CD 輸入盤

チャイコフスキー:悲愴、1812年、ムソルグスキー:展覧会の絵、禿山の一夜、他 ゴロワノフ&モスクワ放送響(3CD)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
CDVE00008
組み枚数
:
3
レーベル
:
:
Russia
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

ロシアの偉大な指揮者シリーズ
ニコライ・ゴロワノフ名演集(3CD)
『1812年』『悲愴』『禿山の一夜』『展覧会の絵』『スク1』『ボロ2』


1948〜1953年モノラル録音。常識外れのユニークな演奏によってマニアを呪縛するロシア(ソ連)の大物指揮者、ニコライ・ゴロワーノフ[1891-1953]。
 今回、ロシアの出版社系レーベルであるヴェネツィアからリリースとなる3枚組セットには、放送局により正規に収録・保存されていたゴロワーノフの遺した録音の中でも最も個性豊かで人気も高い音源が選りすぐられています。
 チャイコフスキーの『悲愴』は、冒頭から独自の世界に完全に没入したもので、自由自在なテンポ感覚と、極端なまでのデュナーミクの扱いには驚くばかり。異常な盛り上がりを示す呈示部第1主題部と、濃厚な情念でベタベタの第2題部のコントラスト、轟然と開始される展開部では「阿鼻叫喚」という言葉が真にふさわしいやかましいまでに壮絶なクライマックスが築き上げられています。続く第2楽章の中間部ではホラー映画さながらの不気味さで迫り、第3楽章では、第1楽章をも凌ぐとんでもないルバートが頻出するという具合。もちろん、これだけなら珍演・珍盤の範疇ですが、ゴロワーノフがすごいのは、第4楽章におけるひたすら濃厚な演奏で、聴き手に深い感動を与えてくれることでしょう。 『1812年』も、傍若無人の大暴れが目立つとんでもない演奏ですが、スターリン存命の恐怖時代だけに、コーダでの例のコラールは、グリンカのオペラ『イワン・スサーニン、または皇帝に捧げし命』の中の『栄光』に差し替えられているのも興味深いところ。
 スクリャービン:交響曲第1番は『芸術讃歌』という標題の付された大作で、第5楽章にはメゾソプラノとテノールの二重唱、フィナーレには混声合唱が入ります。荒れ狂うスケルツォ、フィナーレの壮大な盛り上がりにゴロワーノフ節を聴くことができます。
 ボロディンの交響曲第2番とムソルグスキーの『禿山の一夜』も爆演として有名なもので、その濃い味わいには独特の魅力が備わっています。
 ムソルグスキーの『展覧会の絵』は、ラヴェル編曲版を基本としながらも随所にストコフスキーも真っ青の変更を施した力作(?)で、自在なテンポと極端な情緒表現を基底にしたアプローチはさすがゴロワーノフ。
 いろいろな意味で聴きごたえあるセットの登場です。

【収録情報】
CD1
・チャイコフスキー:序曲『1812年』op.49
・チャイコフスキー:交響曲第6番ロ長調op.74『悲愴』
CD2
・スクリャービン:交響曲第1番ホ長調op.26
CD3
・ボロディン:交響曲第2番ロ短調
・ムソルグスキー:交響詩『禿山の一夜』
・ムソルグスキー:組曲『展覧会の絵』
 モスクワ放送交響楽団
 ニコライ・ゴロワノフ(指揮)

 録音時期:1948-1953年
 録音方式:モノラル

【プロフィール】
1891年1月21日、帝政ロシア時代のモスクワに生まれたゴロワーノフは、まず全国教会学校で合唱指揮を学んで合唱指揮者を務めたのち、モスクワ音楽院で、イッポリトフ=イワノフとワシレンコに作曲を師事。オペラ『王女ユラータ』によって作曲賞を獲得。
1915年からはボリショイ劇場の合唱指揮者となり、1919年には正指揮者に任命、同年12月9日、リムスキー=コルサコフの『サルタン皇帝の物語』でデビューします。
同ポストには1928年まで在任し、1925年から1929年までは、モスクワ音楽院のオペラとオーケストラのクラスで教鞭をとり、1937年からはモスクワ放送交響楽団(全ソヴィエト連邦放響)の首席指揮者、1948年からはボリショイ劇場首席指揮者に就任し、両ポストとも、1953年8月28日に亡くなるまで務め上げました。
 要するに首都のオペラとオケの両面で大活躍した重鎮だったわけで、スターリン賞の受賞は1946・1949・1950・1951年の4回に及び、加えて、人民芸術家の称号も授与されています。
 また、経歴からもうかがえるように、交響曲のほか、交響詩『サロメ』、オペラ『英雄の墓』はじめ、教会音楽、合唱曲、歌曲など、作曲家としての活動にもなかなか旺盛なものがあったようなので、それらの一刻も早いレコーディングが望まれるところです。

総合評価

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旧ソヴィエトの指揮者、ニコライ・ゴロヴァ...

投稿日:2017/05/14 (日)

旧ソヴィエトの指揮者、ニコライ・ゴロヴァーノフ。 このCDはゴロヴァーノフが、ソヴィエト大放送交響楽団を指揮して録音した中から、ロシアの管弦楽曲を集めた内容です。 ゴロヴァーノフと言えば大胆なテンポ設定や解釈、強烈なビブラートやロシアらしい爆音等々で知られますが、このCDでもその個性的な演奏が聴けます。 個人的に『交響曲第2番』『1812年』は、大変面白く聴けました。 音質は年代を考えても良いとは言えませんが、仕方ない所でしょう。

レインボー さん | 不明 | 不明

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期待通りの大演奏。最初の「1812年」からし...

投稿日:2013/04/18 (木)

期待通りの大演奏。最初の「1812年」からしてすごいね。大絶叫の大暴れ。もちろん「悲愴」も同じ路線。ボロディンは大見得の切り方があざといくらい。「展覧会の絵」だって強烈。スクリャービンは、曲そのものをいろんな演奏で聴いているわけではないのでよくわからないながら、この盛り上がりのエスカレートぶりはやはり只者ではあるまいな。怪物指揮者ゴロワノフさんの貴重な録音集です。テンポの急な変化、音量の加減、それらに異常なまでのコントラストをつけるというのが彼の「芸風」のように思われます。人によっては、ふざけているとか下品だとか評価をしても、それはそれで仕方がないでしょう。ただ、私個人としては、ふざけてるとか遊び心とかサーヴィスとかいう印象はまるで受けません。言ってみれば「針小棒大」。落ち着きのある楽想は引きのばして落ち着かせ、軽快で音符の多いパッセージは快速にして際立たせ、といった、「条件反射」的で「イメージ増幅」型の、「キャラクター際立たせ、しつこいコントラスト」志向の表現タイプなのだな、と思います。そしてそこに必ずしも「情感」が伴わないので、外形上の奇矯さが目立ってしまうことになったのだな、と思います。たとえてみれば、予備校の名物教師かな。教科のツボをよく心得て、わかりやすく、聴く者の注意をよく引き付けて大いにウケル。でも、教育者では決してない。教科の理念や意味を教えてくれるわけではない。ゴロワノフさん、曲の性格付けをあざとく露出して効果的に聴く者に提供してくれるけど、曲のすごみや意味を教えてもくれず、感動とも無縁というわけです。申し訳ないけど、やはり非一流の存在でしたかな。録音はよくはない。特に強音時の混濁はこの演奏スタイルとしては痛い。なお、思ったのは、全くこの録音のまねをして最新録音で再現してみたら、結構面白いんじゃないの、といふことです。往年の名物録音の「物まね再現」だね。音楽行為ではなく「娯楽実験」としてシャレでやってみたらどうでしょう。おヒマで刺激を求めるミュージシャンの皆さん、ぜひお試しを。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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下品!!! @o@ ここまで気分本意なデフォルメ...

投稿日:2010/07/28 (水)

下品!!! @o@ ここまで気分本意なデフォルメをやるのか? でも、やみつきになりそう。何度も聴くには疲れるが、たまに聴くとおもしろいと思います。2種類くらいの異なる演奏を聴いた後での、サード・チョイスくらいの演奏でしょう。それにしても、旧ソ連というのは、スゴイ指揮者がいたんですね〜。(ゴロおじさん、芸術性が高いとは思わないが、おもしろい演歌を聴かせてくれます。)

Human@TheEarth さん | 静岡県 | 不明

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