母系 河野裕子歌集 塔21世紀叢書

河野裕子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784861981074
ISBN 10 : 4861981077
フォーマット
出版社
発行年月
2008年11月
日本
追加情報
:
22cm,184p

内容詳細

〈受賞情報〉斎藤茂吉短歌文学賞(第20回),迢空賞(第43回)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    河野裕子の第13歌集。2005年〜2008年の歌を収める。この時期は河野にとっては実にたいへんな時でもあった。母親の末期の看護をしつつ、自身も癌が再発していたのである。タイトルの「母系」は、そんな母親から自分、そして娘に受け継がれているミトコンドリアを確認することで自身の生の証ともしたのだろう。篇中には、そうした母を歌ったもの、癌と共にある自身を歌ったもの、そして次に託する娘を歌ったものが散見される。そこには、河野の庶幾した「確かなもの」が歌として定位されているように思うのである。

  • 新地学@児童書病発動中 さん

    河野裕子が天性の歌人であることが改めて実感できる歌集。家事、家族のこと、ペットのこと、季節の移り変わりなど、生きて感じることが歌になる。尽きることのない泉のように歌が溢れだす感じ。この歌集の山場は癌で死にゆく自分の母を見つめて、歌にしたもの。読者の心を激しく揺さぶる力を持っている。その中の一つをご紹介。「君江さんわたしはあなたであるからこの世に残るよあなたを消さぬよう」。自らの癌の再発が分かって不安におののきながら、母に向かってこんな風に言い切る心の強靱さに脱帽。

  • 双海(ふたみ) さん

    数年ぶりに河野さんの歌集をきちんと読みたいと思って。母の死、そして自らの病を見つめた第十三歌集。ここにはひとつだけ挙げておく。いいなと思う歌がたくさん。「遺すのは子らと歌のみ蜩のこゑひとすぢに夕日に鳴けり」

  • メルセ・ひすい さん

    14 ★5 清冽とは♡彼女の為の言葉☆今朝、母が亡くなった。昨夜、家族そろって見舞ったが、母にはもう目を開ける力が無かった。耳元で、お母さん、みんなが来ましたよとささやくと、ゆっくりと口をあけ、「ありがとう」と言おうとしていることが口の形で分かった。卵巣と脾臓の癌、加えて大腿部骨折という苦痛のなかで、七ヶ月よく耐えて生きてくれた。生涯にただの一度もわたしを叱ったことが無い母だった。どんな事を言ってもスポンジのように吸い取って、何も言わずに聞いてくれ、一緒に居ても気疲れすることのない人だった。(^0^)

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人物・団体紹介

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河野裕子

1946年熊本県生まれ。京都女子大学卒業。在学中に角川短歌賞受賞。72年、歌集『森のやうに獣のやうに』にてデビュー。同年、永田和宏と結婚した。斎藤茂吉短歌文学賞ほか多数受賞。2008年より宮中歌会始詠進歌選者。10年8月、乳がんのため逝去。享年64

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