ドキュメントしくじり世代 団塊ジュニア・氷河期中年15人の失敗白書

日野百草

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784807419197
ISBN 10 : 4807419196
フォーマット
出版社
発行年月
2019年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
207p;19

内容詳細

私達は、仲間は、どこで「しくじった」のだろうか。本書は15人の団塊ジュニアおよびポスト団塊ジュニア(氷河期世代)から聞き取り、そのしくじりを赤裸々に語ってもらったドキュメントである。

目次 : テレビディレクター/ エリート/ お笑い/ ネトウヨ/ バンドマン/ ブス/ 元ヤン/ ゲームライター/ 劇団員/ 元銀行マン/ 高卒/ 子ども部屋おじさん/ 自称漫画家/ ネット民/ 自営業/ しくじり座談会/ 団塊ジュニア文化解説/ おわりに―何者にもなれなかった私たち

【著者紹介】
日野百草 : 1972年生まれ。日本福祉大学、大手前大学卒業。専攻は社会保障および現代社会学。福祉学、社会学の観点における団塊ジュニア・氷河期世代を軸とした世代間格差と8050問題への疑問から、それまでの上崎洋一(よーいち)としてのゲーム、アニメ、コミックなどサブカルチャー業界での経験と人脈を元にフィールドワークを始め、『ドキュメントしくじり世代―団塊ジュニア・氷河期中年15人の失敗白書』を上梓。評論「『砲車』は戦争を賛美したか―長谷川素逝と戦争俳句」で第十四回日本詩歌句協会奨励賞受賞。作品「過去帳」で第一回全国俳誌協会賞受賞。「少年兵」で第四十六回新俳句人連盟賞選外佳作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • hatayan さん

    いわゆる就職氷河期世代を筆者独特の表現で「しくじり世代」と言い換え、自己中心的で露悪的な15名にインタビュー。登場するのは5chの学歴板に常駐するフリーター、応募経験のない自称漫画家、人の不幸にほくそ笑む損保社員など。就職で苦労した氷河期世代ももはや40代。何者かになれると夢を追いかける時期は既に終わっている。幸せの基準を他人との比較に求めるべきではない。諦めることから人生の展望が開けることもあるのではないか。 奇抜なインタビューを通して40代以降の現実的な生き方を極めて真っ当な形で示そうとする一冊です。

  • lily さん

    1970年代生まれで現在50歳前後の団塊ジュニア世代は同世代が多く大学も狭き門。その中で落ちこぼれてしまった人を「しくじり世代」として紹介。一人一人の掘り下げは甘くルポルタージュとしては厳しい。しかし彼ら彼女らの人生はまぎれもなく今も続いているわけで,そうした声を拾い上げていくことに意義はあるのだろう。ネトウヨやバンドマンのエピソードはしくじり世代というよりも環境の悪さが原因のような気が…。あと,同世代への嫌悪感が共通していたのが印象的。

  • トダ―・オートマタ さん

    団塊ジュニア世代は本書ではしくじり世代となっているが 何をしくじったのだろうか? 親世代を見て「正社員、結婚、子供」の3点セットが簡単に 手に入ると思ったし、それ以上の「夢」を手に入れられると思ったが 現実ではどれも手に入らず、その落差に折り合いをつけられないというように感じた。 団塊ジュニア世代は、受験、就職での競争意識が抜けきらず エロに寛容な時代があったことを知る世代というところもあった。 本書を読むと宮崎勤事件の衝撃は相当なものだった ネット炎上に参加しているのはこの世代が多いのは本当だろうか?

  • hiratax さん

    (ポスト)団塊ジュニア世代の人間の人生の悲喜こもごもが記されている。最後の座談会で、北大法学部→拓銀→破綻→地方信金な、プライド高く未婚のおじさんがおり、この人の言葉は身も蓋もないが的確なようにも思える。拓銀の仕事が大学の講義なら、今の仕事は小学校の宿題レベルみたいな話は本当だろう。さらに、補習塾に行っても勉強ができない救いようのない層やら、40代で一発逆転で医学部編入とか言い出す奴がいるみたいな話は「あるある」だろう。

  • EOD さん

    団塊ジュニア世代必読、そしてなによりその親世代に読んで欲しい一冊。ようやく、読み物として(学術書ではなく)この面倒な世代を俯瞰せんとするものが出てきたなあという印象。浮彫りになるのはあらゆる局面で激烈な競争を強いられたこの世代まるごとの切ない病理であるが、これを理解して前に進もうという社会の趨勢が見えて来た、希望の一冊でもある。

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日野百草

1972年生まれ。日本福祉大学、大手前大学卒業。専攻は社会保障および現代社会学。福祉学、社会学の観点における団塊ジュニア・氷河期世代を軸とした世代間格差と8050問題への疑問から、それまでの上崎洋一(よーいち)としてのゲーム、アニメ、コミックなどサブカルチャー業界での経験と人脈を元にフィールドワーク

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