冷たい豆満江を渡って 「帰国者」による「脱北」体験記

梁葉津子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784802401173
ISBN 10 : 4802401175
フォーマット
出版社
発行年月
2021年05月
日本
追加情報
:
269p;19

内容詳細

「地上の楽園」の謳い文句に騙された父に連れられて「帰国」した女性が見たものは?それから37年、北朝鮮の生活に耐えられなくなった著者は、身体の弱い末子一人を連れ、極寒の豆満江を渡る…。赤裸々に明かされる「帰国者」「脱北者」の全貌。

目次 : 第1章 望まぬ「帰国者」になって/ 第2章 初めての脱北/ 第3章 長女の家で待っていたもの/ 第4章 脱北者拘置所での日々/ 第5章 追放された山奥の村で/ 第6章 吉州からの脱出/ 第7章 中国で待っていたもの/ 第8章 図們の拘置所で/ 第9章 日本への長い道

【著者紹介】
梁葉津子 : 昭和18(1943)年、朝鮮半島出身の両親の下、大阪市に生まれる。2歳の時に大阪大空襲で家族は焼き出されて石川県に疎開、そのまま定住し、16歳で地元紡績工場に就職。17歳の頃から父親あてに朝鮮総連関係者の訪問が始まる。熱心な説得に応じて北朝鮮への「帰国」を決心した父親に違和感を感じながらも、父親への同情心と両親との別れがたい気持ちから共に北朝鮮へ行くことになり、昭和35(1960)年、両親の生地ではなく自分の出身地でもない「祖国」北朝鮮に「帰国」する。改革開放で活気付く中国人を目の当たりにし、金正日体制下の「苦難の行軍」で食糧配給が途絶えるに及んで脱北を決意する。1度は失敗して強制送還されるものの、2度目に成功、現在は日本に定住している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • それいゆ さん

    斎藤博子さんという脱北日本人妻の手記を読んだことがあります。その時と同じく梁さんの体験記も衝撃でした。理解しがたいのは、脱北は命をかけての行動だなのに、何回も行き来している人たちがいることです。また、無事中国に入ったとしても決して安全ではなく、逮捕され送還されることにおびえながら、いつまでたっても日本に帰国できないとは!作者も書いているように拉致被害者たちは、南北統一が実現して北朝鮮が滅亡すれば即帰国できそうな気がします。そんなことありえないのに、それを願うばかりです。

  • 梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」 さん

    ▼著者は大阪梅田生まれのコリアン。著者の脱北の記録だ。▼1960年「帰国事業」により北朝鮮に渡るも、劣悪な生活を悲観し、1997年以降脱北を試みて2度目に成功。▼北朝鮮の生活、国境を越える場面、獄中の日々の記録はむごい。明かせない事もあるのか、幾つか抜けている情報があると感じた。▼「少なくとも日本の支配を受けていたころは、いまの北朝鮮よりも食べ物の苦労はありませんでした」「食べ物のない生活は、わざとそうさせることで人々から豊かな心を奪う、残酷なやりかたなのかも」これは体験者にしか説けない分析だろう。

  • 山葵 さん

    18歳で両親とともに北朝鮮に「帰国」した著者。40年を北朝鮮で暮らした後、「苦難の行軍」が始まって食べるものがなくなり、体の弱かった三男を連れて脱北することを決意する。1度目の脱北に失敗し、強制送還された後、釈放されて山奥に追放される。その後、再び脱北を試みて再度密告され逮捕。しかしNGOの働きかけにより、初めての「日本入国者」となる。その期間はなんと7年にもなるという。

  • depo さん

    図書館本。昔読んだ「凍土の共和国」を思い出しました。両親とも南出身なのに、「地上の楽園」などというおいしい言葉に騙され北に「帰国」する両親に連れられ北に渡ってしまった著者。その著者の日本という祖国への本当の「帰国」の体験記。

  • niki さん

    帰国者の脱北手記があるのかと驚き一気に読んだ。過酷な状況と共に、筆者の冷静な筆致に驚いてしまう。地獄を生き抜いた人は悟りの境地に達するのだろうか。 最初から帰国などしたくなかったこと、「ここは本当に来てはいけないところだった」と気付いた瞬間の怖さ、帰国を望んだ父親自身も後に後悔していたこと、人が人を食べてしまう事件、苦しい。追放された村の生活だけは清らかだが、「ここはあなたが住むところじゃない。行きなさい」と村の女性に言われた時は私まではっとさせられた。 北朝鮮の問題は私が生きている間に解決するのだろうか

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梁葉津子

昭和18(1943)年、朝鮮半島出身の両親の下、大阪市に生まれる。2歳の時に大阪大空襲で家族は焼き出されて石川県に疎開、そのまま定住し、16歳で地元紡績工場に就職。17歳の頃から父親あてに朝鮮総連関係者の訪問が始まる。熱心な説得に応じて北朝鮮への「帰国」を決心した父親に違和感を感じながらも、父親への

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