震災が起きた後で死なないために 「避難所にテント村」という選択肢 PHP新書

野口健

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569835822
ISBN 10 : 4569835821
フォーマット
出版社
発行年月
2017年04月
日本
追加情報
:
278p;18

内容詳細

東日本大震災では寝袋支援などを行ない、2015年には「野口健ヒマラヤ大震災基金」を立ち上げ、2016年の熊本地震では「テント村」開設に取り組んだ著者。災害支援に取り組む中で知ったのは「日本の避難所は、ソマリア難民キャンプにも劣る」という現実だった…。避難生活で命を落とす人も続出する状況に、日頃からいかに備え、「生きのびる力」を養い高めるか。テント村を運営する中での教訓や感動の物語。被災者や避難所の現実。そこで過ごした子どもたちの成長などを、涙あり、希望ありの豊富なエピソードとともに紹介。日本人として知っておくべき真実を伝える必読の書。

目次 : 第1章 東日本大震災で知ったこと/ 第2章 ネパール大地震で体験したこと/ 第3章 熊本地震「益城町テント村」はいかにしてできたのか/ 第4章 日本の避難所はなぜ「ソマリア以下」なのか/ 第5章 日本一笑顔の多い避難所をめざして/ 第6章 避難所に「テント村」という選択肢を―行政への提言/ 第7章 生きのびる力をつけよう

【著者紹介】
野口健 : アルピニスト。1973年、アメリカ・ボストン生まれ。亜細亜大学卒業。植村直己の著書に感銘を受け、登山を始める。99年、エベレスト(ネパール側)の登頂に成功し、7大陸最高峰最年少登頂記録を25歳で樹立。以降、エベレストや富士山に散乱するゴミ問題に着目して清掃登山を開始。野口健環境学校など子どもたちへの環境教育の取り組みや、日本兵の遺骨収集活動にも取り組む。2011年の東日本大震災、2015年のネパール大地震、2016年の熊本地震などでも支援活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • けぴ さん

    熊本地震でテント村を岡山県総社市と共同で運営した野口健さんの本。ソマリア以下と言われる日本の避難所。ヒマラヤ登山の経験を生かし、いかに快適に過ごせるか腐心する。頭で分かるだけでなく、実際にテントを建てたり、簡易トイレを使用したりすることを経験しておくことが、いざという時、大事と。以前テントを建てたことがあるが確かに難しかったな。身近なところでコツを習得する体験が出来ると良いのだが・・・

  • かんちゃん さん

    我が家でも子供たちを連れてキャンプに出かけ、アウトドアごっこに興じた頃がある。防災にも役に立つとの感覚はあった。著者もヒマラヤ登山でのベースキャンプ経験からテント村設立を思い立つが、最初は単なる思いつきだったに違いない。しかし、バックアップする岡山県総社市と共に、本気で実現にこぎつけたことは凄い。果たして、避難所の限界を補って余りある大きな効果が得られた。このようなノウハウを蓄積し、自治体が相互に防災協定を結ぶ例も増えている。前例だの責任だのと言わず、まずはやると決めて、やれる方法を探すことも必要だ。

  • roatsu さん

    野口健さんと関係者達の善は急げを体現した行動力にはいつもながら敬服。熊本県益城町で被災者達の避難生活に快適さをもたらしたテント村の非常事態下での立上げ、運営、完結の記録は多くの教訓に満ちた読み応えのあるレポート。全編通じ文章一つ一つに野口さんの真摯な思いや問いかけが込められており、実に多くのことを考えさせられる。総社市の市長さん以下職員と市民の積極的な災害対策にも驚嘆しきりだった。今後も大災害は避け得ず、そこから生還して立ち直るため、高機能なアウトドア用品の利用ほか取りうる具体的手段の模索、そして特に

  • のんぴ さん

    避難民にもいろいろな事情があるので、体育館などの公的な避難所の他にも、官民協力運営のテント村という選択肢を加えることの有用性を説く。自家用車で寝るより足を伸ばして寝ることが出来、体育館の雑魚寝より子どもが騒いでも迷惑に感じにくいなどプライバシーの点でのメリット。テント村の場所設定や、想定される問題の予防に、実際に運営して蓄積された数々のノウハウ。日頃からの態度として、小さなピンチを工夫して乗り越えた成功体験を積むことの重要性を指摘。便利で快適な生活のみでは非常時に弱いとの言葉に重みがあり、耳が痛い。

  • ともがら さん

    当市の市長は防災のエキスパートって標榜してるけど、旧態依然たる地域の避難訓練に対し、なんの識見もない この書籍を送りつけてやろうかしら とはいえ災害に縁の少ない地域だからなぁ

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