寂しい国の殺人 シングルカット・コレクション

村上龍

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784938737528
ISBN 10 : 4938737523
フォーマット
発行年月
2010年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,94p

内容詳細

変化に適応するということは、具体的に何かを止め、何か新しいことをはじめるということだ…。「変化への不適応」をテーマに綴ったエッセイ。近代化の終焉を告げる、ヴィジュアルテキスト。

【著者紹介】
村上龍 : 1952年長崎県佐世保市生まれ。武蔵野美術大学在学中の1976年『限りなく透明に近いブルー』で第19回群像新人賞、第75回芥川賞を受賞、鮮烈なデビューをする。1981年『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、1996年「村上龍映画小説集」で平林たい子文学賞、1998年『インザ・ミソスープ』で読売文学賞、2000年『共生虫』で谷崎潤一郎賞、2005年『半島を出よ』で毎日出版文化賞、野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • こうすけ さん

    『イン・ザ・ミソスープ』でも描かれた、この国の寂しさについての論考。神戸の少年犯罪を機に書かれている。個人としての価値観を育まないまま、経済発展によって近代化を終え、生きる指標を失った日本。村上龍は敗戦ではなく経済発展こそを価値観の転換期だととらえている。このときの問題意識が『希望の国のエクソダス』につながっている。

  • 阿呆った(旧・ことうら) さん

    高度成長期の終焉は、近代化の終焉である。敗戦の《悲しみ》を抱えていた国民は、今、国家目標の消失という《寂しさ》を感じている。現在の子供が抱えている問題は、近代化以前にはない問題なので、解決策は有史以来を振り返っても存在しない。思春期の子を持つ親御さんには是非読まれてもよいかも。左ページに日本語の文章、右ページに英訳が書かれているので、英文を読む鍛錬にもなります。

  • こつ さん

    村上龍エッセイ。14歳の殺人事件をきっかけに日本社会の近代化の終焉を考察する。誰しもが持つ寂しさについて言及されますが、今の私のこころにストンと落ち着くものがありました。最近の流行りであるインスタとかYouTubeに投稿する自己顕示欲のようなものも根本には寂しさがある気がします。

  • naruo_homewood さん

    何年か前に買った本書を、今になって、ふと思い読んでみました。今の、経済的に低迷する日本、そして倫理観がどこかおかしくなっている日本人が、どのようにして形成されてしまったのか、その根本原因を見事に突き止めています。でも、日本人は既に誰もがそのことに気付いているのに、誰も触れようとしませんでした。それが、最近になって、やたら働き方改革を叫び出してきました。何か変えないといけない、という思いがようやく表に出てきた、という感じでしょうか。自分が変わることが苦手な日本人ですが、少しずつでも変わっていきたいですね。

  • ほむほむ さん

    初出は97年。「日本人の中心的な感情は敗戦と近代化途上における悲しみ≠ゥら、国家的目標の喪失の次に来るべき個人的な価値観と目標を未だ見いだせないという寂しさ≠ノある」という龍さんの指摘から16年が経った。今の日本人はその先に虚しさ≠見出して開き直ってしまったように私には映る。テレヴィドラマでは銀行員の復讐譚が熱狂的に支持されながらも、あんなのあり得ないと皆一様に呟く。「現実は変わらないのさ」と言い合い、馴れ合い、それで満足している。誰かや何かのせいにできるからますます質が悪い。

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村上龍

1952年長崎県生まれ。1976年『限りなく透明に近いブルー』で第七五回芥川賞受賞。『コインロッカー・ベイビーズ』で第三回野間文芸新人賞、『半島を出よ』では第五八回野間文芸賞、第五九回毎日出版文化賞を受賞。映画化・監督作品も多数。メールマガジン「JMM」主宰、「カンブリア宮殿」(テレビ東京)にメイン

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