ボードゲームで社会が変わる 遊戯するケアへ 河出新書

與那覇潤

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309631714
ISBN 10 : 4309631711
フォーマット
出版社
発行年月
2023年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
232p;18

内容詳細

いま、流行するボードゲームには、自分と相手を“分断しない”社会のヒントが満載。ボードゲームが初めての人のために購入法や、シチュエーション別のおすすめもイチから解説!

目次 : 第1章 なぜボードゲームに注目するか―「ブーム」の理由と現在地 対談 小野卓也×與那覇潤/ 第2章 ボードゲームをどう楽しむか―有識者6名とのプレイング/ 第3章 どんな未来をボードゲームは開くか―「遊戯するケア」の可能性 対談 小野卓也×與那覇潤/ 第4章 ボードゲームはなにを私に考えさせたか―リワークデイケアでの体験から/ 第5章 ボードゲームはどこまで世界を掘り下げるか―「えっ!」と驚くテーマの作品たち/ はじめての買い方ガイド1 超・初心者のためのボードゲーム購入術/ はじめての買い方ガイド2 シチュエーション別おすすめボードゲーム10選

【著者紹介】
與那覇潤 : 1979年生まれ。東京大学大学院博士課程修了、博士(学術)。公立大学准教授を経て評論家に。斎藤環氏との共著『心を病んだらいけないの?』で小林秀雄賞。うつで療養していた2015年以来、回復を助けてくれたボードゲームの意味を考えてきた

小野卓也 : 1973年生まれ。ボードゲームジャーナリストとしてニュースサイト「Table Games in the World」を運営する傍ら、記事執筆やルール翻訳も手掛ける。寺院住職でもあり、地域でボードゲームイベントも開く。東京大学大学院博士課程満期退学。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Kanonlicht さん

    著者が、うつで療養していた時期にケアの一環として出会ったボードゲーム。その効用と、そこから見えてくる社会の在り様について語る。著者と同世代の知識人が実際にボードゲームをプレイし、そこからの気付きを寄稿したパートが面白い。歴史や経済、コミュニケーションを学ぶのにこんなに適したツールはないのでは。また、運や偶然に左右され誰もが勝つチャンスがあるというボードゲームの理想形が、能力主義や格差社会へのアンチテーゼになっている点も興味深い。実際の社会はゲームのように簡単にはいかないけど。

  • あおでん@やさどく管理人 さん

    ボードゲームのルールの前にはみな公平であり、多様な人々が垣根を越えて一緒にいられる体験を可能にする。小説と似たところはあるが、ボードゲームも様々な人の立場や考え方を疑似体験できる手段の1つなのだと思う。デジタルゲームにない良さとしては、プレイを間違えた時に「ちょっとやり直し」ができるといった融通の利かせやすさもありそう。ボードゲームを通じたコミュニケーション、他者への理解、どうしても起こる不条理。それらが寛容さにつながることでより良い社会になっていくのではと、いちボードゲーム好きとしては信じてみたい。

  • サケ太 さん

    ボードゲーム好きなので購入。ライターである小野さんの著作の評判を聞き及んでいたのである程度安心していたが、ボードゲームについての考え方が面白い。すべてに頷ける訳ではないものの、考え方の一つとしてはありだと感じた。各領域を専門とする人たちのボードゲーム体験記、という感じであり、各視点は面白く読めた。改めて、ボードゲーム一つをとっても様々な視点と考え方があると感じた。

  • kubottar さん

    ボードゲームカフェに興味があるので読んでみた。色々あるんですね。デジタルゲームにない良さがあるような気がします。

  • ほし さん

    読む前は本書のタイトルが誇張しすぎなように感じられますが、読み終わってみると「たしかにボードゲームは社会が変わる切り口になるかも…」と思わされる一冊。筆者の與那覇さんは、多様性のある社会をめざす上で最後に残る困難がメリトクラシー(能力主義)であるとし、能力の高低が楽しさに影響しないボードゲームの体験の中に、それを乗り越えるヒントを見出します。ボードゲームを介し、能力がバラバラな人たちがたまたま集まるようなゆるい繋がり。そこから生まれる「ゲームの民主主義」の姿は、様々な示唆を与えてくれるように思います。

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