自分は「底辺の人間」です 京都アニメーション放火殺人事件

京都新聞取材班

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065403044
ISBN 10 : 4065403049
フォーマット
出版社
発行年月
2025年07月
日本
追加情報
:
確実に帯が付いた状態での出荷、また初版など版のご指定はお約束しておりません。

内容詳細

2019年7月に起きた京都アニメーション第1スタジオへの放火。
36人もの尊い命が奪われた悲惨極まりない事件はなぜ起きたのか。

被告の青葉は、公判で自身のことを「底辺の人間」と呼び、「底辺の論理」によって罪を犯したと話した。
事件を防ぐ手立てはなかったのか。そして、遺族が直面した喪失と苦しみを生まないためには何ができるのか。
これらの問いに答えるため、地元紙ならではのネットワークをいかして遺族に寄り添い、6年間取材を積み重ねた。
2024年度新聞協会賞を受賞した地元紙・京都新聞の連載「理由」をもとに書き下ろした一冊。

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読書メーターレビュー

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  • やすらぎ さん

    あの日から6年。平成以降最悪の大量殺人が起こってしまった。何が起こりなぜ発生し、その後どうなったのか、京都新聞取材班の記録書。被害者や遺族の苦しみが癒えることはない。青葉真司はどういう環境で育ち、なぜ歯止めが効かず罪を重ねたのか。彼は公判で語った。自分は底辺の人間であると。自作小説のアイデアを盗まれたと逆恨み、他責思考に陥った果ての悲劇。永遠の苦しみを耐えられなかったのか。確かに救われない世代はあったが、その行為は決して許されない。人生は誰もが思い通りにはいかない中で困難の影に希望を探しているというのに。

  • パトラッシュ さん

    夢も希望も失って周囲から完全に孤絶した人は、無関係な面々を巻き込んで拡大自殺としての大量殺人に走る。「底辺の人間」を自称する京アニ放火殺人犯の青葉真司は、そのパターンに恐ろしいほど合致する。イタズラ好きの死神が彼を選び、悪運不運を一身に集中させ事件を起こすよう誘導したようだ。無理もないと思えてしまう悲惨さだが、そこで生まれた狂った妄想の犠牲になった京アニ社員とその遺族には理不尽でしかない。生きるには弱すぎた男が究極の権力である殺人を犯して生きた実感を得る悪夢のような現実を前に、私たちは立ちすくむしかない。

  • nonpono さん

    京都アニメーション事件ノンフィクション。題名には引きよせられた。冒頭から「この男は何者なのか?」から幕が開く。2019年、青葉死刑囚の放火により36人が死亡、32人が重軽症を負う令和の未曾有な事件。青葉死刑囚は改めて調べると1978年生まれ。わたしの二つ下か。見てきた時代も不況も変わらないだろう。「底辺のコンビニ店員だった時、おとなしくさせるには、やり返して黙らせる」といった考え方は、結果的にあの業火にたどり着くのか。「人とのつながりが完全になくなったとき、犯罪行為に走る」。人って生きるってなんだろうか。

  • yutaka さん

    2019年7月18日に起きた京都アニメーション第1スタジオへの放火事件を追ったルポ。 事件から6年…。青葉被告にとって事件は、やり過ぎたとは思っていても、放火自体は京アニが自分のアイディアをパクったことや、闇の組織のナンバー2に対しての正当な報復だとの認識に変わりはないように感じられた。育成暦や疾病など斟酌すべき点もあるのかもしれないが、被告(死刑囚)が真に反省をする日がくるとは思えない。読み終わった感想は、虚しいって言葉が一番近いでしょうか。

  • 読特 さん

    「作品のアイデアが盗まれた」と、妄想膨らむ男が向かった先は京都のアニメスタジオ。施錠無しの入口から侵入し、螺旋階段の手前。バケツに溜めたガソリンを撒き、火を点ける。煙は5秒で3階に到達。屋上の扉に後一歩。20人が折り重なって息絶える。夢を抱き抱かせる、多くのアニメーターたちの命が奪われた。何が突き付けられたのか?…加害者の底辺な半生、遺族の受け止め方、実名か匿名か、メディアの取材のあり方、死刑制度の是非など事件は多面的に検証される。それで答えが出るものではない。考え続けることがせめてもの弔いになればよい。

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