なぜヨーロッパで資本主義が生まれたか 西洋と日本の歴史を問いなおす

関曠野

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784757143463
ISBN 10 : 475714346X
フォーマット
出版社
発行年月
2016年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
三室勇 ,  
追加情報
:
291p;20

内容詳細

我々は資本主義を本当に理解しているか?左翼‐右翼、進歩‐保守の座標軸は、もはや無効である。問題の本質は「グローバル」対「ローカル」にある。思想史の視点から世界史・日本史の「常識」を覆す。

目次 : 第1章 ヨーロッパ史を問いなおす―矛盾と相克の歴史/ 第2章 革命について―革命神話はどのように生まれ、伝播したか/ 第3章 民族主義という問題―「民族」観念の起源とその再生/ 第4章 アメリカの世紀の終焉―グローバリズムの限界と平和の条件/ 第5章 科学と社会―古代ギリシャの自然観と科学の再魔術化/ 第6章 資本主義とは何であり、何が問題なのか―単なる経済現象ではなく、精神史的な問題/ 第7章 貨幣の崇拝と通貨改革の思想―グローバル金融システムの支配からどう離脱するか/ 第8章 日本史を再考する1(古代から江戸時代まで)―文明のユニークさを探る/ 第9章 日本史を再考する2(明治から現代)―近代日本の権力構造/ 第10章 歴史の証人としての知識人

【著者紹介】
関曠野 : 1944年東京生まれ。早稲田大学を卒業後、共同通信社勤務を経て、1980年より著述生活に入る。1982年のデビュー作『プラトンと資本主義』(北斗出版)以降、幅広い分野に渡る著作、論文を発表

三室勇 : 1945年生まれ。20歳代に雑誌『新日本文学』の編集、その後、せりか書房、フィルムアート社など書籍編集に携わった後、医療関係の広告代理店に勤務し、30歳代後半から医療・医学分野のフリーランス・ライターとなり、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 1.3manen さん

    無力な個人と緻密な官僚制 個人でも社会生活をする以上は社会資本、文化資本が必要だが、剥ぎ取られたのは個人。ヨーロッパの根本には無力な個人がある。個人の無力があるから、個人が組織の歯車でしかないような官僚制を発展させた(23頁)。

  • masabi さん

    副題通り西洋と日本の歴史を検証することが目的であり、権力が隠蔽するものを白日の目に晒すことが思想史の役割だと筆者は主張する。その1つが西洋文明の起源となったギリシア・ローマとキリスト教だ。キリスト教の原罪の考えが経済的に解釈され労働と経済成長へのパラノイアとなり、その歪みが精神疾患となって資本主義の刻印となっている。日本の一例は明治維新を薩長クーデターと改めることだ。無計画なクーデターだったのにもかかわらず、江戸時代の近代化への萌芽を上手く活用したが、結局は無戦略性の帰結が敗戦となった。

  • Zyosuke Hiraoka さん

    この本はインタビューを元にしているので、読みやすいけど論証部分は少ないので物足りない面がありますね。でも、この人の本は確かに興味深く、ユニークな視点は勉強になる。後半の日本の近代の成立についても、良い意味で日本の固有の文化や価値観をとらえ直すこと。明治や戦前期のむりやり作られた天皇制とか皇国史観ではなく。そうすると、明治維新の犯罪性を暴くことに繋がる。ボースの日本に対する期待や夢がついえたのも、当然と言えば当然だったのだろう。

  • IQ89 さん

    馬鹿でも読めるし、なんでもかんでもズバズバ切ってくお話が続いて面白い。ウォール街はマッドネス(笑)

  • a.k.a.Jay-V さん

    首を縦に落としたり横に傾げたり。思考の旅は模索することなり。歴史再考とて所謂陰謀論の類いではなくステレオタイプで見るのではなく、またそのまま受け入れるのではなく考えてみる事が必要で気付きがある場合があるのでは?ハスカー・ドゥというパンクバンドを思い出しました。革命や暴動を扇動するシーンの中でえぇ?マジ?暴動とか起きたら家から鍵かけて出てこないよ!みたいな事をサラっと言っちゃうバンド。フランス革命よりアメリカ独立戦争云々はアーレントにも通ずるし膝も打つが国内のパートは弱い。

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関曠野

1944年東京生まれ。早稲田大学を卒業後、共同通信社勤務を経て、1980年より著述生活に入る。1982年のデビュー作『プラトンと資本主義』(北斗出版)以降、幅広い分野に渡る著作、論文を発表

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