映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ-コンテンツ消費の現在形 光文社新書

稲田豊史

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334046002
ISBN 10 : 4334046002
フォーマット
出版社
発行年月
2022年04月
日本
追加情報
:
304p;18

内容詳細

なぜ映画や映像を早送り再生しながら観る人がいるのか―。なんのために?それで作品を味わったといえるのか?著者の大きな違和感と疑問から始まった取材は、やがてそうせざるを得ない切実さがこの社会を覆っているという事実に突き当たる。一体何がそうした視聴スタイルを生んだのか?いま映像や出版コンテンツはどのように受容されているのか?あまりに巨大すぎる消費社会の実態をあぶり出す意欲作。

目次 : 序章 大いなる違和感/ 第1章 早送りする人たち―鑑賞から消費へ/ 第2章 セリフで全部説明してほしい人たち―みんなに優しいオープンワールド/ 第3章 失敗したくない人たち―個性の呪縛と「タイパ」至上主義/ 第4章 好きなものを貶されたくない人たち―「快適主義」という怪物/ 第5章 無関心なお客様たち―技術進化の行き着いた先

【著者紹介】
稲田豊史 : 1974年、愛知県生まれ。ライター、コラムニスト、編集者。横浜国立大学経済学部卒業後、映画配給会社のギャガ・コミュニケーションズ(現ギャガ)に入社。その後、キネマ旬報社でDVD業界誌の編集長、書籍編集者を経て、2013年に独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ehirano1 さん

    これはかなり共感しました。読書に速読があるように、映画/動画にも速観ならぬ倍速があるのは寧ろ必然であるとさえ思えます。倍速の根拠は「コスパ」ってのがいかにも現代的で、例えていうと「観たいよりも知りたい」ってところでしょうか。良いか悪いかは別として、「倍速」が現代のコンセンサスであることは紛れもない事実であり、映画/動画以外のあちこちに影響を及ぼしていると思います。

  • trazom さん

    映画鑑賞のあり方を議論する本かと思いきや、本書の視野は、倍速視聴の風潮を生み出した社会や世代の背景にまで踏み込んで、大きな広がりを見せている。映画は、芸術作品ではなくコンテンツになっていると言う。「作品を鑑賞するのではなく、コンテンツを消費する」のだと。Z世代の人たちは、鑑賞ではなく情報収集が目的で、「心が豊かになる」ことなど求めていないとか。世代の特徴をステレオタイプに決めつけることには賛成しないが、しかし、倍速視聴という行為が象徴的に表している今の世相が垣間見える一冊ではあった。

  • Apple さん

    倍速視聴やファスト映画について、日頃抱いていた違和感をとてもよくまとめて言語化・説明してくれる本でした。オタクへの憧れ、アイデンティティを求めているというのが倍速視聴が流行る背景だとばかり思っていましたが、失敗を恐れる傾向・時間を無駄にしたくないという要素がエンターテイメントにも影響しているとは。私はサブスク疲れしてしまいましたが、利用してた当時はたしかに同様の傾向があったと感じました。時代の流れによる映像文化の変化はあるかもしれないですが、ちょっと寂しく感じます。

  • yasunon さん

    相性:★★★☆☆ 抜粋:P.152 SNSは、あらゆる分野において全国レベルの猛者たちを「すぐ隣の存在」として可視化した。 所感:現代人は忙しい。同時多発的に生まれる話題作。いつでも好きなタイミングで見ることのできるサブスクサービス。転生してもコンプは難しそうだ。通勤電車に揺られている時はもちろん、目を離せないときも耳から情報を流し込む。時に倍速で。一秒だって無駄な余白を作りたくない。自分が損をするのは我慢ならない。情報の海を泳ぎ疲れて、「若者の情報離れ」なんて言われる時代がくるかもしれない。しらんけど。

  • やっちゃん さん

    「推理小説を最後からめくれるような筈はない🎵」のにあえてネタバレした上で楽しんだり、映画を早送りで、大事なとこだけじっくり見たり、これでは完全にアダルトビデオではないか。エンタメの楽しみ方の変化に驚愕。多様化と供給過多。しかし興味深く面白かった。もう皆がキン肉マン観てた時代とは違うんですね。

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