自由の牢獄 岩波現代文庫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784006021283
ISBN 10 : 4006021283
フォーマット
出版社
発行年月
2007年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,304p

内容詳細

長い熟成期間を経てまとめあげられたエンデ晩年の傑作短編小説集。精神世界の深みにおもりをおろし、そこに広がる様々な現実を色とりどりの花束に編み上げた、エンデ文学の到達点を示す力作。ドイツ・ロマン派的伝統を背景に、手紙・手記・パロディ・伝記など多彩な手法を駆使して、ファンタジーの世界が繰り広げられる。

【著者紹介】
ミヒャエル・エンデ : 1929‐95年。南ドイツ・ガルミッシュ生まれ。小説家。43年頃から創作活動を始め、俳優学校卒業後、本格的作家活動に入る。著書は各国で訳出され、幅広い年齢層に支持されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • のっち♬ さん

    手記、手紙、奇譚など多様な形式で著者の思索の軌跡が表現された短編8篇。精神世界への郷愁に駆られる「遠い旅路の目的地」や「道しるべの伝説」などは『はてしない物語』に通じるものがある。進むとすべてが縮小する通路、中身がない家、車内住居など空間への関心は建物が主に用いられており、特に白い都市は不気味な美しさを湛えた独創的な夢世界。「ミスライムのカタコンベ」や表題作は神と自由と創造性をテーマに据えた深淵で重厚な作品。読者に特定の解釈を押し付けることなく、主人公の体験を通して別世界に触れさせる点が著者らしいところ。

  • えりか さん

    自由とは、無限の可能性から自分で選ぶこと。選ばなかった方こそ正解かもしれないと思うほどに、それは拷問のような苦痛になりえる。もはや自由は不可能。私たちには知識や経験や誘導など頼りになるものがある。でもそれは自由とは言えないし、「決めうる力がないのに、決めねばならぬ苦境から、迷信というものが生まれる。だから迷信は悪魔の仕業なのだ。」選択するとは理由があるはずで、理由を捨ててしまえばその必要もなくなる。欲に流されることなく、無頓着といえるほどの状態に至った時、初めて自由という束縛から解放されるのかもしれない。

  • ぺったらぺたら子  さん

    短編のそれぞれが数珠つなぎのように絡み合い、最後にまた最初へと繋がる。『ちょっと小さいのはたしかですが』の、車の中にガレージがある、という事がテーマを良く表していると思う。内と外の関係。自己を外へと向けて求めていくと内へ到達する。外は存在せず、内にしか無い。では内とはどこにあるのか?外にあるのである。 全体に連想したものを列挙する。フローベール『三つの物語』、コンラッド『闇の奥』、ヘルツォーク『アギーレ/神の怒り』、タルコフスキー『ノスタルジア』『ストーカー』、赤瀬川原平『宇宙の缶詰』。

  • ないとう さん

    完璧な想像は創造主を飲み込む。

  • テツ さん

    『モモ』や『はてしない物語』でおなじみのエンデによる短編集。明確なテーマがすっきりとした短いお話にまとめられていて読みやすい。与えられた自由を持て余してしまう、自由を与えられた人間が自由に選択ができなくなる表題作の『自由の牢獄』と、まさに人生の縮図が描かれている『ミスライムのカタコンベ』が好き。久々に読んだけれどエンデ良いな。

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