メディアの生成 アメリカ・ラジオの動態史 ちくま学芸文庫

水越伸

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480511669
ISBN 10 : 4480511660
フォーマット
出版社
発行年月
2023年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
水越伸 ,  
追加情報
:
448p;15

内容詳細

メディアの近未来を予測するとき、ラジオの歴史から学ぶことは多い。20世紀が幕を開けた頃、電波を用いたコミュニケーション領域=無線は、最新のニュー・メディアだった。そこから徐々にラジオ放送が産業として編成され、マス・メディアとして確立し、日々絶え間なく放送される番組が人々の生活文化を形成していくことになる。本書は20世紀初頭から半ばまでのアメリカにおけるラジオの動向を通じ、メディアが経験した地殻変動や、近代社会における文化の諸相に迫る。インターネット登場前夜に書かれた名著に、新章を増補した待望の文庫版。

目次 : 序章 メディア史の構図/ 第1章 無線想像力と産業的編制/ 第2章 ラジオをめぐる心象/ 第3章 混沌から秩序へ/ 第4章 大恐慌による放送産業の確立/ 第5章 エーテルの劇場化―番組という文化の形成/ 第6章 テレビジョンの到来/ 終章 再帰―テクノロジー・メディア・社会

【著者紹介】
水越伸 : 1963年、三重県生まれ。筑波大学比較文化学類卒業。在学中よりデザイン企画の仕事に携わる。東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。東京大学新聞研究所助手、同助教授を経て、東京大学大学院情報学環教授。現在、関西大学社会学部メディア専攻教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • モルテン さん

    アメリカにおいて、ラジオ放送やラジオ受信はどのように形作られていったのか。その歴史を追う本である。多くの根拠資料に当たり分析されているので論が強く、射程が広い。もとは1987年の修士論文が1993年に出版された本とのことで、インターネットが普及する前なのに、読んでいてインターネットやスマホにまで敷衍できる。それにしてもラジオは面白いものだとしみじみしながら読んだ。特に、ラジオが発明された時期は、その「使い道」が定まっておらず、電話との差異も分かっていなかった点はワクワクした。

  • ぷほは さん

    「本当に文庫化してもらえて感謝しかないメディア論の本21世紀ランキング」で上位5本には必ず挙がってくることが2024年時点で確定している。米ラジオ業界話?なにそれおいしいの?という視点をローリングトゥウェンティーズのデンプシー・ロールよろしくタコ殴りにしてくれる。リングの殺し屋の熱狂で当時のラジオリスナーの何人かは心臓停止によって亡くなったが、90年代原著刊行当時のパソコン少年から2020年代のAI自動生成Vtuberまでが等しくぶっ飛ばされる、「まき散らされるbroadcast」情報の社会的編成に驚嘆。

  • バーニング さん

    ラジオリスナーは全員読んだほうがいい(絶対面白いから)と素朴に思った。ラジオというメディアはどのように誕生、発展したのか。今のような仕組み(定時に決まった番組を流すプログラム方式や、経営安定化のためのスポンサー方式)は約100年前にすでに形として出来上がりつつあったことや、いくつかの意図せざる帰結も重なったことなど、読んでいて楽しかった。著者も文庫版あとがきで触れているがインターネットが一般に流通する直前に書かれたことも重要かも。インターネットという大きなメディアの存在を取り除くことができているので。

  • Rick‘s cafe さん

    Video killed the radio star.とはよく言ったものであるが、そんなに簡単なものだろうか。テレビの前史として片付けられてしまいがちなマスメディアとしてのラジオにも、その発生と普及の過程がある。そもそもがブロードキャストを想定して作られたものどころか、無線技術の発展の中で通信技術として期待されていた。そのラジオが政治経済的動態の中でメディアとして確立していく様を心性史などと結びつけながら描き出す。ポッドキャスト等の音声メディアが全盛期となっている今現在においても、非常に示唆的で面白い。

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