日本近代短篇小説選 大正篇 岩波文庫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003119136
ISBN 10 : 4003119134
フォーマット
出版社
発行年月
2012年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
400p;15

内容詳細

どぎつく、ものうく、無作為でまた超技巧的―百花繚乱の大正文壇は、やがて関東大震災とその後の混迷を迎える。芥川竜之介・川端康成らの一六篇を収録。

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • みつ さん

    中村真一郎だったと記憶するが、大正期の日本の短篇小説は世界最高水準だったと書いていた(新潮文庫の『戯作三昧・一塊の土』の解説)。それだけに期待も大きかった分戸惑いも隠せない。私小説があまり好きではないことにもあるのだろう。芥川龍之介だけで1冊を編めば、さらに水準の高い作品が並んだのではと思ってしまう。選ばれた『奉教人の死』も、結末の意外さに焦点を当てた作ではあるが、切支丹ものは相性が悪い。面白かったのは、売れない役者とその息子を描いたどこか悲哀に満ちた『虎』、これを引用した同じ芸人ものの融通無碍の➡️

  • ワッピー さん

    大正時代の短篇小説16選。著者や作品のタイトルは聞いたことがあっても、実際に読むのは初めて。時代の雰囲気とともに、各作の切り取った情景にも意外に現代的なものも含まれていることに驚きました。親への葛藤を描いた「師崎行」、大学を出て稼ぎの悪いフリーターになった「屋根裏の法学士」、酒乱の述懐「椎の若葉」が印象的でしたが、ふんわり不思議な散歩譚「西班牙犬の家」と激しい情念「銀次郎の片腕」は別格でした。どの時代にあっても、人生の機微は通底するところがあり、悲哀や不条理、怒りとともに微笑・苦笑も必ずあるものですね。

  • 長谷川透 さん

    収録された16篇を読み終えてみると、見事に大正という時代を反映していると思う。日清・日露戦争を経て列強に伸し上がる国家の享楽的な雰囲気が伝わってくる「虎」や「猫八」がある一方で、民衆騒擾の発生、労働争議の激化など、社会的な矛盾の証言たる作品群も多く、とりわけプロレタリア文学である「淫売婦」が心に残った。この時代の小説は私小説、あるいは自叙伝的な要素の強い作品が多いのだろうが、著者の生き様云々よりも、著者の時代を見る視線を伺い知れることが面白く、文学作品としての他、貴重な史料としても価値がある。

  • ぬぬ さん

    大正時代に執筆された16話の短編小説。どれも面白かったですが、特に有島武郎の『小さき者へ』は、とても心が暖かくなり抱きしめたくなるお話でした。わたしは子どもを産んだことはありませんが、親がどれほど子どものことを想い愛しているのかがひしひしと伝わってきた作品でした。 きっと父や母にどれだけ力説されるより、本作を読んだほうがわたし的にはぐっときました。次に、芥川竜之介の『奉教人の死』は本作に収録されているのはほとんど私的小説なのに対し、第三者の立場から客観的描かれていることから、コメント欄に続く↓↓

  • 壱萬弐仟縁 さん

    田村俊子「女作者」で、「結婚したって私は自分なんですもの。私は私なんですもの」(14頁)と男尊女卑の時代に本音が。不自由だったろう。佐藤春夫「西班牙(スペイン)犬の家」は1時間で書きあげたという驚愕のスピード(73頁)。昨年のシナリオライトの経験からしても、短期間に一気に書ける、という時期はある。恣意なく、すらすらとキーが打てる時は私にもあった。相手に喜んでもらいたい一心だったことが大きいだろう。有島武郎で「十分人世は淋しい。私たちはただそうやって済している事が出来るだろうか」(166頁)と疑問を投げる。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品