原発難民 放射能雲の下で何が起きたのか PHP新書

烏賀陽弘道

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569804170
ISBN 10 : 4569804179
フォーマット
出版社
発行年月
2012年08月
日本
追加情報
:
238p;18

内容詳細

「地元に帰らず、ホテルに住めていいねえ」「東電からいっぱいもらっているんでしょう?」「放射能が移るから近寄るな!」―何気ないひと言や所作に原発被災者たちは疑心暗鬼となり、神経をすり減らす。誤解や偏見は差別やいじめへと発展する。そのストレスは計り知れない。「避難すべき人が避難できずに被曝した」「必要のない人に避難を強制した」。福島第一原発事故で、政府は二重の誤りを犯した。ある人は「被曝」というかたちで犠牲になり、ある人は「避難」というかたちで家や仕事を奪われた。「真実を知ってほしい」。絆を引き裂かれた住民の心は、いまだ苦しみの渦中で喘いでいる。

目次 : プロローグ すべては放射能雲の予測ミスから始まった(福島第一原発から流れ出た放射性物質の行方/ 犠牲者を増大させた政府の二重の過ち ほか)/ 第1章 福島第一原発が見える町(一時帰宅に許された時間は五時間/ 線量計が毎時二〇マイクロシーベルトを指した ほか)/ 第2章 絆を引き裂かれた避難者たち(すべて自腹で避難を強いられた人たち/ 「地元に帰らず、ホテルに住めていいねえ」 ほか)/ 第3章 そのとき南相馬市・飯舘村では(国道沿いの店はすべて明かりが消えていた/ なぜ、スーパーや銀行は店を閉めたのか? ほか)/ 第4章 被曝者も避難者も出さない方法は、確実にあった(放射能雲が北西方向へ流れることは予測できた/ 法律はきちんと決めていた ほか)

【著者紹介】
烏賀陽弘道 : 1963年京都市生まれ。フリージャーナリスト、写真家。京都大学経済学部卒業後、朝日新聞社に入社。三重県津支局、愛知県岡崎支局、名古屋本社社会部、「AERA」編集部などを経て、2003年に早期定年退社。以後、フリーの立場でメディア批評や音楽評論などを展開。1992年にコロンビア大学国際関係大学院に自費留学、国際安全保障論で修士号。日本外国特派員協会名誉会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 糜竺(びじく) さん

    3.11の福島原発事故で、自分の知らない所で様々な被害がかなり起きた事に、読んで驚かされました。健康被害以前の被害は深刻で@意思に反して家や故郷を追われ、その地で長年培ってきた歴史や文化が失われたA家族や友人、地域などのコミュニティに分断と対立が生まれたB家族がばらばらに住まざるをえなくなったC避難者とそうでない人のあいだに偏見、差別、対立が生まれたD長期間の避難生活で心身が疲弊し、健康を維持できなくなったE経済的に逼迫した。といった、被害があり、その内容が読みやすい文体で書かれてました。

  • こも 旧柏バカ一代 さん

    早く読めば良かった。。。原発事故から1年半くらい経った時の著者が直接現地に行って見てきたルポ。一時帰宅する方と同行した時の話。水素爆発した時にまだ近くに居た人の話。自主避難し、他の地域で福島県から来たからと忌避されるストレスを感じながら生活をしている人の話。近隣の建設業者の話等。その時、その人がそう感じた一次情報がてんこ盛り。

  • 魂の叫び さん

    初めて借りて読みました。全国ネットのニュースはもう当時の東電や政府の責任について追究してませんね… 責任を地震のせいにしていることや当時ニュースでは流れていないことがまたもや知ることができました。今も東電は説明責任を全く果たしていません。 電力自由化が日本に無かった悲劇です。ぜひ読んでほしい本です。

  • Mealla0v0 さん

    良本。福島原発事故による被災者を「難民」(正確には国内避難民)として位置づけ、事故当時の政府と東電の避難指示の適切さや瑕疵を、放射性物質の分布状況の方面から検証し、「誰が」「どう」避難すべきだったのか/すべきでなかったのかを論じている。「放射能」に関する知識の入門書としても、事故状況の手がかりとしても読みやすく、おすすめ。被災者/避難者に対する偏見も問題視されている点も重要なポイント。

  • n0r0 t3ru0 さん

    まどか☆マギカの最終話が無期延期になった時の海外からの反応は、冗談抜きで終末感漂ってたなぁっての思い出したがこの本にはアニメネタはありんせん。ただただ無知だった、放射線量の単位にすら疎く、当時の菅首相と村枝某の右往左往っぷりと東電&マスコミの動きはこれからもウォッチしていくことにしよう。彼らを見て恥ずかしくなるのは俺の鑑だからだ自戒。無知は被暴力。非暴力ではなく、被暴力。殴られていることにすら自覚なく、沈んでいく回避にできる手段は、ノンジャンルで大量の読書だと深く思った。

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人物・団体紹介

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烏賀陽弘道

1963(昭和38)年生まれ。京都大学経済学部卒業後、朝日新聞社に入社。名古屋本社社会部、「AERA」編集部勤務などを経て退社し、フリージャーナリストに。コロンビア大学国際公共政策大学院修士課程(軍事論)修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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