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「自白」はつくられる 冤罪事件に出会った心理学者 叢書・知を究める

浜田寿美男

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784623079940
ISBN 10 : 4623079945
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

なぜ“冤罪”という過ちは起こるのか。40年にわたり冤罪事件に向き合ってきた「心理学者」が、被疑者の「渦中の視点」から自白の意味を読み解く途を探る。

目次 : 終わらない「事件」たちとの出会いから/ 第1部 「事件」を語ることばの世界(「事件」に迫る心理学を模索して/ 語りの臨場モデル)/ 第2部 「自白」の謎に出会う(冤罪事件の最大の暗部である虚偽自白/ 犯人を演じる―「賢いハンス」現象)/ 第3部 虚偽自白の罠を解く(虚偽自白の根にある対話/ 自白的関係に抱き込まれた語り/ もう一つの虚偽自白―真犯人もまた虚偽の自白に落ちる)/ 第4部 「事実認定学」のために(日本型「精密司法」の悪弊/ 冤罪事件に終わりはない)

【著者紹介】
浜田寿美男 : 1947年香川県生まれ。1976年京都大学大学院博士課程修了。花園大学社会福祉学部教授、奈良女子大学文学部教授を経て、奈良女子大学名誉教授、立命館大学特別招聘教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • aochama

    虚偽自白に陥る心理的構造を分析するだけではなく、捜査手法の問題点、調書作成が都合よくなされること、それを疑わない裁判官、背景となっている精密司法への過剰なまでの信仰と脅威的な有罪率の呪縛という日本の刑事司法の闇を鋭く指摘します。 本当に悪い輩はいますので、厳しいアプローチは必要と思いますが、自白を極度に信用しすぎず、無知の暴露があった場合は慎重に取り組む余裕を持つ文化を作る必要を感じますね。 今も問題となっている痴漢冤罪も同じ構図があると思わざるをえません。

  • とろんぶ

    冤罪事件に関して虚偽自白を分析した本。 参考になったのは,出来事を語る3つのタイプとして, T:共同の語り,U:聴取の語り,V:伝聞の語り(噂話)を挙げ,虚偽自白をVに分類することでその危険性を述べていた部分。 実際の事件を題材にしているものの,データや実験といったエビデンスによって構成されていないため,エッセーとしてしか読めないが,今後冤罪を考えるうえで参考になる本ではある。

  • 路雨

    「思えば、一九世紀後半からはじまった心理学の「科学」化の運動は、自然科学と同様のパラダイムの下に、人間の行動を周囲の刺激への反応として客観的に記述し、その行動法則を立て、それによって人間のあらゆる行動を説明できる理論を打ち立てようとしてきた。しかし、それは結局のところ、自らを神に擬して人間世界を眺め下ろす 「行動の科学」であり「神の心理学」であって、人どうしがたがいを理解し合う「私たちの心理学」とはならなかった。」

  • ねり梅

    繰り返し自白してしまうとどうしようもないという話が出てくる。でも、自白をせざるをえなくなる状況もわかる。自白を読み解くという筆者の手法が実際の裁判でも使って貰えるようになってほしい。つくづく、元厚労相官僚の村木厚子さんはすごい人だなぁと思った。

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