慰安婦問題 ちくま新書

熊谷奈緒子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480067821
ISBN 10 : 4480067825
フォーマット
出版社
発行年月
2014年06月
日本
追加情報
:
238p;18

内容詳細

従軍慰安婦は、なぜいま大きな問題となってしまったのか。韓国は誠意ある謝罪を求め続け、日本は法的に補償は終わったと主張し続ける。果たして和解はありうるのか。問題が複雑化してしまった経緯をたどり、その背景にある戦後補償問題、そして失敗に終わったアジア女性基金問題、女性の人権問題に対する国際的関心の高まりについて解説。さらに民族主義、ポストコロニアリズム、フェミニズムの三つを重ね合わせる多面的な理解の必要性を訴え、冷静な議論のための視点を提供する。

目次 : 序章 いまなぜ慰安婦問題なのか/ 第1章 慰安婦問題の争点/ 第2章 慰安婦問題の特殊性と「普遍性」/ 第3章 戦争責任・戦後補償における慰安婦問題/ 第4章 アジア女性基金は道義的責任を全うしたか/ 第5章 性暴力問題のパラダイム転換―道義とフェミニズムによる挑戦/ 終章 真の和解に向けて

【著者紹介】
熊谷奈緒子 : 1971年生まれ。国際関係論。国際大学大学院国際関係学研究科専任講師。国際基督教大学大学院修士課程修了。ニューヨーク市立大学大学院で政治学博士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ゆかーん さん

    戦後70年が経過しても解決しない問題は沢山ありますが、この慰安婦問題もその中の一つ。朝鮮人が日本兵のために、体を売っていた時代があったとこに驚きました。あくまで「自由意志」のある中で行われていた行為だと訴えていますが、現実問題は複雑…。貧しさゆえに売春せざるおえなかった時代と、女性への扱いの低さが社会的背景にあります。今後は、彼女達の強制連行に官憲の直接関与があったことを認め、河野談話の見直しを図るべきだと思います。また、問題の解決に向けて、解決案の丸投げではない、平等な話し合いの場が必要だと感じました。

  • おかむら さん

    慰安婦が問題となり続けている経緯を日本韓国両方の立場から解説。「強制」の有無に拘る日本(保守)、誠意ある謝罪に拘る韓国、双方の頑なさが和解の道を遠ざけていると指摘。そして戦後補償問題や各国軍隊の性の処理や女性の人権意識の高まりといった海外の事例を紹介しつつ、問題解決の道筋を探る。この本は2014年に出たけど、今も さらにこじれは増すばかり。フェミニズムに寄ってるかもしれないけどわりとニュートラルな解説で、私は女性なので、しっくりきた。日韓とも女性の地位は低いもんなー、まだまだ。

  • みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます さん

    日韓の懸案課題となっている「慰安婦問題」が、ここまで複雑化した経緯を振り返りつつ、その解決のために求められる視点を提示した一冊。とかく強制連行の有無ばかりがクローズアップされる向きもあるなか、被害を受けた女性たちが意に沿わぬ行為を強いられたこと自体が問われているのだと気づかせてくれ、問題の本質をとらえ直すことができた感がある。ただ、論点が広がりすぎていて、それを「慰安婦問題」との関係で整理しづらかった印象も。まあ、これはこちらの理解力にも原因があるのだろうから、今後深めるべき課題として心にとめておきたい。

  • 1.3manen さん

    和解とは加害者と被害者の間の平和的関係。将来に同様の被害がない期待のもとに信頼関係を結ぶこと(013頁)。アジア女性基金は償い事業と女性尊厳事業(015頁)。慰安婦は性奴隷と捉えることもできる。戦場での性暴力問題への警鐘(035頁)。相互信頼のなさが元慰安婦のプライバシー 侵害につながるという(131頁)。リベラル、保守双方に議論の矛盾、論点のずれがあり、救済のための基金をまじえての対話は進まず(152頁)。 

  • リキヨシオ さん

    慰安婦はいたけど、「慰安婦問題=慰安婦強制連行」は存在しないという日本政府。慰安婦問題の解決は日本政府の国家による謝罪と賠償だという韓国政府。そもそも互いの主張が噛み合っていなくて、どこで解決すら分かっていない…問題解決はまだまだ遠い。研究者による調査では実在した慰安婦は3万人〜20万人と大幅にばらけていて…いかに慰安婦調査が難しいしか語っている。極限状態の兵士の性暴走を防ぐ一面もあり国家の戦争において慰安婦との関係性は高いけど、多くの国に慰安婦は存在したけど表ざたにはしたくないのが本音なのだと思う。

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熊谷奈緒子

1971年生まれ。国際関係論。国際大学大学院国際関係学研究科専任講師。国際基督教大学大学院修士課程修了。ニューヨーク市立大学大学院で政治学博士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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