多元化する「能力」と日本社会 ハイパー・メリトクラシー化のなかで 日本の「現代」

本田由紀

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784757141049
ISBN 10 : 4757141041
フォーマット
出版社
発行年月
2005年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,286p

内容詳細

「若者と仕事」で注目を集める著者が、「「能力」の多元化」という社会状況の一端を描き出す。ハイパー・メリトクラシーがはらむ問題性を指摘し、社会全体としてどう対処してゆくかについて実際的な提言を行う。〈受賞情報〉大佛次郎論壇賞奨励賞(第6回)

【著者紹介】
本田由紀 : 東京大学大学院情報学環助教授。専門は教育社会学。日本労働研究機構研究員、東京大学社会科学研究所助教授を経て現職。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ゆう。 さん

    現代社会に求められる能力とは何か、それを「ハイパー・メリトクラシー化」をキーワードに分析された本です。様々な人間力が言われていますが、僕は基本は財界・支配層が求める能力の多元化が超競争主義的な業績主義と結びついているのだと思います。そのもとで犠牲になっているのが子どもたちや若者たちなのでしょう。本著では、そうした僕の問題意識についても様々な統計なども使いながら考察できたように思います。私たち市民の側の学びを構築する必要性を感じました。

  • K.H. さん

    20年前の本だけど説得力があった。試験による選抜などの立て前的な旧来型のメリトクラシーに対して、ポスト近代の人間総体を測るより純化された業績主義を、著者は「ハイパー・メリトクラシー」と呼ぶ。学力偏重の是正は昔から語られており、新しいメリトクラシーは一見素晴らしいことに思われるかもしれない。しかし著者はこれに否定的で、わたしも同意見だ。というか、本書を読んで説得された。本書の書かれた時代よりもハイパー・メリトクラシー化はたぶん進んでいるが、子供と親と学校の負担はさらに増していくのではないかと悲観してしまう。

  • ステビア さん

    今さら読んだ。本田先生らしい論考。15ヶ月で6刷。

  • じょに さん

    良著。でもやっぱ問題の設定の仕方が「でもやっぱ仕方ないんですよね?」に流されてしまうと思う。そうならない為には。なぜ<経済>のロジックが<政治>を覆ってしまうをのかを問うやり方(フーコー的/西谷修的)や、なぜ本来は反動的でありうる主体が真っ先に従属してしまうのかを問うやり方(ドゥルーズ的/ハーシュマン的)や、本当にそれで仕方ないのかを粘り強く問うこと(立岩真也的)なんかを上手く組み立てて、誰もいない世間の共同幻想を去勢しないとホントにそれぞれの生活を捨てるしかなくなるんちゃうかと悲観的に。

  • saiikitogohu さん

    「ポスト近代型能力とは、文科省の掲げる『生きる力』に象徴されるような、個々人に応じて多様でありかつ意欲などの情動的な部分を多く含む能力…適応することよりも、新しい価値を創造すること…相互に異なる個人の間で柔軟にネットワークを形成し、その時々の必要性に応じてリソースとして他者を活用するスキル」「近代型能力の場合には…主に行為としての『努力』ーー典型的には『勉強』ーーによって向上できる部分が大きかった…それに対して『ポスト近代型能力』は努力やノウハウと馴染まない…どうすればそれを手に入れられるか、分からない」

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