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ISBN 10 : 4784524282
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農業・農村の衰退と食の危機
その底にあるJA農協問題の深淵に迫る!
農協運動の司令塔の役割を果たしてきた中央会制度の廃止が決まってからから10年になる。中央会制度は、総合農協制度や准組合員制度とともに戦後の農協の発展を支えた3大制度の一つであり、今回その一角が崩れた。
農協は独善的・排他的でありながら依存性の高い組織であり、中央会制度の崩壊は制度の依存を超えた制度の悪用(政治的利用)による。
中央会制度廃止の原因究明と総括が行われないのにははっきりした理由がある。2007年の参議院選挙以来全中がとってきた自民党との密室議論による政治戦略と地域協同組合運動路線に原因があり、究明・総括を行えば、全中は自らの運動や政治戦略そのものを否定することになるからである。
いま、日本の農業は「令和の米騒動」に象徴されるように、極めて脆弱な生産体制のもとにある。これまで農協は、組織発展にとって都合のよい信用・共済事業の拡大に重きを置いてきたが、今後は農協本来の農業振興に全力を挙げるべきである。とくに生産段階にまで踏み込んだ農業経営にも取り組んでいく必要に迫られている。
それは農協が、残された総合農協と准組合員制度に依存するだけでなく、この制度を真の農業振興のために創造的に活用・発展させていくべきことを意味している。
【著者紹介】
福間莞爾 : 1943年台北市(台湾)生まれ。農業経済学博士。大学卒業後、全国農協中央会に入る。旧農協法(2015年改正)下で畜産園芸対策部長、組織部長、教育部長、地域協同対策部長等を経て、全国農協中央会常務理事(1996年〜2002年)、(財)協同組合経営研究所理事長(2002年〜2006年)等を歴任。2006年から18年間にわたり、「新世紀JA研究会」の常任幹事等の事務局に携わる。農業・農協問題評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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