏主題は落ち着いたものとなっています。第2楽章は起伏の上手さが聴き処で牧歌的な面と闘争的な面のブレンド具合が素晴らしいです。終盤詰めは馬力だけでは行っておりません。早いテンポで活き活きした表情の第3楽章は美しい民謡風メロディが魅力的ですがスリル感も欲しい気はしました。変奏方式の最終楽章は味わい深く運ばれ最後〆は切れが良いです。なお、彼はVPOを振って再度1985年にこの第8番を収録(同@9’43A11’16B5’35C10’02)しており更にマイルドになっている様です。次に第9番「新世界」の方に移りましょう。カラヤンの「新世界交響曲」は四度のBPOとの録音・・・1940年(モノラル、タイム@9’47A13’11B7’27C9744)、1958年(タイム@9’33A12’50B8’06C10’52)、1964年(同@9’20A13’08B8’14C11’07)、1977年(同@9’42A12’08B8’24C11’06)とラストはVPOとの1985年収録分(同@9’57A12’31B8’37C11’30)があります。本盤演奏は冒頭メモいたしました通りEMI1977年BPO分で正直な処DG収録分(1964年BPO、1985年VPO)の良い意味でも悪い意味でも音質も含めて派手な存在に挟み撃ちされた格好となっているのでは・・・。ただこの新世界交響曲も私達にカラヤンがその演奏イメージを植えつけた第1楽章、最終楽章等堂々たるストレートさが特徴となっているとは思います。意外と第2楽章の{あっさりさ」はタイムでも表れております。全体勿論ボヘミア色というよりインターナショナル色が濃いですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/11

    本盤はカラヤンが74歳、演奏活動の最終コーナーに差し掛かる頃の1982年にBPOを振って得意のチャイコフスキー管弦楽曲を二曲収録したもので一頃の絶頂へと向かう勢いは影を潜めてはいますが実に音楽映えした出来上がりになった演奏かと思います・・・マァ指揮者も楽団も甘いも酸いも双方噛み分けたのでしょうか・・・。幻想的序曲「ロメオとジュリエット」(タイム22’08)はカラヤンらしいドラマチックさを内包した演奏運びでまるで文字通りロマンチックストーリー映画を眼前でリアルに見ている様であります。この「ロメオとジュリエット」は当然カラヤンには他の収録盤があり手元資料では1946年VPO(同20’44)、1960年同じくVPO(同20’30)そして1966年BPO(同21’22)等でありますので又聴いてみたいですね。「くるみ割り人形」(トータルタイム21’57)はカラヤン節が健在?芽生えたのかBPOの華麗な演奏に乗って結構標題感情に沿って進めている印象を受けました。この曲も他の演奏のデータを紹介しておきましょう・・・1952年PHO(同23’06)、1961年VPO(同21’56)、1966年BPO(同23’04)。本盤演奏については高品質盤でもあり最高ランクにさせていただきましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/10

    フルトヴェングラーのブルックナー7番はHMVでは5種類確認され全てBPOとの収録、内この本盤演奏はフルトヴェングラー63歳の時・・・1949年聴衆なしの放送用モノラル録音分(演奏タイム@19’26A21’02B9’43C11’59)で私も擬似ステレオLPにより馴染んだ盤です。ブルックナーの音楽に対するには全く己を空にして絶対音楽として音そのものを「感ずる」事が「コツ」ということで特に当該曲の第2楽章アダージョにはじっくり耳を傾け味わえる事と続く楽章とのバランスにおいてこのフルトヴェングラー盤は技術的処理CDにより安心出来る更なる秀逸盤となっていることでしょう。版の違いは例えば打楽器の有無とからしいですが聴くサイドは都度対応すれば・・と思っています。本演奏はBPOの素晴らしいアンサンブルをベースに厚みのあるサウンドが往年の抜きん出たBPOの存在感を偲ばせます。特に第1楽章から聴かせる豊潤&芳醇な弦の流れ音にどっぷり浸かる事からこの演奏の鑑賞が始まりましょう。個人的には本演奏で前述第3楽章のダイナミックなリズムの動きは音質の程度を超越してこのスケルツォ楽章に真実味を受け止めました。それと最終楽章の諸テーマを夫々性格付けして緩急濃淡表現に注力して行く過程に私はフルトヴェングラーのスケールを感じ取ると共に当時のBPOの反応力レベルの高さを聴き取った次第です。多分この7番では他のフルトヴェングラー演奏も考慮してもベストなのでは・・・。その他の彼の演奏分の内全楽章収録の代表的なものの演奏タイムをメモしておきますね・・・1951年カイロライブ分@19’03A21’57B9’39C11’38、同年ローマライブ分@19’58A21’33B9’40C11’57・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/09

    カラヤンが初めてVPOを振っての「新世界」交響曲でそれまでの収録が四度ともBPOだったので少し雰囲気は異なった仕上がりになっています。1985年録音というからカラヤン77歳・・・確かに老成感というのか音は鳴り切っているのですが脱力的アプローチが第2楽章など殊に時折よぎります。そう、全体としての丁寧な「大らかさ」はその老成感なのかVPOだからなのか録音会場残響のせいなのか私などには分りませんが盤質を考慮したとしても過去のBPO分の勢いある緊迫感は少し影を潜めております。演奏タイムは@9’57A12’31B8’37C11’30と特に後述メモのBPOとの演奏と比較しても第1楽章、最終楽章の丁寧というか敢えて言えば粘着感を伴う饒舌さをどう評価するかでしょうね。この二つの楽章でのフィナーレ・クライマックスの手順踏みでの潤沢さは流石でありボヘミアローカル土俗感よりインターナショナル感に満ち溢れております。この1985年収録分は全く同じかどうかは未確認なのですがDVDも出ているようです。この超有名交響曲を何度も振っているカラヤンのこの時期におけるこの曲への思いは胸中如何だったのでしょうか・・・。BPOとの録音タイムデータをメモしておきましょう・・・1940年モノラル、タイム@9’47A13’11B7’27C9744、1958年@9’43A12’56B8’12C11’06、1964年@9’20A13’08B8’14C11’07、1977年@9’42A12’08B8’24C11’06・・・以上です。なお、本盤「モルダウ」(タイム12’40)もマァマァ豊潤に流れた演奏かと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/08

    ボスコフスキー指揮ウィーン・フィルのウィンナ・ワルツ集は以前いろいろな盤があったと思っていましたが今このHMVカタログ一覧では割と少なく多分ウィーン・ヨハン・シュトラウスO分(エドゥアルト・シュトラウス二世の跡を継いでこのオーケストラの首席指揮者を務めた)と混同していたようです。さて、この盤はVPOコンサートマスターたるボスコフスキーがクレメンス・クラウスに続き他の追随を許さぬウィーン独特の伝統に根ざした演奏を展開しており恐らく同曲集では最高級と言えましょう。特に派手目のボーイング技術はウィーンのヴァイオリニストの中でも群を抜いており、弾き振りの演奏は華やかな雰囲気の内に私達の心を浮きたてましたね・・・何故か脈絡無く先日亡くなった歌舞伎の中村勘三郎の舞台を連想してしまいました・・・華やかさが懐かしいですね。「ウィーンの森の物語」ではあのチターのアントン・カラスが天下のVPOには負けないで頑張っています。収録時期は1959年から1976年とボスコフスキーがVPOニューイヤーコンサート指揮者在任期とほぼ重なって結構期間的には幅があるのですがW.ボスコフスキーが年齢的には50〜65歳の頃ですね。DECCA音色が各曲相応しい効果をあげております。順不同で必ずしも私の愛聴盤と曲目が一致はしていませんが代表的収録曲の演奏タイムもメモしておきましょう。「美しく青きドナウ」(タイム9’15)、「春の声」(同6’00)、「オーストリアの村つばめ」(同8’03)、「皇帝円舞曲」(同10’10)、「南国のばら」(同8’00)、「金と銀」(同7’22)、「天体の音楽」(同8’29)、「酒、女、歌」(同9’46)、「ウィーンの森の物語」(同11’06)、「芸術家の生涯」(同8’25)(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/07

    ボスコフスキー指揮ウィーン・フィルのウィンナ・ワルツ集は以前いろいろな盤があったと思っていましたが今このHMVカタログ一覧では割と少なく多分ウィーン・ヨハン・シュトラウスO分(エドゥアルト・シュトラウス二世の跡を継いでこのオーケストラの首席指揮者を務めた)と混同していたようです。さて、この盤はVPOコンサートマスターたるボスコフスキーがクレメンス・クラウスに続き他の追随を許さぬウィーン独特の伝統に根ざした演奏を展開しており恐らく同曲集では最高級と言えましょう。特に派手目のボーイング技術はウィーンのヴァイオリニストの中でも群を抜いており、弾き振りの演奏は華やかな雰囲気の内に私達の心を浮きたてましたね・・・何故か脈絡無く先日亡くなった歌舞伎の中村勘三郎の舞台を連想してしまいました・・・華やかさが懐かしいですね。「ウィーンの森の物語」ではあのチターのアントン・カラスが天下のVPOには負けないで頑張っています。収録時期は1959年から1976年とボスコフスキーがVPOニューイヤーコンサート指揮者在任期とほぼ重なって結構期間的には幅があるのですがW.ボスコフスキーが年齢的には50〜60歳の頃ですね。DECCA音色が各曲相応しい効果をあげております。順不同で必ずしも私の愛聴盤と曲目が一致はしていませんが代表的収録曲の演奏タイムもメモしておきましょう。「美しく青きドナウ」(タイム9’15)、「春の声」(同6’00)、「オーストリアの村つばめ」(同8’03)、「皇帝円舞曲」(同10’10)、「南国のばら」(同8’00)、「金と銀」(同7’22)、「天体の音楽」(同8’29)、「酒、女、歌」(同9’46)、「ウィーンの森の物語」(同11’06)、「芸術家の生涯」(同8’25)(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/06

    こんなにレベルが高くバッハからストラビンスキーまでレパートリーの広かったモントゥーの演奏記録、絶対「買い!」ですよ。実はこの盤についてはLP時代からの「付き合い」でこれほど分厚いバッハ管弦楽組曲第2番、これほど心を打つ組曲2(タイム7曲トータル19’52)はないのでは?モントゥー死の前年・・・1963年の録音だからモントゥー88歳、フルートを受け持った息子のクロード(録音当時43歳)への父親としての眼差しを投げかけている光景のジャケット、私も先のレビューの北海道の方と同様、もう半世紀の間、擦り切れるくらい聴き、今では別盤CDで予備に買ったくらいです。古楽器と古楽研究の発達とともに、聞く機会が減ったロマン派的なバッハならではと言った処でしょう。同年録音のモーツァルトのフルート協奏曲第2番(タイム@8’32A6’36B5’31)及びグルック「精霊の踊り」(同9’11)も正直フルートに関してはそんなに上手いとは思えないけれどもごく息遣いも聴こえる自然体の演奏でこれはバックオーケストラLSOの良い体質がプラス反映している様に私は受け止めております・・・この演奏収録の年、首席指揮者としてLSOを率いて大阪公演があったのがつい先日の様に思い出されます。さて、クロードの方は業界でそんなに照明があたらない内にいつの間にか消えてしまいました・・・・。余録の1957年収録のシューベルト「ロザムンデ」(同9’53+6’29+6’16)は残念ながら未聴なのですが、とにかくLPベースでは前述の通り擦り切れるくらい聴いておりレコード針の傷箇所の反復雑音針音と共にもう親しむくらいであり主たる本盤演奏は最高ランクであります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/05

    本盤アルバム収録曲の内、クリュイタンス/BPOによるベートーヴェン交響曲全集プロジェクトは1957年クリュイタンス52歳の頃からスタートした世界初のステレオ録音全集であり、BPO初の全集でもある記念的なものです・・・もうこのポイントだけでも最高ランクでしょう。聴いた曲の範囲では全体に緩徐楽章はそれほど遅くなく、終楽章を落ち着いたテンポで運ぶという伝統的運びが、厚みのある響きでフレーズの出をしっかり弾き込み堂々とした推進するBPOの演奏スタイルに良くマッチしていて聴き出した当時これこそベートーヴェンだなぁと思いました。例によって各収録曲の録音年と演奏タイムをメモして参考に供したいと思います。第1番(1958年、タイム@9’35A6’08B3’31C6’06)、第2番(1959年、同@12’46A11’30B3’49C6’50)、第3番「英雄」(1958年、同@14’27A16’14B5’24C11’33)、第4番(1959年、同@10’16A9’56B6’06C7’02)、第5番「運命」(1959年、同@8’24A9’51B5’29C9’08)、第6番「田園」(1960年、同@10’18A13’44B5’54C3’45D9’53)、第7番(1957年、同@13’34A9’27B8’24C7’04)、第8番(1957年、同@10’37A3’57B5’03C7’46)、第9番「合唱」(1957年、同@18’08A11’35B17’23C25’34、G.ブロウェンスティーン(S),K.マイヤー(A),N.ゲッダ(T),F.ガスリー(Br),ベルリン聖ヘドヴィヒ大聖堂合唱団)・・・・。なお、クリュイタンスには1955年同じBPOを指揮した第6番「田園」モノラル演奏(同@10’09A13’38B6’26C2’38D10’21)が唯一本全集以外のベートーヴェン交響曲収録としてあるそうです。又、交響曲以外の収録曲は殆ど聴いてはいませんが参考データを各曲についてメモしておきましょう。強烈な話題・評価は得てはいませんがC.ツァハリアス(P)、U.ヘルシャー(V)といった個性的な中堅の演奏が大いに期待されましょう。●三重協奏曲・・・C.ツァハリアス(P、1984年録音当時34歳)、U.ヘルシャー(V、同42歳)、H.シフ(Cv、同33歳)、K.マズア(同57歳)/LGHO、1984年、タイム@17’11A4’59B12’51、●ピアノ協奏曲・・・C.ツァハリアス(P)、H.フォンク/SKDO、第1番(1988年、タイム@13’23A10’41B8’54)、第2番(1986年、同@14’13A8’45B6’26)、第3番(1988年、同@16’09A9’01B8’52)、第4番(1986年、同@19’16A4’43B10’42)、第5番「皇帝」(1988年、同@19’57A6’55B10’28)、●ヴァイオリン協奏曲・・・U.ヘルシャー(V)、H.フォンク(1985年録音当時43歳)/SKDO、1985年、タイム@21’32A8’57B8’46、●ロマンス・・・U.ヘルシャー(V)、K.マズア/LGHO、1984年、第1番(タイム6’40)、第2番(同8’03)、●ピアノ・ソナタ・・・C.ツァハリアス(P)、1995年、第5番(タイム@4’59A8’35B4’26)、第6番(同@5’44A4’16B3’55)、第7番(同@6’57A11’10B2’47C3’52)、以上でありますが未聴分もありますので★一つ保留させていただきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/04

    以前本演奏別盤にレビューを入れた者ですがデータ的なものを中心に再度書き込みさせていただきます。本盤はワルターが第一線を退いてのち、特に彼の為に編成されたコロンビアSOを振って代表曲をステレオ録音していった一環のものでブラームス交響曲第1番は1959年、ワルター何と83歳の時の演奏でタイムは@14’04A8’28B4’45C16’50となってこの演奏盤の前の録音(モノラル)である1953年NYPOを指揮したタイム@12’30A8’11B4’26C15’04の忙しさからすればちょっと落ち着いた感じ・・・そうワルター独特の歌い要素が前面となった演奏となっています。ただ、私はワルターのブラームス交響曲第1番が彼の資質からピッタリフイットしているかを再度自問する場合があります。確かに第1楽章出だし、同楽章中程へのピークの運び、終楽章のやヽ金管が勝ったクライマックス等堂々たる見せ場は充分踏まえており、又第2楽章も甘く美しいワルター節を見せつつキリッと締めてはいるのですが先述の彼の資質(あくまで私が感じているだけです・・)、コロムビアSOの音色が比較的根っからアメリカ的に明るいのも作用してどうしても我々凡人はブラームスに内省的なものを探るのに対して何かアメリカ映画のハリウッド・サウンドトラック的色彩(録音音質オリジナル的なものかも知れません・・・)になっているようにも感じる時等ありました。とは言えやはり又取り出して聴きたくなる素晴らしい演奏には違いありません。なお、ワルターのブラームス交響曲第1番録音には上記二つの演奏の他に1937年VPO、1939年NBCSO、1947年LASOとのライブ?もあるそうでやはり若い?だけに足早な演奏らしいのですが詳細は未確認です。1960年録音の「大学祝典序曲」(タイム9’58)、「悲劇的序曲」(同13’20)も夫々ワルターならではの演奏で私は特に「悲劇的序曲」が気に入っております。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/03

    このセルの指揮するベートーヴェン交響曲第7番はかつて映画「のだめかんたーびれ」のバックで使われた事もあって一時話題にあがりました。交響曲第7番は1959年セルが62歳・・・まだ若い頃手兵クリーヴランドOを振っての演奏で世界最高の評価を得た磨きぬかれたアンサンブルでの透明度の高い響きと、端正な表現、構成力が光る名演奏かと思います。演奏タイムは@11’50A7’37B7’18C7’13と順当な印象で第1楽章から炸裂する全奏においても決して乱れず精緻そのものであります。続く有名な第2楽章は思索をめぐらしながら音楽が昂揚していき、堂々たる歩行。思わせぶりな処というかもう少し芝居気あってもと思わないではありませんがその辺りがセルらしい処なのでしょう・・・決して自分を見失わない完全主義者の「運び」なのです。交響曲第1番(1964年録音、タイム@9’13A6’52B3’47C5’45)も古典色が濃い作品なのですが結構絶妙なテンポ感で味わい深くかつ隙無く仕上げています。このあたりの演奏を聴いているとカラヤンがセルのことを「マエストロ」と呼んでいたのが何となく分る気がしました。「レオノーレ序曲第3番」(1963年収録、タイム13’51)のバランス感覚も素晴らしいですよ。何れにせよ、セルのやや愛想ない演奏は何回も聴き重ねてその良さが体得出来る様で私自身も曲によっては誤解した時期があった事を打ち明けておきましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/02

    チェリストであったトスカニーニがコンサート興行上指揮してマァ成功しただけにハイドン交響曲はトスカニーニの演奏に比較的フィットした曲目で彼の正確に保たれたテンポの内にしっかり初期古典派のエネルギーを込めて歌を聴かせるアプローチはハイドンに「ぴったり」と思います。本盤ではその代表的交響曲第94番「驚愕」(1953年収録、タイム@7’14A5’41B2’36C3’30)と交響曲第101番「時計」(1946〜1947年収録、タイム@8’12A7’12B7’09C4’21)そして協奏交響曲(1948年収録、タイム@9’47A3’58B6’00)の三曲が聴けますがどれも私達の世代だと昔から直接・間接に聴いている演奏なので懐かしい感じがします。どの曲も若干速めのテンポでぐい々引っ張って行く演奏でトスカニーニの「鋼」の意思力を感じます。この三曲では1953年「驚愕」録音時、トスカニーニ何と86歳・・・些かも緊張は緩んではいないものの、多分ハイドン作品を扱う際のトスカニーニは楽しんで事に臨んだものと思います。協奏交響曲でソロをとっておりますのはヴァイオリンがM・ミシャコフ、チェロがF・ミラー、オーボエがP・レンツィ、ファゴットがL・シャロウと、いずれもNBCSOの首席奏者達で、ここでは気心の知れた仲間達との協演と言う訳です・・・少しアンサンブルの頼りない部分もありますがそこはご愛嬌。トスカニーニの指揮する「時計」交響曲には1929年NYPOを振った演奏(同@7’28A7’49B7’09C4’24)SP盤も名演としてあげられますが私は未聴であります。指揮芸術の「在り方」を改めて再認識させる各演奏かと思いました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/12/01

    本盤は1966年、バルビローリが67歳の頃VPOと録ったブラームス交響曲全集の一環で私自身バルビローリの体質から一番向いててると思われた第4番は意見がいろいろあるようですが、遅めのテンポ(演奏タイム@14’06A12’49B7’30C11’24)でウィーン・フィルの音色を最大に活かした演奏です。ここでナヨナヨした泣き節が展開されることに最初は惹かれましたが果たしてこれでブラームス交響曲はもつのだろうか? という疑問が一方で沸いて来ました。この点は以前他の評者も触れられていますが何か「悪女の深情け」という体質感に話が及んできます。バルビローリの老獪な芸風でもありこれはこれでスタイルには間違いないのですが・・・・。バルビローリは1959年手兵ハレOを振ってこの交響曲第4番を収録(同@11’58A11’24B6’22C10’16)しており正直もうちょっと締まった感じでした。本盤「大学祝典序曲」(同11’30)もなかなかのもので高品質盤としてトータル的には「すばらしい」ランクとさせていただきます(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)。

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     2012/11/30

    このクリュイタンス/BPOによるベートーヴェン交響曲全集についてはかなりの数の皆さんのレビューがあり今更屋上屋を重ねる事ははいたしません。ただ本全集プロジェクトは1957年クリュイタンス52歳の頃からスタートした世界初のベートーヴェン交響曲ステレオ録音全集であり、BPO初の全集でもある記念的なものです・・・もうこのポイントだけでも最高ランクでしょう。私は全曲を聴いたわけではありませんが聴いた曲の範囲では全体に緩徐楽章はそれほど遅くなく、終楽章を落ち着いたテンポで運ぶという伝統的運びが、厚みのある響きでフレーズの出をしっかり弾き込み堂々とした推進するBPOの演奏スタイルに良くマッチしていて聴き出した当時これこそベートーヴェンだなぁと思いました。例によって各収録曲の録音年と演奏タイムをメモして参考に供したいと思います。第1番(1958年、タイム@9’35A6’08B3’31C6’06)、第2番(1959年、同@12’46A11’30B3’49C6’50)、第3番「英雄」(1958年、同@14’27A16’14B5’24C11’33)、第4番(1959年、同@10’16A9’56B6’06C7’02)、第5番「運命」(1959年、同@8’24A9’51B5’29C9’08)、第6番「田園」(1960年、同@10’18A13’44B5’54C3’45D9’53)、第7番(1957年、同@13’34A9’27B8’24C7’04)、第8番(1957年、同@10’37A3’57B5’03C7’46)、第9番「合唱」(1957年、同@18’08A11’35B17’23C25’34、G.ブロウェンスティーン(S),K.マイヤー(A),N.ゲッダ(T),F.ガスリー(Br),ベルリン聖ヘドヴィヒ大聖堂合唱団)、「フィデリオ」序曲(1960年、同7’12)、「プロメトイスの創造物」序曲(1959年、同5’33)、「エグモント」序曲(1960年、同9’06)・・・以上です。なお、クリュイタンスには1955年同じBPOを指揮した第6番「田園」モノラル演奏(同@10’09A13’38B6’26C2’38D10’21)が唯一本全集以外のベートーヴェン交響曲収録としてあるそうです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/29

    本盤アルバム収録曲全曲を必ずしも聴いているわけではありませんが少しコメントさせていただきます。ベルティーニは収録曲を比較的絞った指揮者でマーラー交響曲について一番ウエイトが高い様に思えます。その中で交響曲第4番「大いなる喜びへの讃歌」に関してはHMVカタログでは本盤演奏1987年分(ケルンRSO、、ルチア・ポップ(S)、演奏タイム@18’11A9’56B22’09C9’46)の他に2002年分(東京都SO、森麻季(S)、同@15’35A9’39B19’26C8’55)及び 2004年分(ベルリン・ドイツSO、カミラ・ニュールンド(S)、同@15’32A9’23B19’59C9’17)が載っております。さて、本盤演奏、第1楽章平均的にもタイムをゆっくり目に曲進めが行われているものの出だし自体は粘着的程度は低くはっきりしたタッチが印象的です。それだけ音色が綺麗で特に管楽器のライン造型も特徴的で従って不思議とボソボソ感がありません。中盤更にゆったりと運び少し個人的には説明的に陥った感も無くはありませんがマァそのあたりがタイムを食っているのでしょうか。この楽章〆やはり管楽器が充分余韻を響かせます。ヴァイオリンがユダヤ的独奏で入る第2楽章は悪魔的ではなく結構スタイリッシュに仕上げてベルティーニらしいです。第3楽章の取っ掛かりはテンポが割りと速い感じがしたのですがこの平安に満ちた楽章は当時丁度60歳のベルティーニにかかると実に安らかな時間が過ぎて行きます。ソプラノ声楽ルチア・ポップ(当時48歳)はこれまでにもこの曲を収録しているらしいのですが本盤では成熟濃密な内にも透き通った張りのある歌を聴かせてくれます。私などは聴き分けは出来ておりませんがベテランのニュアンスに富んだ表現がポイントとなりましょう。とにかくこの第4番はタイトルにもあります様にマーラーには珍しい人生肯定的な曲で私の好きな曲になっております。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/29

    何年か前にこの演奏について書き込んだコメントを本盤にもほぼ繰り返しですけれどもレビューさせていただきます。ワルター晩年にステレオで主要な曲をコロンビアSOという特別仕立ての楽団で再録した一連の演奏で独特の少し甘ったるい録音なのかワルターの演奏が元々そのういう気味があるのかは確かではありませんがやはりブラームス第4番の最右翼の盤と申せましょう。1959年ワルター83歳の頃の収録にも拘わらず些かの撓みもありません。演奏タイムは@12’55A11’46B6’26C11’16でどちらかと言えば変奏曲で進む最終楽章をじっくり対応している感じであります。第1楽章のコーダに入って行く過程は程のよい興奮を呼び起こし終楽章のコーダはその「諦観」を感じさせずにはおられません。これらの箇所というかポイントをより効果的に演奏している盤は出てきていますが曲全体のバランスを取っての設計はさすがワルター晩年で到達した芸風なのでしょうか。オーケストラの少しハリウッド的サウンドに底浅さはあるもののそれを補って余りある最高ランクの演奏であります。交響曲第4番についてはワルターには勿論他演奏が残っており1934年BBC放送SOを指揮したモノラルもの(タイム@11’41A11’53B5’27C9’53)と1951年NYPOを指揮したモノラルもの(同@12’12A12’14B6’05C10’54)が代表的なものでしょう。1960年収録の「ハイドン主題変奏曲」(18’31)も明るめのトーンで重厚さには欠けますが演奏自体は素晴らしいです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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