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『ライブテープ』 松江哲明×前野健太 対談 【3】

Friday, December 9th 2011

interview
ライブテープ


第24回 東京国際映画祭 日本映画・ある視点部門 正式出品作品。12.10公開!『トーキョードリフター』も話題!公開に合わせ、松江哲明グレイテスト・ヒッツ1999-2011が11.19より上映決定!さらに『トーキョードリフター』テーマソング収録のミニアルバム、「トーキョードリフター」も緊急発売!『ライブテープ』待望のDVD化につき、公開時の対談をもう一度!DVDに収録されているメイキングドキュメンタリー「ライブテープ、ニ年後」、はっきり言って!おもしろいです。ご期待下さい。 INTERVIEW and TEXT and PHOTO: 長澤玲美

あの日はね、本当、頭おかしくなってたんですよ、みんな(笑)。


--- お二人で『ライブテープ』で歌う曲順などを相談していったんですよね?

松江 だいたいは、ですね。

前野 結構、メールでやり取りしましたね。

松江 うん。「これはやって欲しい」とか。

前野 僕が「これはあった方がいいんじゃないか」みたいなやり取りを3〜4回。

--- 「こころに脂肪がついちゃった」だけは2回歌われていますが、あれは決めてあったわけではなく?

前野 決めてないですね。松江さんに「120%で」って言われちゃったんで、僕なりにあれが120%(笑)。今思い返すとおもしろいですね。あれはたぶん一番パンクな曲なんですね、僕にとっては。ロックな曲なんですよ、あの曲が。あれじゃないとたぶん120%出せない。今思うとあの曲が一番気持ちが入ってるのかなって。「勝負しよう」と思ってやりましたね。

--- 「そこでsad song!」と松江さんが前野さんに叫ぶシーンも、あの時に思い付かれたんですか?

松江 そうですね。僕の中で一応、もしものことを全部考えてるんですよ。曲順をだいたいは決めておいても前野さんが本当にそれを歌うかはわからないじゃないですか?だから、そうなった時に「前野さんの中でこの歌だったら・・・」っていうのを僕が勝手に決めてたんですけど、それはあって。ポイントポイントでの地図はあったので、「あ、ここでこの歌、前野さん外した。じゃあ、この歌はまだ出来る」とかそういう風にチェックしていって。でも、結構ずっと、後半どこかで間があったら、「sad song」がいいなって思ってたんですよね。時間を経過した上で「sad song」が出てきたらいいなあと。

今、前野さんがおっしゃった「こころに脂肪がついちゃった」が一番パンクだとか、僕は全くそんなこと思わなかったですね。僕はどちらかと言うと1ファンとしての前野健太があるわけで、現場ではそっちの思いの方が強かったですね。だから、前野さんが「アンコールでこれ」みたいな歌の解釈だったり、聞こえ方っていうのとはたぶんズレがあると思うんですよ。

でも、映画の中ではそこはせめぎ合ってもいいんじゃないかなっていう気はしてましたね。ミュージシャンをもっと立てて、ミュージシャンの魅力を出すっていうドキュメンタリーだとしたら、そういうことをするのはある種、なしというか失礼じゃないですか?ミュージシャンが作ってる時間に対して監督が介入して、「ここであれ歌って」っていうのは。そうではなく、でも、この映画に関してはそういうことがしたいというか。なぜなら、これは前野さんのプロモーションビデオではないので、それをしちゃうと逆にいけないんですよ。それに対して、「sad song」って僕が前野さんに言って、前野さんが歌わないっていう選択肢があってもいいと思うんですよね。

前野 (笑)。

松江 でもあそこで前野さんが歌うっていう風になるような時間の作り方だったし、もしあそこで歌わなかったとしても、「ああ、前野さんらしいな」というか。「こころに脂肪がついちゃった」を2回歌った時も「ああ、前野さんやってるな」って思いましたしね(笑)。だから、それは僕が前野さんのファンっていう目線を持ってるからだと思いますね。

前野 でも、あそこはドンピシャでしたね。僕のライブのセットリストというか、組み立て方では『さみしいだけ』のアルバムの中でも後半の一番メインのところは「sad song」ですし。本当にタイミングとしては絶妙だったんで、言われて0.5秒くらいで弾けましたね(笑)。

松江 あの時、一瞬、現場の空気が「どうしよう」っていう感じになったんですよね。あの日はね、本当、頭おかしくなってたんですよ、みんな(笑)。

前野 頭おかしくなってた(笑)。

松江 近藤(龍人)くんは「松江さんがキャメラを止めた」って言うんですよ。「前野さんが先に行ったけど、松江さんに止められたんですよ」って。「だから初めてズームを使った」って言うんですけど、僕はキャメラを止めた記憶は全くないんですよ。僕の中では「あ、行っちゃった。たっちゃん(近藤さんのこと)行かないんだ。やべえ、間が出来る。何やるか決まってない」で、「あ、「sad song」だ!」って思って、前野さんに「sad song」って言ってて。


※近藤龍人 『ライブテープ』撮影。大阪芸術大学映像学科在学中から山下敦弘監督ら同期メンバーと映画制作を開始。その近藤さんの提案で『ライブテープ』は”1発撮り”になったそうです。松江さんと前野さんが落書きがある塀の前でお話するシーンがありますが、あそこで松江さんの視線がきょろきょろしてるんです。「何でカメラこっちに寄らないの?」という意思で。予期していなかったあの2ショット、あのシーンがあるのとないのとではやっぱり、大きいですよね、近藤さん?

前野 確かに一瞬焦りましたけどね、キャメラが付いて来てなかったから。これはやばいって思ったけど、何か遠くで叫んでるなって思って、で、「sad song」って言われて、「あ、「sad song」」って(笑)。

松江 でも、その時僕らには音が聴こえてないですからね。車が通ってて近くに行けなかったから。でも、「何かやってるから大丈夫だな」って思って、で、近付いたらちょうど「sad song」のサビのところだったんで、「おおー」って。


ライブテープ


--- 後半に向かっていくすごく大事なシーンですもんね。

前野 うん。あそこは本当、「sad song」でよかったと思いますね。他の曲だったらちょっと違ったかなあ。

松江 あそこで「鴨川」とかだったら、またちょっと狂っちゃうよね、流れが。

前野 戻っちゃうかな。

--- 前野さんははじめは戸惑いながら、不安な表情を浮かべていますけど、あのシーンではもう、雰囲気や表情、空気まで変わってきてますよね。前野さんに対して「今、何%ですか?」と冒頭から松江さんが仕掛けていきますけど、あれは前野さんに対して・・・。

松江 いや、本当にね、120%だってわかってるんですよ(笑)。それはよく誤解されるんですけど、前野さんに言ってるんじゃなくて、僕としてはお客さんに対してなんですよ、あれは。

前野 映画を観てる観客に対して。

松江 そう。要するに「前野さんをそういう風に演出しますよ」っていうやり方なんですよ。それはやり方としてベストかどうかはわかんないですよ?でも、キャメラが回ってる瞬間は、僕と前野さんの関係性というか、要するに「前野さんを追ってる映画ではないんです」っていうことを示しておきたかったんですよ。そういう意味でああいう言い方をしたんだと思いますね。見え方としては僕が前野さんに言ってるような感じなんですけど、僕の気持ちとしてはお客さんに対してなんですよ。

--- ライブハウスのものではないし・・・。

松江 そうそうそうそう。「前野さんを追っかけてる映画ではないんです、これは」っていう。「僕は介入しますよ」っていう。で、そういうことに対する仕掛けだったり答えっていうのは後半出るはずだっていうか、「天気予報」の話を聞く時に何か見えてくるところがあるから、「その場で思い付いたことをふっと入れるようなものの方がいいんじゃないか」って、近藤くんと話してたんですよね。彼は「散歩しながら・・・」ってことを言ってましたね。立ち止まってインタビューするのは1回だけでいいから、何かちょっと入れていくってことを近藤くんとやり取りしてましたね。

--- 「サングラスを取って下さい」というのも?

松江 僕は、前野さんはサングラスをどこで外すかっていうのを見てる方なんですよね。ライブを観に行った時も、いいタイミングでサングラスを外すんですよ。外さないのは最近なんですよね。だから、外すタイミングがおもしろかったし、外して、歌が変わるんですよね。だから、『ライブテープ』の時は僕から「外しませんか?」って。

--- 前野さんは「何で?」って感じでしたよね?(笑)。

前野 「何で言うのかな」って。「そのうち僕のタイミングで外すから」って(笑)。で、ああやって言われちゃうとまた外したくなくなりますからね。松江さんはSだから、僕の反応を見てたのしんでるんですよ(笑)。

松江 でもあそこのシーン、かわいいですよね?(笑)。女性はきゅんってなりますよ。前野さんがモテるの、わかる(笑)。

前野 いや、僕はかっこいい感じで行きたいわけですよ。

--- でもちゃんとスペアもあって(笑)。

前野 いつもだいたい2つくらいはサングラス持ってるんで。あれはまあ、想定内かな。狙ってはなかったですけどね、入っててよかったですね、予備が。

--- 井の頭公園で最後、クライマックスのシーンになりますが、あのステージでは本当は音を出しちゃいけないんですよね?それがどうして実現したのかなと。

松江 いや、でも僕はあの現場にいなかったんで(笑)。

前野 僕もいないからなあ。

松江 でもちょうど、「ロマンスカー」を歌ってるハモニカ横丁の時・・・要するにスタートした時点でもう、「あそこは撮れない」って言ってたんですよ。だったら、「池側にドラムとかを持ってってやろうか」って話をしてたんですけど、「それもだめだ」って言われて。で、どうしてもそれが出来ないから、ちょっとどうにかしようってなったんですけど、ずっと付いて来てくれてた九龍ジョーさんが「俺が行く」って行ってくれて、「死んだ友達のためにちょっとだけやらせて下さい」って言ってくれて撮影出来たんですよね。

でも、この映画自体ね、社会のルールで言えば作っちゃいけないんですよ。ゲリラ撮影でね、「映ってる人のプライバシーは・・・」って言われることもあるかもしれないけど、だからと言って、人を止めて、「今撮影してますから止まって下さい」って言うことの方が僕は現場にいて、すごい乱暴だなって思うこともあるし。だから、ゲリラでこそっと撮ってることがそんなにいけないことなのかなっていう風に思ったりもするし。

映画を作ってること自体が人に迷惑をかけて甘えてるわけですから、あとは作り手の覚悟の問題だと思うんですよ。「どこまでいけないことをするのか」、で、「それに値するものなのか」っていうことを考えた時に、僕らの中では「井の頭公園のステージには上がってはいけない、音を出してはいけない」っていうルールに対して、「わかりました。でも、やらせて下さい」というところなんですよね。

だから、これは本当に自主映画じゃないと出来ない映画だっていうのはそうで、それを警備員さんだったり、例えば、あの井の頭公園にいる人達がその場を許してくれた。で、僕は許してくれた代わりにそのラストは最高のものにしないといけないし、でもそうなる保障もない。だから、それに対しては本当にもう、僕は一生かけてでも「ありがとう」は言い続けないといけないと思ってますね。

でも本当、映画ってそういう覚悟の問題だと思うんですよね。だから、例えば『靖国』の上映の時の報道とかを見た時に第三者があれこれ介入して、「この映画は許可取ってないからよくない」とか「この人出たいって言ってませんよ」とかあれこれ言ったじゃないですか。(強調して)それは本当にとんでもない話で、あれはおかしいですよ。そんなこと言ったらドキュメンタリーなんて撮れないんですよ。屋外でのインビューに許可を取ることなんて不可能ですし、もっと言うと、父親が自分の子供を公園で撮ったとしてもダメになってしまいます。

ライブテープ』はそういう意味ではすごく吉祥寺ならではの映画だと思いますね。だってこの映画、吉祥寺の人が観た後に怒られてもしょうがないような映画だけど、映ってる方達が案外、「ああ、俺も映ってた」みたいに言ってくれるし、「うちにチラシ置いていいよ」って言って下さったりするわけですよ。それは本当にありがたいことですよね。だから本当に吉祥寺の方達にはすごく感謝してますね。ちょっと甘え過ぎちゃってる部分も僕らは本当にありますけど、それに対して自分達がどうお返しするのかっていうと、それは「いいものを作る」っていうところだけですよね。


ライブテープ


--- そのステージで結局、1曲だけではなく、2曲演奏されました。

松江 やっちゃったんですよね。(前野さんに向かって)「天気予報」をやった後に、警備員さんがすーって帰ったんだよね?

前野 エレキでばーんってやっちゃうのはいけないのかもしれないけど、「アコギなら別にいいだろう」って思ったんで、まあ、2曲目はやれると思ってたんですけど。でも、まあ、あの時はもうわーってなってるんで。

松江 そうそう。あの時はね、もう説明付かないんですよ。僕も記憶がない。あれを体験してると何かね、水泳とかしてるアップアップな状態に近い感じなんですよ。それでいて、ある瞬間すごいスローモーションに見えたりとかして、ちょっと不思議な体験でしたね。

前野 僕、サントラ(『ライブテープ オリジナル・サウンドトラック』)を作らせてもらって、最後に監督が「OK」って言う声とか、あの時近くで見てた人がたまたま僕の知り合いでちょっと話してる声とかも入ってるんですけど、最後は「あ、終わり?」っていう僕の声で終わるんですけど、その声がもうすっごい・・・映画の中の声と全然テンションが違うんですよね。「ああ、終わったあ」みたいな声で。それぐらいもう本当にハイになってるというか。なので、ぜひその「終わり?」の声のトーンを聴いて欲しいですね(笑)。歌ってる時とか話してる時と全然違うんで。

--- 「天気予報」でこの映画が終わっていたら、また全く違う映画でしたよね。

前野 「天気予報」で終わってたら、確かに全然違いますね。

松江 でも何かね、その話だけは近藤くんとしてたんですけど、実際になってみないとキャメラに映せるものなんて絶対わかんないんですよね。あの瞬間に雨が降ってるかもしれない、公園に誰もいないかもしれない、警備員さんが映るかもしれない・・・わかんないんですよ。でも何か「ここまで撮れたら何かいいもん映るよ」って言って(笑)、投げちゃったんですよ。そしたら「わかりました」って言う近藤くんもすごいんですけど(笑)。

でも、いろんな可能性を考えましたよ。「天気予報」で終わって、黒に落としてエンドクレジットが流れながら、前野さんの音をCDからもう1回使うみたいなパターンとか、風景を撮りながらエンドクレジットを流すっていうのもあったし。だから、あそこでフェードアウトで終わったっていうのは完成したのを観てなんですよ。近藤くんにエンドクレジット流れてもいいように「外して」っていうようなことを言ってて、で、どっかでストップモーションにするとかいろんな可能性を考えてて。でも、素材を観たら、「ああ、これはもうここでフェードアウトしかないや」って。歌もばっちりのタイミングでしたしね。

--- すごくドラマチックですよね。

松江 ドラマチックですよね。映像撮ってる時は、子供とおばあちゃんが抱き合ってるところに感動しましたね。現場で観てて、「うわー、なんじゃこりゃ」って。でも、観直してみるとやっぱり、あの自転車が効くんですよね。素材観た時に「ああ、これは自転車だ」って言って。たっちゃんは現場では「おばあちゃんと子供か自転車がいいと思います。でも自転車はいいと思うんで、こっちで終わってもいけると思います」って。彼はね、さらっとすごいことを言うんですよ(笑)。



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『ライブテープ』 コレクターズエディションで12/7(水)リリース決定!


ライブテープ: コレクターズエディション』(DVD2枚組)

【封入特典ブックレット】 (24P 予定)
・前野健太と松江哲明の出会いのきっかけを作り、『ライブテープ』では現場進行を担当した九龍ジョーによる18000字エッセイ
・松江哲明による『ライブテープ』制作日記
・スタッフ、キャストプロフィール

【DISC1】
『ライブテープ』本編74min
音声特典1、オーディオコメンタリー(前野健太、監督:松江哲明、撮影:近藤龍人、録音:山本タカアキ、司会:那須千里)
音声特典2、ライブテープ・ゼロ(撮影時のキャメラマイク音声)

【DISC2】
・メイキングドキュメンタリー「ライブテープ、ニ年後」約60min
監督:岩淵弘樹(『遭難フリーター』)
出演:前野健太、DAVID BOWIEたち、近藤龍人、山本タカアキ、曽我部恵一、矢田部吉彦、無善法師、大橋裕之、九龍ジョー、リピーターの方々、松江哲明、他。
・『ライブテープ』予告編
・『トーキョードリフター』予告編


唄・演奏:前野健太

演奏:〜DAVID BOWIEたち〜
吉田悠樹(二胡)
大久保日向(ベース)
POP鈴木(ドラムス)
あだち麗三郎(サックス)

参拝出演:長澤つぐみ

監督:松江哲明(『童貞。をプロデュース』『あんにょん由美香』)

撮影:近藤龍人(『ウルトラミラクルラブストーリー』)
録音:山本タカアキ(『SR サイタマノラッパー』)

配給・宣伝 SPOTTED PRODUCTIONS
宣伝協力 菫青色映画株式会社

協力 エスパース・サロウ
若杉公徳(宣伝ビジュアル)

(2009年 / 16:9 / カラー / ステレオ / HD / 74分)

© 2009 Tip Top


『トーキョードリフター』のテーマソング収録のミニアルバム、「トーキョードリフター」12/14(水)に緊急発売!


CDの表題曲は松江哲明監督が作詞を担当。元々映画のテーマソングとして書き下ろされた楽曲を今回のCD化にあたって新たに招集されたメンバー「チーム・トーキョードリフター」とともにスタジオ録音が実施された。本作にはこの「トーキョードリフター」新録バージョンの他、映画で使用されている同曲の1人多重録音バージョンや既発曲「あたらしい朝」の劇中弾き語り音源、「ファックミー」の再録バージョンなど、全6曲が収録予定!

「トーキョードリフター」


松江哲明監督最新作『トーキョードリフター』 12/10(土)よりユーロスペースにて、連日19:00より公開!他、全国順次公開!


『トーキョードリフター』 オフィシャルHP


松江哲明グレイテスト・ヒッツ1999-2011、11/19(土)よりオーディトリウム渋谷にて、連日21:00より上映!


「松江哲明グレイテスト・ヒッツ1999-2011」 オフィシャルHP

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    • 2011年02月13日
profile

前野健太
1979年、埼玉県生まれ。ミュージシャン。2000年頃より作詞・作曲を始め、07年、アルバム「ロマンスカー」でデビュー。同作収録の曲「天気予報」が映画『デトロイト・メタル・シティ』(李闘士男監督)のメイキング映像の挿入歌として使用される。09年、アルバム「さみしいだけ」を発表。09年元旦に吉祥寺の街中で撮影された前野健太主演のドキュメンタリー映画『ライブテープ』が第22回東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」で作品賞を受賞、全国で公開され日本のみならずドイツ、ニューヨーク、ロンドンなどでもライブを繰り広げた。2011年2月、アルバム「ファックミー」を発表。松江哲明監督によるライブドキュメンタリーDVD『DV』が発売された。「前野健太とDAVID BOWIEたち」、「前野健太とおとぎ話」などバンド形態でも活動。今年は、「ARABAKI ROCK FES’11」などのロックフェスにも多数出演し、映画『モテキ』(大根仁監督)で「友達じゃがまんできない」が挿入歌として使われる。

松江哲明
1977年、東京都生まれ。99年、日本映画学校(現・日本映画大学)卒業制作として監督した『あんにょんキムチ』が99年山形国際ドキュメンタリー映画祭「アジア千波万波特別賞」、「NETPAC特別賞」、平成12年度「文化庁優秀映画賞」などを受賞。その後、『カレーライスの女たち』、『童貞。をプロデュース』など刺激的な作品をコンスタントに発表。2009年、女優・林由美香を追った『あんにょん由美香』で第64回毎日映画コンクール「ドキュメンタリー賞」、前野健太が吉祥寺を歌い歩く74分ワンシーンワンカットの『ライブテープ』で第22回東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」作品賞、第10回ニッポン・コネクション「ニッポンデジタルアワード」を受賞。著書に「童貞。をプロファイル」、「セルフ・ドキュメンタリー―映画監督・松江哲明ができるまで」など。11月下旬フィルムアート社より「映像作家サバイバル入門」(仮)が刊行予定。

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