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テクノ専制とコモンへの道 民主主義の未来をひらく多元技術pluralityとは? 集英社新書

李舜志

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087213690
ISBN 10 : 4087213692
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
李舜志 ,  

Content Description

世界は支配する側とされる側に分かれつつある。その武器はインターネットとAIだ。シリコンバレーはAIによる大失業の恐怖を煽り、ベーシックインカムを救済策と称するが背後に支配拡大の意図が潜む。人は専制的ディストピアを受け入れるしかないのか?
しかし、オードリー・タンやE・グレン・ワイルらが提唱する多元技術PLURALITY(プルラリティ)とそこから導き出されるデジタル民主主義は、市民が協働してコモンを築く未来を選ぶための希望かもしれない。
人間の労働には今も確かな価値がある。あなたは無価値ではない。
テクノロジーによる支配ではなく、健全な懐疑心を保ち、多元性にひらかれた社会への道を示す。

◆推薦◆
「本書はデジタル技術を活用し、社会の対立を前進する力に変え、自由と幸福を求める現代にふさわしい共通の物語を紡ぎ直す方法を示している」
オードリー・タン氏(元台湾デジタル発展省大臣)

「この魅力的な小さな本は、私たちの本(“PLURALITY”)のレッスンを学術的かつ日本的な視点から再構成したもので、新しい読者、とくに学生たちにより協力的な未来を築くために何ができるかを示している」
E・グレン・ワイル氏(経済学者、マイクロソフトリサーチ首席研究員)

「テクノロジーの"ダークサイド"ではなく、"サニーサイド"についての書。読んでちょっとだけ希望の灯が見えた」
内田樹氏(思想家)

「新たな帝国主義と自己利益を追求する究極自由主義。そのいずれでもない第三の道を示す希望の書」
田中優子氏(法政大学名誉教授)

◆著者略歴◆
李舜志(リ スンジ)
1990年、神戸市生まれ。法政大学社会学部准教授。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。日本学術振興会特別研究員、コロンビア大学客員研究員などを経て現職。著作に『ベルナール・スティグレールの哲学 人新世の技術論』(法政大学出版局)。

【著者紹介】
李舜志 : 1990年、神戸市生まれ。法政大学社会学部准教授。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。日本学術振興会特別研究員、コロンビア大学客員研究員などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    急激な技術進化に伴って政治とテクノロジーの結びついた未来は不可避と思われる。しかし提示される未来像はプラットフォーマーの支配するテクノ封建主義や中国が推進するデジタル強権支配、AIと社会が融合した統合テクノクラシーに企業の自由至上体制など技術に精通したエリートしか参加できない専制政治型ばかりだ。そこで著者はテクノロジーに必要なデータを提供する一般人に投票用クレジット(QV)を与え、多元的投票を行うデジタル民主主義を提唱する。確かに理想としては一理あるが、誰がQVを管理するのかとわかりにくい仕組みが難点か。

  • よっち

    インターネットとAIを使ったテクノロジーによる支配が生まれつつある中で、健全な懐疑心を保ち多元性にひらかれた社会への道を示す1冊。シリコンバレーはAIによる大失業の恐怖を煽り、ベーシックインカムを救済策と称するが背後に支配拡大の意図が潜む中で、インターネットの理想と現実、統合的テクノクラシーや企業リバリアニズム、デジタル民主主義といった新たな概念が生まれて、繋がりをベースにした多元性や財産の共同所有、データの尊厳や新しい政治の形、多元的な投票や市場、マネジメントの新たな可能性を感じさせてくれる1冊でした。

  • maghrib

    オードリータンが推奨するPluralityの解説書。民主主義によるIT技術のコントールを否定する統合テクノクラシーや企業(テクノ)リバタニアンと異なり、異なる意見の共存を尊重するデジタル民主主義への道を説く。20世紀初頭のマスメディアが発展したときに民主主義に悲観的だったリップマンとそれを乗り越える道を説いたデューイと対比しているのは興味深い。異なる意見の橋渡しの立場を取るので、左右どちらかからも反対されるのはしょうがないというところはあるが、可能性は感じられる。

  • k inoue

    多様な人が参加するようになったことで民主主義は機能不全を起こしつつあるように思います そんな民主主義の仕組みに進化してきたテクノロジーを組み合わせ、多様な人々の意見を吸い上げる仕組みなどを検討されています 複雑な世界を簡易化せずに複雑な状態を表現できるように例えば投票を1人1票とせずにある式に沿って複数の票を投じれるようにする事で多様な考えを表現できるようにするなどが考えられています まだまだプルラリティは新しい概念ですがこの試みが拡がると面白そうだと感じました

  • そると

    いい話だと思うが、このシステムに関わっていくことになる一般の人々をプルラリティの提唱側がどう定義しているのか気になった。経済学では経済的合理人というモデルがあるが、合理人の想定から設定を間違えているという突っ込みがある。このプルラリティも、経済的合理人のように人々が利己的で個人的に振る舞った結果、富が平等に再分配されるということなのか?しかし、人って非合理とわかっていても誤りを選択し続ける存在でもあると思うのです。つまりは人という存在を性善説的に語りすぎではないのか?と。

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