師父の遺言 集英社文庫

松井今朝子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087456516
ISBN 10 : 408745651X
フォーマット
出版社
発行年月
2017年10月
日本
追加情報
:
319p;16

内容詳細

京都祇園の料理屋に育ち、歌舞伎役者と親戚で、幼い頃から芝居に親しんだ著者。早稲田大学で演劇を学ぶうち、稀代の演出家にして昭和の怪人、武智鉄二に出会う。やがて“跡継ぎ”と見込まれ、弟子として武智の演出助手を務めるようになるが…。毀誉褒貶ありながら鬼才として名を馳せた反骨の師が、全身全霊で教えてくれた人生の闘い方とは!恋愛に似た師への想いと波乱の青春を描く自伝文学の傑作。

目次 : 複雑なお家の事情/ 里親との暮らし/ 常に他人がいる家/ ミッションの学び/ “オカセン”のこと/ 子供の目に残った芝居/ インセンティブは歌右衛門/ 劇評家への道/ 政治の季節の終焉/ 演劇の季節〔ほか〕

【著者紹介】
松井今朝子 : 1953年京都市生まれ。早稲田大学卒業後、松竹入社。歌舞伎の企画・製作に携わる。97年、『東洲しゃらくさし』でデビュー。同年、『仲蔵狂乱』で第8回時代小説大賞を受賞。2007年、『吉原手引草』で第137回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Willie the Wildcat さん

    舞台裏に生きる師弟の世界。生まれ育った環境が、自然公私に影響を及ぶ過程に”縁”を感じる。転機を挙げるのであれば、17代目勘三郎の「寺子屋」の感想を勘三郎に語る件。育んだ眼力、感性といった感。興味深いのが、師父との出会い。後継者命名も、決して”偶然”ではなかろう。一方、師父と対照的なアプローチが齎す悲喜エピソードは、演芸の世界の深さであり、暗部なのかもしれない。「実業vs.廃業」。これが著者の本音であり、苦悩した要因でもあり、更には、キャリアを堪能した背景という気がする。

  • qoop さん

    家・血縁・伝統といった前近代的価値観に背を向けたつもりがその牙城のような歌舞伎に浸る… その渦中で師父と慕う武智鉄二と出会い、薫陶を受けたことで、相反する前近代への思いと正面から向き合って切り結んだ著者の半生記。毀誉褒貶激しい武智について弟子である自分が書いても身贔屓と取られるだろうと一度は固辞した著者が、本書を記した理由は何か。武智の広範な業績を評価できる人材などいなかろうという諦念と、芸術至上主義者である彼を理解する時代はもはや訪れないとの諦観ゆえか。

  • バーベナ さん

    古典芸能もわからない、武智鉄二氏のことも初めて知った。でも、著者が育った戦後の祇園、旧家の環境や、若者の熱量が迸っていた学生運動の時代、そしてバブルに向かう気配・・という時代の検証として、とても面白く読んだ。きっと、歌舞伎や演劇が好きなら更に熱くなれると思う。男性陣の柔らかくも突き放すような女言葉がなんとも雅やか。

  • shushu さん

    著者の半世紀であるとともに、時代の社会、雰囲気、価値観、そのことへの著者の考えまで及んでいて、とても興味深い。注が丁寧に付いていて、こういうとこまで説明するんだ、とちょっと驚いたところもある。

  • rinrinkimkim さん

    酒井23。文章が長くてちょっと三島に似てるな。と思いました。古典芸能(というか松竹)に深いつながりのある方で六代目の話なんかも出てきてて興味深かったです。ちょうど先週にっぽんの芸能で冨十郎さんを特集してて、読書と重なった。こういう家に生まれ、育った境遇でしか書けない(書き残せない)歌舞伎役者さんたちの素顔や舞台風景はぜひとも書いておいて欲しいです。演劇界新年号かるた「念には念を入れ歌右衛門の幕切れ」「金持ち喧嘩せず梅幸」はバカ受けしました。こういうのをたっぷりと読みたいです。

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人物・団体紹介

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松井今朝子

1953年、京都生まれ。小説家。早稲田大学大学院修士課程修了。松竹株式会社で歌舞伎の企画制作に携わる。97年『東洲しゃらくさし』でデビュー。同年『仲蔵狂乱』で時代小説大賞、2007年『吉原手引草』で直木賞、19年『芙蓉の干城』で渡辺淳一文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていた

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