テオフィル・アンサンブル・ウィーン、ライヴ録音
タルクマン編曲の『さすらう若者の歌』ほか
ウィーン・フィル、ウィーン放送交響楽団、ウィーン・フォルクスオーパーといった名門の主要メンバーから成るアンサンブル団体「テオフィル・アンサンブル・ウィーン」が、2007年、2010年に行ったライヴ録音を収録した新譜をリリースしました。マルチヌー、ツァノウ、ブラームスを収録したアルバム(
CCR62151)でも注目された、編曲作品を多く取り入れる独創性豊かなプログラムは今回も健在。
『もう一人のティル・オイレンシュピーゲル』は、F.ハーゼネールがR.シュトラウスの交響詩を室内楽用に編曲したもの。8人という小編成のため、原曲以上に各楽器のソリストたちの妙技を堪能することが出来ます。演奏時間も約10分(本アルバムでは9分21秒)と短縮されており、原曲の魅力がぎゅっと凝縮された1曲といえましょう。
現代屈指の編曲者A.N.タルクマンによるマーラーの名曲『さすらう若者の歌』の室内楽編成版では、洗練された器楽アンサンブルとクレメンス・ザンダーの深いバリトンの歌声を堪能できます。また、本アルバム最後には2007年ライヴで演奏したベーラ・コヴァーチ[1937-]の作品も収録。超絶技巧連続のクラリネット・ソロは圧巻です。
世界トップ・レベルのソリストたちによる安定感抜群のアンサンブルは流石の一言。今回も魅力的なプログラムと演奏を堪能できるアルバムに仕上がっています。(キングインターナショナル)
【収録情報】
1. R.シュトラウス/ハーゼネール編:もう一人のティル・オイレンシュピーゲル
2. マーラー/タルクマン編:歌曲集『さすらう若者の歌』
3. コヴァーチ:リヒャルト・シュトラウスへのオマージュ(クラリネット・ソロのための)
クレメンス・ザンダー(バリトン:2)
テオフィル・アンサンブル・ウィーン
録音時期:2010年12月(1,2)、2007年12月(3)
録音場所:オーストリア放送文化会館
録音方式:デジタル(ライヴ)