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恐竜大陸 中国 角川新書

安田峰俊

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784040824413
ISBN 10 : 4040824415
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

世界一の恐竜大国、その実態
世界の恐竜研究史を塗り替えた羽毛恐竜の化石や琥珀漬けの恐竜の尾「EVA」など、革命的な発見は中国で相次いできた。
単純な化石の発見数も既にアメリカを抜いており、世界一の恐竜大国となっている。
日中戦争や文化大革命をはじめとした動乱の影響や盗掘・密売の横行など、一筋縄ではいかぬ国で世紀の発見や研究はどの様に行われたのか。
研究の最前線と、それを取り巻く中国社会の歴史と現状まで、恐竜事情を初めて網羅する。

習近平の名前を冠した恐竜は現れてしまうのか? 発掘・研究は国家と対峙する時がある
■農民夫婦、裏山から掘り出した化石を14年間守る
■羽毛恐竜、中国共産党幹部の名前を付けられる
■中国恐竜学の泰斗・楊鍾健の恐竜よりも数奇な人生
■ドラえもんでおなじみのあの恐竜が見つかるまで
■重い政治問題と続々と見つかる化石と。新疆ウイグル自治区の恐竜 etc.

【目次】
はじめに
恐竜の基礎知識――本編に進む前に
第1章 中国恐竜最新事情――恐竜の常識を変えた「羽毛恐竜」は中国で見つかった
コラム1 中国恐竜の命名ルールと珍名恐竜
第2章 レジェンド中国恐竜秘話――『ドラえもん』でも有名な中国恐竜たち
コラム2 中国恐竜学の泰斗・楊鍾健の恐竜よりも数奇な人生
第3章 中国人の大発見ーー化石は意外な局面で見つかる
コラム3 化石盗掘の暗い影と中国恐竜研究の混乱
第4章 中華全土、恐竜事情――新疆・チベットでもマイナーな町でも化石は出る
コラム4 台湾と香港で恐竜の化石は見つかるか?
第5章 中生代中国の「海と空」の生き物たちーー中国では翼竜や首長竜の化石も見つかる
コラム5 「世紀の大発見」をものにした恐竜オタク博士の光と闇 
おわりに
参考文献

【著者紹介】
安田峰俊 : 1982年滋賀県生まれ。紀実作家。主に中華圏をフィールドとし、恐竜好きが高じて本作に取り組む。立命館大学人文科学研究所客員協力研究員。立命館大学文学部史学科東洋史学専攻卒業後、広島大学大学院文学研究科博士前期課程修了。2018年に『八九六四「天安門事件」は再び起きるか』(KADOKAWA)で第5回城山三郎賞、19年に第50回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞

田中康平 : 1985年名古屋市生まれ。筑波大学生命環境系助教。北海道大学理学部卒業、カルガリー大学地球科学科修了。Ph.D。恐竜の繁殖行動や子育てを中心に研究、NHKラジオ「子ども科学電話相談」でも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ようはん

    中国で恐竜といえばドラえもんで中国の恐竜展が絡んだ話を思い出し、マメンチサウルスという恐竜が1番の目玉だったのが印象に残っていたが本書でも触れられており、その巨大さには改めて驚く。中国大陸各地で恐竜の化石採掘は盛んでその種類は多種多様で、発掘に絡む清濁併せ持つエピソードや最新の研究事情なども知れる。

  • ピオリーヌ

    紀実作家の著者は、中国関連の書籍を多く著しているがこの本はやや毛色が違い、著者が好きな恐竜についての本。近年の習近平体制での中国というと、愛国主義イデオロギーの宣伝の強化によって、アカミデズムの分野でも「政治」の影響力が増しているのだが、恐竜学は現時点ではそうした匂いが薄い。学問がイデオロギーの支配を免れていることは、中国の恐竜研究がそこそこ「ちゃんとしている」ことを担保していると考えて良い。このくだりが特に面白い。中国は発見された恐竜の種類もアメリカを抜き世界一。また恐竜は現在では、羽毛に覆われた恐竜が

  • さとうしん

    恐竜や化石そのものより化石をめぐる人間模様の方を面白く読んだ。(特に戦前・戦中の)研究者の武勇伝、近年の若手研究者とネットとの親縁性、化石の発見に農民が多く関わってきたこと、化石の盗掘、研究機関がブラックマーケットとの取り引きを厭わないこと、それに対する出土地などの情報が失われるなどの学術的批判、海外からのコンプライアンスをめぐる批判など、多くの事項が青銅器や竹簡など中国の出土文献をめぐる事項や問題と共通していることに驚かされる。その他、中国語ピンイン表記をめぐる不都合など恐竜の学名をめぐる問題も面白い 

  • 電羊齋

    中国で発見された恐竜化石について、発見の経緯、命名の由来、どのような生物であったか、学術的な意義などをわかりやすく解説している。羽毛恐竜など恐竜研究において重要な化石が中国で発見されていることも紹介されている。また、中国の恐竜研究者たちについても生き生きと描かれている。そして、中国における恐竜化石発見と恐竜研究、社会での恐竜の扱いは、その時代の政治、社会、経済の状況を反映したものとなっていることもわかる。特に近年の中国ネット社会と恐竜との関係は興味深い。本文の間に挟まれたコラムも面白い。

  • Fumitaka

    中国を専門とする著名な「紀実作家(ジーシイヅオジャー)」(p. 5)による、中国の「恐竜事情」についての軽快な報告。中国語でも「恐龍」「白亜紀」など日本語と同じ語がある一方、超大陸パンゲアを中国神話の創世神の名をあてて「盤古大陸(パングウダールー)」(p. 24)などは興味深い。本家のソヴェト同盟でも数学が政治の力学から無縁だったのと同じく、恐竜学は新中国でも相対的に自由な領域のようだが、清代に新疆の反乱を鎮圧した政治家の名が冠される恐竜がいるなど(p. 46)完全に「無縁」というわけでもないようだ。

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