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花は愛しき死者たちのために 罪人のメルヘン 集英社オレンジ文庫

柳井はづき

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784086804875
ISBN 10 : 4086804875
フォーマット
出版社
発行年月
2023年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
香魚子 ,  
追加情報
:
224p;15

内容詳細

早くに夫を亡くしたあとも、ひとり仕立屋を営むレーネ。ある日、黒装束の男が現れ、「ドレスを一着頼みたい」という。しかし店に運ばれてきたのはなぜか腐敗しないという美しい少女の遺体だった。初めは戸惑っていたレーネだが、次第に亡き夫との間に授かった子どもであるかのように接するようになる。だが実は、亡き夫に対し、レーネは大きな秘密を抱えていたのだ―。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • おかだ さん

    良い。好みの世界観。図書館で見つけて何気なく手に取ったけど読後気付いた、これシリーズ2作目やった…願わくば記憶を消してちゃんと1作目から読みたい…。黒装束の使者が運ぶ、腐敗しない少女が収められたガラスの棺。彼女の虜になった者は内なる死への悦楽を引きずり出され…といった具合の連作短編。最終章がエピソード0みたいなストーリーだった。カロンが何者なのか知った上で1作目を読むのも面白いかな。上質なダークメルヘンファンタジーの世界、とても好き。

  • よっち さん

    決して腐敗しない、死せる美少女エリス。目を開けることも、しゃべることもない彼女と出会った人々が、そのありようを少しずつ狂わせてゆく第二弾。早くに最愛の夫を亡くしたあとも、ひとり仕立屋を営む未亡人が抱える大きな秘密。修道院の廃墟内で怪しい集まりを繰り返していた伯爵たちの末路。伯爵に拾われ、川のそばの土地管理人として雇われた男。それぞれに形は違えども彼女を見てしまったら、その内に秘めた狂気と暴かれずにはいられなくて、妄執の果ての結末は本人たちにとって悲劇だったのか救済だったのか、いろいろ考えてしまう結末です。

  • 栗山いなり さん

    腐敗しない死体・エリスに囚われていく人間達を描いたダークメルヘン小説シリーズ第2巻。死体・エリスの一種の魔性に囚われて破滅していく人々を見せられる物語なんだけど、それがどこか怖かったと感じた

  • 史 さん

    人を心を思い出を呪いし白雪姫。秘めたるものを暴き、執着を交錯させ、そして数多の炎を消していく。

  • オノイチカ さん

    デビュー作の続編。今作でも硝子の棺に納まる不滅の死体・エリスが、様々な人間の運命を捻じ曲げていく。一作目より嗜虐性は増したものの、筆致はあくまで緻密かつ丁寧でゴシック小説のよう。文字を追う歓びに耽溺させてくれる一冊。

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人物・団体紹介

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柳井はづき

兵庫県(日本海側)出身。『花は愛しき死者たちのために』で2021年集英社ノベル大賞準大賞受賞。受賞作を改稿、加筆した本作で文庫デビュー。理系の皮を被ったド文系。怖がりのくせに怪談好き(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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