昭和陸軍秘録 軍務局軍事課長の幻の証言

西浦進

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784532169367
ISBN 10 : 4532169364
フォーマット
発行年月
2014年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
西浦進 ,  
追加情報
:
431p;20

内容詳細

そのキャリアのほとんどを中枢で過ごし、陸軍省を知り尽くした元軍務局軍事課長が、近現代史のブラックボックスともいえる昭和陸軍について語る、最も信頼に足る証言集。陸軍と海軍の対立、陸軍内の軋轢、当時の陸軍を動かしていた人々の意外な素顔とエピソード、組織に対する鋭い指敵など、現代史の空白を埋める貴重な記録。

目次 : 1 昭和陸軍の素顔―将校たちと社会/ 2 揺れる陸軍省―荒木陸相への期待と失望/ 3 動乱期の巨大組織―永田事件、二・二六事件/ 4 忍び寄る総力戦―三国同盟・対支工作・南進論/ 5 開戦の舞台裏―東条首相に仕えて/ 6 見通しなき戦い―軍事課長時代

【著者紹介】
西浦進 : 1901年生まれ、22年陸軍士官学校卒業、同年陸軍少尉。27年陸軍大学校入校、30年陸軍大学校卒業。37年陸軍省軍務局軍事課予算班長、39年陸軍省軍務局軍事課高級課員、41年陸軍大佐、同年陸軍大臣秘書官兼陸軍省副官、42年陸軍省軍務局軍事課長、44年支那派遣軍参謀、46年中国より復員、予備役編入(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • CTC さん

    14年、日本経済新聞社刊。底本は68年日本近代史料研究会刊(非売品)。本書は重要期に陸軍省軍務局軍事課長や東条英機秘書官などを務めた西浦進氏に、67年9月から6回に亘って行われたインタビューを本人の校閲を経て纏めたもの。今回遺族の了承を得て、刊行に際しては章立てや見出し・句読点を見直し、「不適切ととられる表現」の若干修正をしているそうだ。それなりの価格なのでずっと購買を逡巡していたが…2段組である事に気づき、コレは安いぞと(笑)。実際…参本ではなく陸軍省の、この時期の雰囲気が判る貴重で大変示唆に富む一冊。

  • おい さん

    旧陸軍の中枢部にいた頭脳明晰な筆者の貴重な証言。中には記憶違いや思い込み等があるかもしれないが、テレビなどのステレオタイプの情報に対する意見など、信憑性が高い内容が多いと思われる。 ★★★★★

  • May さん

    すべては組織の中で行われるんです。生きる場での評価が、行動、判断の基準になるんです。そこでは、絶対的な真理も、全人類的な正義も、なにもかにも関係ないんです。自分の周り、直接感じられる空気がすべてです。これは、陸海軍は官僚組織だったからということでもありません。組織に属したことのない人にはわからないかもしれませんが、会社勤めの人ならみんなわかること。外の評価なんて、どんなに高くてもダメなんです。少なくとも外の評価が内の評価につながらないとね。そんなことが分かる本です。昭和史を知るためにもとても有益です。

  • 在我壷中 さん

    一気呵成に読み上げた。十月事件、三月事件、五・一五、二・二六、満州事変、ノンハンと最後に、日米交渉を日米開戦「見通しなき戦い」と。石原莞爾を石原イズムを『生の声』と。自らは『ノンポリ』皇道派、統制派荷担せずと。昭和史を語る?には是非一読、判断評価は別にしても、必読不可欠の書かと。

  • wuhujiang さん

    陸軍組織について常識といえる部分も丁寧に解説してくれるので読みにくさはなかった。軍人たちひとりひとりの個性も垣間見えてよい。もちろん西浦の話を全てそのまま受け取っていいわけではない。聞き取りが行われたのは終戦後22,3年たったころ。記憶の風化があるだろう。読書メモ@https://wuhujiang.hatenablog.com/entry/2023/05/27/121135 Ahttps://wuhujiang.hatenablog.com/entry/2023/06/04/161322

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