それまでの明日

原ォ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784152097484
ISBN 10 : 4152097485
フォーマット
出版社
発行年月
2018年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
416p;20

内容詳細

11月初旬のある日、渡辺探偵事務所の沢崎のもとを望月皓一と名乗る紳士が訪れた。消費者金融で支店長を務める彼は、融資が内定している赤坂の料亭の女将の身辺調査を依頼し、内々のことなのでけっして会社や自宅へは連絡しないようにと言い残し去っていった。沢崎が調べると女将は六月に癌で亡くなっていた。顔立ちのよく似た妹が跡を継いでいるというが、調査の対象は女将なのか、それとも妹か?しかし、当の依頼人が忽然と姿を消し、いつしか沢崎は金融絡みの事件の渦中に。切れのいい文章と機知にとんだ会話。時代がどれだけ変わろうと、この男だけは変わらない。14年もの歳月を費やして遂に完成した、チャンドラーの『長いお別れ』に比肩する渾身の一作。

【著者紹介】
原〓 : 1946年佐賀県鳥栖市生まれ。九州大学文学部美学美術史科を卒業。70年代はおもにフリージャズのピアニストとして活躍。30歳ころから意識的に翻訳ミステリを乱読し、とくにレイモンド・チャンドラーに心酔した。88年に私立探偵・沢崎が初登場するハードボイルド長篇『そして夜は甦る』でミステリ界に颯爽とデビュー。日本の風土にハードボイルドを定着させた優秀作として高い評価を得た。89年の第2作『私が殺した少女』で第102回直木賞を受賞。90年に6つの短篇を収めた連作集『天使たちの探偵』を上梓し、第9回日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • W-G さん

    "早く書くコツを掴んだ"原先生が14年ぶりに新作を届けてくれた(^_^;)内容の方は、事件自体は主眼ではなく「探偵とは」「父性」といった裏テーマに重きを置いたものになっており、シリーズの中でも静かな余韻の作品。比喩が年代を感じさせるものであったり、碁が趣味という設定だったり、周辺人物が沢崎に父親像を投影させる場面が多かったりで、沢崎の印象にも変化が見られる。これは著者の年齢も相まってか。ただ、作中で繰り広げられる問答を見る限り、まだまだ沢崎は健在。とにかくもう一冊!これを遺作にせず読ませて欲しい。

  • starbro さん

    原ォの私立探偵沢崎シリーズは、全作読んでいます。14年ぶりに私立探偵沢崎が登場しました。もしかしたらこれが最期の作品になるかも知れないと思いながら、懐かしく読みました。ここ数年村上春樹訳のレイモンド・チャンドラー私立探偵フィリップ・マーロウシリーズを読んでいますが、チャンドラーの一番の後継者は、原ォであると確信しました。次回作が何時出版されるかは解りませんが、本作が遺作にならないようお願いします。

  • 海猫 さん

    シリーズ14年ぶりの新作。1年ほど積んだので、私にとっては15年ぶり。私立探偵主役のハードボイルド小説を何年ぶりに読むんだろう?それこそ前作「愚か者死すべし」以来かも?沢崎はいまだに携帯を持ってないし、ネットは話題程度には出たけれども、本筋には関わらない。あと喫煙シーンがとっても多いね。頑固なまでにアップデートしていない。が、読み始めると文章の味わい深さ、展開のスムーズさで読ませる。「探偵の仕事といえば人の行動を観察することと人の話に耳を傾けること」という一文に頷く。まさにそこに魅力がある作品に思うから。

  • いつでも母さん さん

    初の原作品。しかもシリーズ14年振りですと。読メで知った次第。会話が面白い。古き良き時代の男を感じる探偵・沢崎。今時これ?とも思うが、アナログがぴったりくるのは親近感か(笑)ある依頼が事件と繋がりどんどん広がっていく展開。その最初に一度しか会っていない依頼人の影がずーっと付き纏うのも面白い。ちょっと長いがシリーズなので、ファンには堪らないだろう。探偵事務所も移転して震災を迎えたので、きっとまた続編が出るだろう。その時もまだ携帯を持たない沢崎だといいな。

  • 遥かなる想い さん

    2019年このミス国内第1位。 私立探偵 沢崎シリーズの作品である。 チャンドラーのような乾いた文体が ひどく 心地よい。 依頼人 望月の失踪から 始まる物語は 謎解きよりも、男たちの生き様に 力点が置かれ、いかにもハードボイルドで ある。探偵と警察と暴力団 そして タバコ …古き昭和の男たちが、矜持を捨てずに 生きている、そんな印象の作品だった。

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