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ヤンキーと地元 解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち ちくま文庫

打越正行

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480439840
ISBN 10 : 4480439846
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan

Content Description

建設業や性風俗業、ヤミ仕事に就いた沖縄の若者たちを追い、暴走族のパシリから始めた10年超のフィールドワーク誌。待望の文庫化。解説 岸政彦

【著者紹介】
打越正行 : 1979年生まれ。社会学者。首都大学東京人文科学研究科にて博士号(社会学)を取得。現在、和光大学現代人間学部専任講師、特定非営利活動法人社会理論・動態研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • venturingbeyond

    P.ウィリス『ハマータウンの野郎ども』との出会いから社会学を志すようになった打越先生が、下層男性社会の仕組みと論理を「パシリ」という絶妙な参与観察者のポジションから、本家に勝るとも劣らない活き活きとした筆致で描き出した名著。学知を世に問う同業者やその学知に学ぶ大学生、そして我々一般読者に対して、彼らと現実世界でほぼ接点を有することのない「沖縄」の「下層男性」の若者文化や労働者文化が内包する「(彼らにとっての)合理性」が著者の粘り強い調査によって示される。解説の岸先生の評価通りのエスノグラフィの大傑作。

  • はっせー

    本書は打越さんが沖縄の若者にインタビュー・フィールドワークした内容をまとめた作品となる。ジャンルとしては社会学に分類される!まず驚くのは調査対象。沖縄の若者といってもヤンキーと呼ばれる人たちに調査をする。しかもそのヤンキーのグループにパシリとしていれてもらい彼らと同じ目線で過ごした。打越さんのすごさについては、解説で岸政彦さんも語っていた。その中でも触れられていますが、打越さんは単に若者の実態を調査しただけではなく、なぜこのような環境になったかを沖縄の歴史を紐解きながら分析している。ルポではなく社会学。

  • 吶々と、着実に語られるのは著者が「パシリ」として沖縄の暴走族に入っていった経験談だ。そこで出会った人の語りから滲む価値観と、壮絶な事件の羅列は、沖縄が抱える社会構造的な問題にまで鋭く切り結ぶ。夭折が惜しまれる著者の、気概のこもった人生の記録でもあるという、熱のある書物である。

  • 阿部義彦

    文化人類学的アプローチとして、参与観察という方法があります。調査の手段として、集団に接触し、信頼関係を構築しその関係を維持して聴き取りを行うというものですが、沖縄の若者達に対する著者の打越さんが取った具体的な方法とは、族のパシリになる事だった。「メンバーにしてください」とかなり年上のオッサンが頼む訳。最初は私服の警察官と勘違いされて苦労しますが、次第に打ち解けて、元暴走族のリーダーにも気に入られ、「ステッカーいるでしょ」と暴走族の名前を網羅したのを原付バイクに貼り付けそこからの事は、ぜひ読んでください。

  • kuroma831

    気鋭の社会学者による沖縄のヤンキー社会へ深く潜り込んだエスノグラフィー。参与観察は調査対象者とのラポールをいかに築くかが根幹だが、著者は沖縄のヤンキー社会にパシリとして参加し、建設会社での労働も含め、暴走族や風俗店経営者などと深く付き合い、「地元で生きる」彼らの生活史を描く。「沖縄は貧しくとも素朴で幸せな暮らしをしている」とのイメージは本土からの押し付けに過ぎないと気付かせるリアリティがすごい。本土と沖縄の多重搾取の関係を前提としつつ、地元で生きる彼らは貧困と暴力の中で暮らす。

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