文化の社会学 記憶・メディア・身体

大野道邦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784892595868
ISBN 10 : 4892595861
フォーマット
出版社
発行年月
2009年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
21cm,286,15p

内容詳細

社会学は「文化」をいかにとらえるのか。解読のための“パラダイム”をまず呈示し、能・歌舞伎、死者と記憶、組織とシンボル、マンガ生産、障害者介助、女性のホモソーシャル関係、ロシアのユースカルチャー、北アイルランドの文化的境界などのテーマで文化と社会のダイナミックスに迫る。

目次 : 第1部 伝統と記憶としての文化(能―記憶と文化的価値/ 歌舞伎―その諸相と構造/ 宝物・国宝・文化財―モノと象徴のポリティクス/ポエティクス/ 死者と記憶―震災を想起させる時間、空間、そして映像について)/ 第2部 社会のなかの文化(「大衆の道徳」の可能性―M・モースの道徳論とハイブリッドモダンへの視点/ 現代組織における文化とシンボル/ 文化の境界―北アイルランドにおける文化理解の可能性をめぐって)/ 第3部 市場のなかの文化(消費社会と消費文化―「女の系譜」のゆくえ/ マンガ生産の文化―社会的関係としてのマンガ生産が孕む「過剰さ」の意味/ ユースカルチャー ファーストフード マンガ―ロシアの文化事情)/ 第4部 身体と文化(「介助者は、障害者の手足」という思想―身体の社会学からの一試論/ 現代社会における自己形成と身体―ゴッフマンのフレーム論をもとに/ 女性のホモソーシャルな欲望の行方―二次創作「やおい」についての一考察)

【著者紹介】
大野道邦 : 1941年生まれ。大阪大学大学院文学研究科修士課程社会学専攻修了、神戸大学、奈良女子大学を経て、京都橘大学現代ビジネス学部教授。研究テーマは文化社会学、社会学理論、日本文化論

小川伸彦 : 1962年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学、京都大学文学部助手等を経て、奈良女子大学文学部准教授。研究テーマは文化社会学、文化遺産論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • パラ野 さん

    東園子「女性のホモソーシャルな欲望の行方−−二次創作「やおい」についての一考察」のみ読了。ホモソーシャルが私的領域にまで入り込み、徹底的に異性愛化されれば、逆に異性愛が無化される、という点が面白い。女同士の絆を結ぶのは難しいとの指摘も。二次のCP論争が闘いになるのも、同じCP同士で手を組むのも似たようなものだろうか。徹底して二次じゃないから、わからないけど。性行為は結ばれた儀式として2人の友情が行き着いた部分とかは部分的にそうだと思う。2005年のホモソーシャルの転換点は学んでおくべしメモ。

  • いまにえる さん

    カルチュラルスタディーズについての書。歌舞伎や市場からブランド、そしてやおいまで文化に関する様々な視点からさまざまな論者が書いた論文をまとめたもの。やおいなどの表現においては、ホモソーシャルなものでありながら、攻めと受けの分化やセックスの形態などにおいてヘテロの恋愛が暗黙裡の原則としてあるという二重性が面白いと思った。社会が文化を決めていくという面はあると思うが、それ以上に文化が社会を決めるという方が大事で、かつ見逃されてきたことなのかもしれない。

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人物・団体紹介

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大野道邦

1941年、中国東北部に生まれる。1965年、神戸大学文学部社会学専攻卒業。1968年、大阪大学大学院文学研究科修士課程社会学専攻修了。桃山学院大学社会学部、神戸大学教養部・文学部、奈良女子大学文学部を経て、京都橘大学現代ビジネス学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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