ロキシー・ミュージックの第四期ギタリストとして、72年からグループに加わることになるフィル・マンザネラ。ロキシー参加以前には、クワイエット・サンというバンドを組み、ツアーにも同行していたというソフトマシーン直系のカンタベリー・サウンドを発信し、同シーンを知る上で欠かせない伝説のバンドとして支持を集めていました。しかしながら、レコーディング・チャンスには恵まれず、デモ・テープを録音しただけで解散してしまいました。その後、フィル・マンザネラがロキシー在籍中の74年にソロ・アルバム『Daimond Head』を録音するかたわら、昔の仲間を集めて、クワイエット・サンの『Mainstream』を制作しました。メンバーには、マッチング・モールに参加していたビル・マコーミックや、チャールズ・ヘイワード、デイヴ・ジャレットという強力な布陣が名を連ねています。
その後のフィル・マンザネラは、83年に解散するロキシー・ミュージックのギタリストして活躍しながらも、ソロ名義と801名義で数枚のアルバムを並行し発表。ロキシー解散後は、アンディ・マッケイらとエクスプローラーズを結成するも1年で解散。その後、ジョン・ウェットンとウェットン/マンザネラなるユニットを結成し、2枚のアルバムを発表。その後また、マッケイと組んでマンザネラ&マッケイ名義で2枚のアルバムを発表。90年代に入ると、彼のルーツともいえるキューバ、ラテン系のサウンドを追求するようになり、『Southern Cross』発表後には多くのラテン系アーティストのプロデュース業にも勤しむようになりました。99年には、自己のルーツ見つめ直したかのようなソロ・アルバム『Vozero』、01年『801 Latino』を発表し、同年、ロキシー・ミュージックの再結成ツアーに参加。そして、04年『6pm』、05年『50 Minutes Later』(ロバート・ワイアット、ブライアン・イーノとのトリオ作あり!)と、近年なお活発な活動を見せているのです。
今回初の紙ジャケ・リリースとなる4作品は、上述のクワイエット・サン『メインストリーム』発売記念の為に、フィル・マンザネラが結成したプロジェクト・バンド=801名義によるもので、ブライアン・イーノ(synth)、フランシス・モンクマン(key)、ビル・マコーミック(b)、サイモン・フィリップス(ds)といった猛者が顔を揃える、カンタベリー系ジャズ・ロック文脈においても一際秀逸な光を放つ名品なのです。プログレ・ファンにも当然需要高でありましょう。76年、英ロンドンのクイーン・エリザベス・ホール公演を収録した『Live』には、サリー州シェパートン・スタジオで行われたリハーサル音源を収録したボーナスCDが付く予定。
ほか、名盤『Listen Now』時リリースの英ハル大学で行われたライヴ『Live @ Hull』、元・10ccのケヴィン・ゴドレイ&ロル・クレームが飛び入り参加した、77年11月マンチェスター・ユニヴァーシティーでのライヴ『Live At Manchester』、そして、世界的にも有名なキューバのヴォーカリスト、アウグスト・エンリーケスや、キューバン・ジャズ界を牽引する若手ピアニスト、アルド・ロペス・ガビランが全面参加した、マンザネラのラテン慕情作『Latino』と、計4タイトルがめでたく紙ジャケ化となります!