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イザベラ・バードの見た会津 『日本奥地紀行』を歩く

赤坂憲雄

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582836370
ISBN 10 : 4582836372
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2013
Japan

Content Description

東北学を提唱する民俗学者が、明治11年にイザベラ・バードの記録した会津と山形を解読。

目次 : 第1篇 会津紀行―近代のはじまりに(本当の日本をもとめて/ 民衆と帝国政府/ サナブリの晩に/ 美しい村や町/ いくつもの峠/ 駄馬に揺られて/ 異文化の裂け目/ 未開人のような/ 青い眼のひと/ 川船の旅)/ 第2篇 置賜紀行―十三の峠を越えて(日本のエデンの園、アジアのアルカディアへ)

【著者紹介】
赤坂憲雄 : 1953年東京生まれ。東京大学文学部卒業。東北芸術工科大学大学院長、同大学東北文化研究センター所長をへて学習院大学文学部教授、福島県立博物館館長。民俗学者で、東北学を提唱し、1999年責任編集による「東北学」(作品社)を創刊する。民俗学研究フィールドは東北地方以外に沖縄諸島、先島諸島、奄美群島に及び、柳田国男の研究でも知られる。2011年東日本大震災復興構想会議委員に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Miyoshi Hirotaka

    バード女史は、戊辰戦争から10年、西南戦争の翌年、内戦の傷が癒えない頃に来日。首都東京も鹿鳴館時代前。驚くべきことに、当時、外国人女性が一人旅をしても安全で、非礼な扱いを受けることも、法外な値段を吹っ掛けられることもなかった。彼女の旅には公的な目的はなく、白人であること、英国人であること、キリスト教徒であることの「上から目線」が随所に顔を覗かせる。にもかかわらず、現代まで読み継がれているのは、未開さが色濃く残る寒村を訪れた記録が、近代の黄昏を生きる我々自身を鏡のように映していることに気づかされるからだ。

  • kochi

    イザベラ・バードの会津の旅(栃木から新潟)と新潟からバードがアジアのアルカディアと称賛した置賜盆地への旅(全体の旅は日光から蝦夷だが)についてのエッセイ。地図があり具体的な経路に沿って、別の資料との付き合わせなどを示してくれるので、また、簡略版と完訳版との違いも具体的にわかり、ますます完全版を読まないと、との思いに。「これほど子どもをかわいがる人々を見たことがない」という感想は有名だが、一方で、男女共に半裸(褌や腰巻のみの姿)状態に対してか、「基本的な道徳水準は低く」と断じている点も含めて、読まなくては!

  • たくのみ

    「病気の療養のため」に明治期の日本へ来た彼女。47歳の普通のイギリス人が思ったままを素直に書いた紀行文。お祭りをウルサイと書き、半裸を「野蛮」と綴った彼女の東北描写 は、西洋人の常識的な反応。「生真面目に傷つく必要もない」そして「もてなし、あやし、お土産を持たせて帰らせた」という当時の日本の対応は正解、という赤坂さんの冷徹な分析が楽しい。ピュアな視線と、理想郷とまで言わしめた美しい里山。これから日本が守っていくもの、失ってはいけないものが、見えてくる気がする。

  • あっきー

    ✴1 残念ながら著者が言いたいことが理解できず、福島の宿のひどさと農民の貧しさをバードが良く言っていなかったことに、貧しいけれどもそれが当時の日本の習俗だったんだ、彼女の方にも事情があったと一言言いたかったのかなー

  • ようはん

    イザベラ・バードが会津の地に来たのは明治十一年で「るろうに剣心」とほぼ同時期ではあるけど、夏とはいえ男子は褌一丁で女子は上半身露出というように当時の山間部がまだ未開の地であった事が数多く書かれているのが印象的。るろ剣は新月村等で田舎の描写も描いていたけどまだ衛生的に描かれていたという事か。

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