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ISBN 10 : 4909291075
Content Description
生涯で2000人を超える被爆者を訪問し、1000人以上の「声」を聞きとり録音した、稀有な人物の仕事を網羅する全6巻シリーズの第1巻。
「この物語の主人公と、周辺の人々の本名をあかすことはできません。その理由は、この文章を最後まで読んでくだされば、お判りいただけると思います。いまから九年前収録され、ある場所に眠っている三巻の録音テープ。このテープのなりたちをめぐる事実を、自分の記憶が正確なうちに書きとめておくために。そしてもしできることなら、この文章を読んでくださるあなたにも、この録音テープをめぐるふしぎを、私といっしょに考えていただくために。」(『未来からの遺言』序文より)
被爆者の体験を記録する作業に取り組んでいた著者は、長崎で被爆した吉野啓二さんの話に深い感銘を受ける一方で、それとは矛盾するある思いを抱いた。吉野さんの語りを、自分はどのように受けとめたらよいのだろうか??。
被爆者という存在のありよう、原子爆弾と人間との関係の本質を問いかける『未来からの遺言』と、これをもとに創作された『シナリオ 被爆太郎伝説』との合本。全6巻シリーズの第1巻。
〈伊藤明彦の仕事 全6巻〉
1 *
未来からの遺言??ある被爆者体験の伝記
シナリオ 被爆太郎伝説
2
原子野の『ヨブ記』??かつて核戦争があった
3
夏のことば??ヒロシマ ナガサキ れくいえむ
4
歌集 幾萬の黒こげのひと歩みゆく
5
ヒロシマ ナガサキ 私たちは忘れない
6
カセットテープ版 被爆を語る
(*は既刊、2024年12月現在)
【著者紹介】
伊藤明彦 : 1936‐2009。元長崎放送記者。被爆者の「声」を聴き、伝えることに人生をかけた。1960年、早稲田大学第一文学部卒業、就職。68年、ラジオ番組『被爆を語る』を企画・提案、初代担当者。70年、退職。71年、東京で「被爆者の声を記録する会」を結成。早朝・深夜のパート労働に従事しながら、79年までの8年間で全国21都府県の被爆者およそ2000人を訪問、半数には断られ、約1000人の「声」を聞きとり録音。これらをもとに、音声作品『被爆を語る』(オープンリール版/カセットテープ版)を制作、全国の平和資料館・図書館等へ寄贈(13か所/944か所)。晩年はビデオカメラにより、ふたたび被爆者を取材。08年、吉川英治文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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