文化ナショナリズムの社会学 現代日本のアイデンティティの行方

吉野耕作

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784815803155
ISBN 10 : 4815803153
フォーマット
発行年月
1997年03月
日本
追加情報
:
20cm,292,6p

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  • うえ さん

    「歴史主義の立場をとるスミスは、近代以前に段階的な中央集権化を通して民族国家が成立し、それが国民国家に展開していくと考える。中央集権化は、ゲルナーの言うように文化の範囲と国家の範囲を一致させるナショナリズムの文化自治のイデオロギーの結果生じたのではなく、中世、近世の政治的ダイナミックスの中で自生的に起こったと考える。実際、近代以前の日本の歴史を概観すると、中央集権化の段階的な試みを通して民族国家が成立していく過程が浮かび上がる。特に16世紀以降…領地の拡大をめざして戦う過程の中で合併、同盟関係が生じる。」

  • 飛燕 さん

    ナショナリズムとエスニシティの研究史整理や文化ナショナリズムの創造型(歴史主義的)と再構築型(境界主義、文化的差異)の区別などの議論はとても参考になった。本論にあたる日本人論の研究もおもしろく、とくに日本人論の「生産」側に視点を置いたイデオロギー分析だけでは不十分で、「消費」側の分析(どういう人々が、どういう目的で、実際にどう読んでいるのか等々)が欠かせないという指摘、さまざまな社会集団にそれぞれのナショナリズムがありうるという示唆は忘れないでおきたいポイントだと思った。

  • awe さん

    古典。日本は、自他の区別が強調される境界主義的で、抽象的・全体論的なあり方で展開する再構築型ナショナリズムが見られる国である。これは歴史的に同質的な民族集団が存在しているとされる国に見られる類型である。こうしたナショナリズムの理論的な整理に始まり、日本人論の概要、そして従来の日本人論研究に足りない視点である、「日本人論はどのように消費されるのか」というRQに基づく調査とその考察が展開されているのが本書の特徴。日本人論自体は、戦後すぐの自省的日本人論から経済成長を背景とした日本賛美型日本人論へと変化していく

  • yamikin さん

    ニヒリズムと保守の親和性ならびにグローバル化による「伝統」と「普通」の漂流について。要再読

  • NEBA さん

    『日本人論って戦後の内省を終え始めた70年代に広まって、さらに経済成長でグローバルに活躍するビジネスマンへ「日本の常識って世界じゃ違うよ」って本がイデオロギーほぼなしで企業も推進するほどバカ売れした結果、知らぬ間に「日本人」と外国人を線引きして顕在化させました。まぁ日本人論なんてあってないものですが』 っていうダイナミクスの背景と理由を詳しく書いてる本 90年代の本なので言説が古いところもあるが、ナショナリズムと日本人論萌芽までの過程をある程度書いていて入門書としては良い。

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吉野耕作

1953年生。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス大学院よりPh.D.東京大学大学院人文社会系研究科教授などを経て、上智大学総合人間科学部社会学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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