罪を償うということ 自ら獄死を選んだ無期懲役囚の覚悟 小学館新書

美達大和

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784098253937
ISBN 10 : 4098253933
フォーマット
出版社
発行年月
2021年04月
日本
追加情報
:
272p;18

内容詳細

「被害者には本当に申し訳ないことをしました」「心より反省しています」…凶悪事件を起こした犯罪者が裁判などでよく口にする言葉だ。しかし、その言葉をどこまで信じていいのか。少年が犯した残忍な事件で必ず持ち上がる厳罰化と死刑制度にしても効果のほどは当事者にしかわからない。2人の人間を殺め、無期懲役となり、四半世紀以上も服役している著者が見た凶悪犯罪者たちの本音と素顔、そして知られざる最新の「監獄事情」を完全ルポ。驚愕の実態が詳らかにされる。

目次 : 第1章 LB級刑務所の実態/ 第2章 受刑者たちは本当に反省しているのか/ 第3章 死刑は犯罪の抑止力となり得る/ 第4章 ヤクザと少年犯罪者/ 第5章 罪と罰/ 第6章 私の贖罪

【著者紹介】
美達大和 : 1959年生まれ。無期懲役囚。現在、刑期10年以上で犯罪傾向の進んだ受刑者のみが収容される「LB級刑務所」で服役中。罪状は2件の殺人。2009年、『人を殺すことはどういうことか』(新潮社)を上梓して、注目を浴びる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ココロココ さん

    書店で見かけて気になったので購入。以前にこの著書の人を殺すとはどういうことかを読んだことがあったので、馴染みはあった。今回の著書は、塀の中の受刑者たちの様子が生々しく描かれている。正直、塀の中は良い意味で楽園であり、真面目に働いて納税している身からすると、憤りを感じる内容である。出所した受刑者の再犯率は非常に高いものになっているが、出所したら真面目に働いていこうと思っていても、給料をもらってからの1ヶ月をやり過ごせない。それでまた犯罪に手を染める。何か良い方法があれば良いのにと思った。

  • DEE さん

    著者は現役の無期懲役囚。長期刑務所の中で見る服役囚への目はどこまでも厳しい。反省なんてしていないと何度も言い切っている。前に読んだ「プリズン・サークル」は比較的短期とはいえ更生ありきの外部からのルポだったけど、これは真逆で仮釈放を望まないという決断をした人間の内部ルポであり、再犯率の高さなど様々なデータを示しているので説得力もある。なにより視点が違いすぎる。ここに綺麗事はない。刑務所の方が居心地がいいと思う人間が更生するわけないと思うし、被害者の存在があまりにも軽んじられているというのには共感する。

  • CTC さん

    4月の小学館新書新刊。著者は2人を殺害したことによる無期懲役囚。刑期10年以上で犯罪傾向が進行した受刑者が収容される“LB級刑務所”での日々から、そのような受刑者達の本当の反省状況や自身の想いを記すもの。社会で日々の活計に汲々としておれば、たとえ数日だって勾留されたら参ってしまうだろう。しかし彼らは「人間慣れない環境はない」というのである。そもそも娑婆にいても碌なことがない者たちなのだ、毎日テレビが観られ3度の食事には事欠かない生活は「自由ではなくても不自由ではない」といった位置付けになっていく。

  • 海街空 さん

    無期懲役囚である著者が、実際に同囚と関わった経験から記した書物である。 故に類書がほぼ無く、貴重な体験談及び考察が得られるため非常に有用。 主な論点は ・凶悪犯罪者は自らの罪についてどのような認識なのか? ・反省や後悔はあるのか? これについて美達氏が見解を述べていく構成である。 結論としては、ほとんどの受刑者は更生・反省をしておらず、自らの利益(仮釈放)のみを考えて反省の弁を述べるのが実情だと書かれている。 最終章では著者が過去に犯した罪とその服役後の向き合い方、残りの人生での覚悟が述べられる。

  • 柊 さん

    「同意の可能性があるから」というバカみたいな理由でレイプ魔を無罪にした名古屋地裁に衝撃を受けた。家族という狭いコミュニティの中で日常的に性的暴行を受けて、抗拒不能の状態にまでやりまくった事実があり、それで被害者が申告したのに「同意の可能性があるから」というだけで無罪になるって素晴らしい国だね。しかも「司法の世界は男社会だから」なんて後付まであるのも笑ってしまう。男尊女卑の環境ならレイプも許されるって、ここマジで法治国家なの?

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美達大和

1959年生まれの無期囚。現在live doorとnoteにて「無期懲役囚 美達大和のブックレビュー」「美達大和の資産倍増教室」で歴史、偉人伝、政治、投資、その時々のトピックス、仕事について展開中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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