戦後日本首相の外交思想 吉田茂から小泉純一郎まで

増田弘

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784623075065
ISBN 10 : 4623075060
フォーマット
出版社
発行年月
2016年09月
日本
追加情報
:
22

内容詳細

世界と対峙した宰相たちの活躍と苦悩。歴代総理は、変わりゆく国際情勢とどのように向き合ったか。リーダーの決断の背後にある、外交思想と政治課題を描き出す。

目次 : 第1部 日本の復興期(吉田茂―「親米」通商国家路線の形成者/ 芦田均―対米協調論者の「国際貢献」論/ 鳩山一郎―「吉田のすべて反対」を求めて/ 石橋湛山―脱“米ソ冷戦”を目指したリベラリスト/ 岸信介―アジア重視と日米協調)/ 第2部 日本の発展期(池田勇人―「自由主義陣営の有力な一員」を目指して/ 佐藤栄作―ナショナル・プライドと外交選択/ 田中角栄―「内政の達人」、「外交の素人」の実像/ 三木武夫―「理想をもつバルカン政治家」の外交/ 福田赳夫―「連帯」の外交/ 大平正芳―「平和国家」日本の創造/ 中曽根康弘―新冷戦を越えて)/ 第3部 日本の変動期(海部俊樹―平和国家の理念の下での国際貢献の模索/ 宮沢喜一―冷戦を越えた「吉田路線」/ 村山富市―歴史認識問題と向き合って/ 橋本龍太郎―冷戦後の「保守本流」/ 小泉純一郎―劇場型政治家の「決断」と「思想」/ 戦後日本の首相イメージ―ヨーロッパ人の視点から)

【著者紹介】
増田弘 : 1947年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。現在、立正大学法学部特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • BLACK無糖好き さん

    戦後日本の首相の外交思想研究。本書では主な17名を取り上げている。第一期:吉田、芦田、鳩山、石橋、岸。第二期:池田、佐藤、田中、三木、福田、大平、中曽根。第三期:海部、宮沢、村山、橋本、小泉。共通しているのは日米関係を日本外交の基軸に定めている点。中でも福田の「協調と連帯」の思想を体現した東南アジア外交と、地球規模での課題を議論するOBサミットの創設は印象に残る。他方で元々外交の経歴が乏しい人も少なくない、田中や小泉のように行動力・突破力で事態を動かす人もいる。各人のキャラがよく分かる点も本書の特徴。

  • かんがく さん

    親米・軽武装・経済重視という吉田路線と、それに反対して自立を重視する鳩山・岸路線。その二つが絡み合いながら、対米・対アジア関係を築いていく様子を章ごとに一人の首相を扱い記述。それぞれ異なる性質の人物だが、いざ首相という立場になると様々な外的要因に縛られて大きな方針のブレはない印象。小泉純一郎までで記述は終わっているが、本書の内容を参考に安倍外交についても考察していきたい。

  • KJ.O さん

    戦後、日本の外交思想上重要な17人の首相について書かれているが、今までの認識が改まる。村山富市は短命の自社連立政権の首相だが、戦後50年を機に公表された「村山談話」は、今も日本外交の大きな柱だ。また、クリントン大統領に直談判をして普天間飛行場返還の端緒を作ったのは村山だったという。一方、小泉純一郎には、グローバリゼーションが進展するなかで、どのような国家体制にすればいいのかという国家論や哲学はなかった。実際、小泉の郵政民営化で何がよくなったのかは今もわからない。所詮、「感とこだわり」の政治家だったようだ。

  • takao さん

    ふむ

  • spanasu さん

    外交思想といった感じではないが、各首相ごとの外交史がわかる。田中・小泉といった外交の素人にはやはり厳しくなる。福田のOBサミットへの貢献は知らなかったので引退後の首相の役割として興味深かった。

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増田弘

平和祈念展示資料館館長。立正大学名誉教授、東洋英和女学院大学名誉教授。1947年神奈川県生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。東洋英和女学院大学教授、同大学副学長、立正大学法学部特任教授、石橋湛山研究センター初代センター長などを歴任。専門は、日本政治外交史、国際政治外交論(本デ

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