ルネッサンスからバロック時代のヴェネツィアの作品集
現在ヨーロッパ古楽界で、人気実力ともに高い評価を得ているドロテー・オベルリンガー。これまで中世音楽から、様々な国のバロック期の作品を録音してきました。今回はルネッサンス期からバロック期のヴェネツィアの音楽に焦点をあてています。
最初のヴィヴァルディの『海の嵐』からしてダイナミックな激しい演奏で突進。2曲目はなんとバス・リコーダーでしっとり歌い、ソプラノ・リコーダーで舞曲の楽しみを教えられ、フラウティーノ(ソプラニーノ・リコーダー)による超絶技巧の協奏曲まで、11本の楽器を使い分け、リコーダーという楽器に限界などないのだということを実感させてくれます。
オベルリンガーはデビュー以来、今やヨーロッパ主要音楽祭の常連で、2005年からはザルツブルク・モーツァルテウム音楽院の教授をも務めています。彼女の高い芸術性と見事なテクニックに裏打ちされたオーセンティックで鮮やかなヴィルトゥオジティは、他を寄せ付けない完璧とも言える音楽を形作っており、これは音楽以外に文学や言語学を学んだことも大きなプラスになっているとも言えるでしょう。(SONY/DHM)
【収録予定曲】
・ヴィヴァルディ:協奏曲ヘ長調『海の嵐』 Op.10-1, RV.433
・マイネリオ:Schiarazula Marazula
・マイネリオ:La Lavandara Gagliarda
・スパディ:Anchor che col partire
・リッチオ:4声のためのソナタ
・カステッロ:ソナタ第1番
・ネーリ:8声のためのソナタ第10番
・カステッロ:ソナタ第4番
・バッサーノ:リチェルカータ第4番
・B.マルチェッロ:ソナタ Op2-12
・カルダーラ:室内ソナタ Op2-2よりガヴォット
・A.マルチェッロ:フラウティーノ協奏曲
・ヴィヴァルディ:フラウティーノ協奏曲イ短調 RV.445
・ヴェルドロ:あわれな心が
ドロテー・オベルリンガー(ブロックフレーテ)
ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ(ピリオド楽器アンサンブル)
録音時期:2011年9月
録音場所:サン・ヴィジリオ、コル・サン・マルティノ
録音方式:デジタル(セッション)