奈良絵本・絵巻 中世末から近世前期の文華 平凡社選書

石川透

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784582842371
ISBN 10 : 4582842372
フォーマット
出版社
発行年月
2022年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
石川透 ,  
追加情報
:
214p;20

内容詳細

だれもが見たことがあるのに、その名はあまり知られていない「奈良絵本・絵巻」。絵と言葉で構成されるこの肉筆の絵本や絵巻は、中世末から近世前期にさかんに制作され、大名家に伝わる優品から粗末なつくりのものまで、御伽草子ものはもちろん、伊勢、源氏、百人一首から枕絵まで、広く多様な作品を含む。それは近世後期の浮世絵と同様、この時代を彩るきわめて重要な文化ジャンルなのである。詞書の筆跡の異同に注目する地道な整理などから、だれがその文字を書いたか、だれが絵を描き、どこで作られたか、さまざまなことが次第に明らかになってきた。すると仮名草子最大の作家浅井了意が筆耕として奈良絵本・絵巻の制作に大きくかかわっていたこと、日本どころか世界初(?)の女性絵本作家がこれに従事していたこと、そのほか興味深い事実が数多く分かってきた。その最新の成果も含め、奈良絵本・絵巻の豊かな世界を、この研究を主導してきた著者が基礎から説き起こす、各界待望の一冊。

目次 : 第1部(近世前期の大物・浅井了意/ 日本初の女流絵本作家・居初つな/ 筆耕たちと筆跡からたどる制作時期/ 制作の現場へ)/ 幕間 奈良絵本・絵巻の値打ちの裏で/ 第2部(昔話と奈良絵本・絵巻/ 女たちの物語/ 古典となら絵本・絵巻)

【著者紹介】
石川透 : 1959年、栃木県足利市生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、慶應義塾大学文学部教授(国文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • bapaksejahtera さん

    奈良絵本は多く江戸初期に制作された手書き絵本で、冊子又は巻物の形態を取る。主に大名家が嫁入道具を目的に注文、京都の工房が制作した。残存資料には断簡も多い。研究史は浅く、広辞苑等でも奈良で制作との誤認があるという。筆者によれば、奈良由来の作品は皆無の由。17世紀末の大名家取潰し等を理由として、海外を含め流出した例が多く、現在尚新たな発見がTV番組等からもある由。著者は浅井了意を始めとする筆耕者の筆跡を基に情報蓄積を進めた。よって素人にもその研究の卓越は理解される。私はネットの豊富な図版を見つつ読み進めた。

  • きりんだよ さん

    奈良で検索してヒットした本を図書館で借りて読んだ。 奈良絵本の存在すら知らなかった! 今まで東博やらなんやらでさーっと通り過ぎていたかもしれない、奈良絵本、絵巻。これは、凝視してみなければ!再度いざ美術館へ〜!

  • モジモジアニキ さん

    奈良時代の絵本のこと?と思ったら「そんな昔の絵本出てきたら大事件です」という記述に行き当たり自分の無知に恥ずかしくなる。室町〜江戸中期の絵本のことらしい。絵本作家達は基本的男性ながら、居初つな、という女性作家もいた事に感動。初めは師匠流の絵を描きながらも自らの画流を確率したとの記述にエンパワメントされました。まだまだ未知の領域が多い研究材料との事で、面白い題材なので再評価が進んで欲しい!

  • 紅林 健志 さん

    奈良絵本・絵巻の制作現場の実態がわかりやすく説かれている。本当にすごい研究成果。浅井了意研究とも大きくかかわる問題。ただ、もう少し安価にしてくれるとありがたい。図版が多いから仕方ないのか。あと各章の内容と関係する論文も参考文献として示してほしい。

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