職場を腐らせる人たち 講談社現代新書

片田珠美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065351925
ISBN 10 : 4065351928
フォーマット
出版社
発行年月
2024年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
192p;18

内容詳細

根性論を押し付ける、相手を見下す、責任転嫁、足を引っ張る、自己保身、人によって態度を変える‥‥どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか?

これまで7000人以上を診察してきた著者は、最も多い悩みは職場の人間関係に関するものだという。
理屈が通じない、自覚がない‥‥やっかいすぎる「職場を腐らせる人たち」とはどんな人なのか? 有効な対処法はあるのか? ベストセラー著者が、豊富な臨床例から明かす。

「長年にわたる臨床経験から痛感するのは、職場を腐らせる人が1人でもいると、その影響が職場全体に広がることである。腐ったミカンが箱に1つでも入っていると、他のミカンも腐っていくのと同じ現象だ。
その最大の原因として、精神分析で「攻撃者との同一視」と呼ばれるメカニズムが働くことが挙げられる。これは、自分の胸中に不安や恐怖、怒りや無力感などをかき立てた人物の攻撃を模倣して、屈辱的な体験を乗り越えようとする防衛メカニズムである。
このメカニズムは、さまざまな場面で働く。たとえば、子どもの頃に親から虐待を受け、「あんな親にはなりたくない」と思っていたのに、自分が親になると、自分が受けたのと同様の虐待をわが子に加える。学校でいじめられていた子どもが、自分より弱い相手に対して同様のいじめを繰り返す。こうして虐待やいじめが連鎖していく。
似たようなことは職場でも起こる。上司からパワハラを受けた社員が、昇進したとたん、部下や後輩に対して同様のパワハラを繰り返す。あるいは、お局様から陰湿な嫌がらせを受けた女性社員が、今度は女性の新入社員に同様の嫌がらせをする。 
こうしたパワハラや嫌がらせの連鎖を目にするたびに、「自分がされて嫌だったのなら、同じことを他人にしなければいいのに」と私は思う。だが、残念ながら、そういう理屈は通用しないようだ。」ーー「はじめに」より

【著者紹介】
片田珠美 : 精神科医。広島県生まれ。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。2003年度〜2016年度、京都大学非常勤講師。臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • あつこんぐ さん

    うちの職場にも腐らせる人がいるのでその人がどういう心理なのか気になって読んでみました。そういう人には近寄らないのが1番の対処策だそうですが、そもそもターゲットになりやすい人の特徴に私が全然当てはまってないというね。だから私には何も仕掛けてこないんだなぁと納得しました。そして、腐らせる人は『自分が悪いとは思っていない』→『自己正当化する』というところがまさにその通りだと思いました。これからも腐らせる人の観察と分析を続けながら、後輩を庇えるように頑張りたいと思います。

  • よっち さん

    理屈が通じない、自覚がない。やっかいすぎる「職場を腐らせる人たち」とはどんな人なのか?有効な対処法はあるのか? 豊富な臨床例から明かす1冊。根性論や過剰なノルマを押し付ける、言われたことしかしない、完璧主義で細かい、あれこれケチをつける、八つ当sしたり、特定部署にこだわる、相手を見下す、相手によって態度を変える、他人のせいにする、不和の種をまく、いない人の悪口を言う、陰で足を引っ張るなど、当事者にとっては深刻でわかりやすい解決方法はなさそうですけど、まずは自己本位的な動機からの行動に気づくことからですね。

  • アドソ さん

    こういう人たちは実在する。だから恐ろしい。そしてどの本にも書いてあるように、特効薬はない。ひたすらこういう人たちからは距離を置くしかない。ただ、この本ででてくる実例(著者が適当に再編集しているが)では、若い社員の立場とその上司の立場とでは善悪がまったく相対化されてしまうようにも感じる。要するに最後は価値観の違いと、コミュニケーション不足に尽きるのではないかとも。そしてこれらは距離を置くことによって加速する。もうどうしたって止められないスパイラルに落ち込んでいる。すごい速さで。

  • クリアウォーター さん

    ★★★★☆本書はタイトル通り、職場を腐らせる人について精神科医である著者の経験をもとに書かれている。第1章では、職場を腐らせる人のイメージを掴むために、具体的に15の事例を取り上げて紹介している。第2章では、職場を腐らせる人を変えるのが非常に難しい理由を説明している。そして、最後の第3章では職場を腐らせる人を変えるのが至難の業だということを踏まえたうえで、どう対処すべきかについて解説している。職場を腐らせる人の被害に遭ってボロボロになる前に、本書を読んでその対策を身に着けるべきである。

  • ひのき さん

    またいろいろ面白い(被害者にはとんでもない)事例がたくさんあった。変な人シリーズ。認知が歪んだ人はどうしようもない。そして毎度毎度こういう人に反撃したいと考えてしまう。 うちにも腐らせている人がいる。同じ部署になったら、同い年なので相当やり合いそうで周りが迷惑しそうだけど、加勢してくれないかな。

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