ドイツ・バロックのトランペット協奏曲集　トーマス・ライナー、インテルプレーティ・ヴェネツィアーニ

ドイツ・バロックのトランペット協奏曲集

バロック時代のトランペットは現代のようにバルブを有していなかったため、旋律を滑らかに吹くことは困難であり、作曲家たちもこの楽器のための協奏曲をそう多くは書いていません。そのため現代、トラッペットでこの時代の作品を吹くためにはオーボエやリコーダーのための作品を転用することが多くあります。
　このアルバムではヨハン・ゴットフリート・シュテルツェル[1690-1749]や、ヨハン・フリードリヒの弟であるヨハン・ミヒャエル・ファッシュ[1695-c.1770]のオリジナル・トランペット作品のほか、ゲオルク・フィリップ・テレマン[1681-1767]とゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル[1685-1759]のオーボエ協奏曲や、ヨハン・クリスティアン・シックハルト[1682-1762]のリコーダー・ソナタをアレンジ、見事なトランペットのための作品として聴かせます。
　演奏は1969年、ドイツ生まれのトーマス・ライナー。12歳の時にモーリス・アンドレの演奏に触れたことで奏者を志し、活躍してきたヴェテラン奏者です。バックをつとめるインテルプレーティ・ヴェネツィアーニは設立35周年を迎えたヴェネツィアのモダン楽器アンサンブル。ヴィヴァルディの作品を得意とするほか、現代作品や古典派作品の演奏にも定評があります。（輸入元情報）

【収録情報】
1. シュテルツェル：協奏曲ニ長調〜トランペットと弦楽のための（1739年以前）
2. J.M.ファッシュ：6声の協奏曲変ホ長調〜トランペット、ヴァイオリンと弦楽のための（1731年以前）
3. テレマン：協奏曲ハ短調 TWV.51:c1（1740年頃）
4. テレマン：協奏曲ニ長調 TWV.51 D:8（1740年頃）〜フリューゲルホルンのために変ホ長調に移調
5. ラインハルト：トランペットのためのソナタ ハ長調（1727年以前）
6. ヘンデル：協奏曲変ロ長調 HWV.301（1706-1710）
7. ビーバー：祭壇または宮廷用ソナタ第4番ハ長調（1676）
8. シックハルト：無伴奏トランペットのための小品 Op.17〜第12番（1712）：II. Allemanda

　トーマス・ライナー（トランペット）
　インテルプレーティ・ヴェネツィアーニ

　録音時期：2021年9月20-24日
　録音場所：イタリア、Santa Maria della Visitazione, Venice
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）
　世界初録音（2,5）