三国志演義 岩波新書

井波律子著

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004303480
ISBN 10 : 4004303486
フォーマット
出版社
発行年月
1994年08月
日本
追加情報
:
18cm,227p

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三国志の時代から三国志演義が成立するまで...

投稿日:2021/06/25 (金)

三国志の時代から三国志演義が成立するまでには長い期間があり、いくつかもとになる書物があるという。また、史実と演義という小説との違いが整理され、スッキリした。

海尾水 さん | 神奈川県 | 不明

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読書メーターレビュー

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  • 警蓮社峻譽身阿 さん

    史実を記した正史『三国志』と、民衆の間に語り話として流布した『三国志平話』と対比しながら、小説『三国志演義』は一体何がどう素晴らしいのかを論じる。貂蝉の存在や諸葛亮の呪術的エピソードが演義の創作であることは知っていたが、関羽や周瑜や曹操の細かいエピソードにも創作や他者のエピソードが参考にされたりしているとは。それらは関羽、張飛、劉備、曹操、諸葛亮等主要人物のキャラクター演出に緻密な影響を与えており、物語としての面白味を膨らませている。蜀を善、魏を悪とする著者や成立の時代背景も面白さの大きな要素だが、やはり

  • takka@乱読 さん

    陳寿『三国志』から『三国志平話』、そして『三国志演義』の成立の過程を比較しながらまとめられている。民衆に受けるように過剰に描かれている張飛を主体とする『平話』と、史実と虚構をうまく織り交ぜた関羽・諸葛亮をメインとした『演義』を比較して『演義』の文学性にも触れている。劉備・曹操・孫権だけでなく、軍師・魔術師・女性にも焦点を当てている良質な入門書だった。

  • 出世八五郎 さん

    昔読んだ記憶がある。検索しても三国志岩波新書はこれしかないので登録する。感想:横山光輝三国志を読んだ後に本書を読み、酷く落胆し三国志への興味を失った。理由は歴史が物語であり虚構だったから。孔明は優秀な内政の人間であり、趙雲も劉備の親衛隊であるとか、そういうのが多かったから。

  • みじんこ さん

    演義ではどのような人物造形がなされて効果をあげているのか、主要人物のほか「異彩を放つ傍役たち」も取り上げられている。正史と演義の間にある語り物の要素を受けた平話、張飛のほか龐統の魔術師的描き方の方も印象に残った。魔術師という点では演義では孔明の他にも確かに印象に残る人物たちが複数いたなと思わされた。劉備が三蔵法師等と同様に「虚なる中心」であるとする考え方は面白かった。演義も含めた中国の古典長篇小説では後半が前半をなぞったシミュレーションになる構造が好まれるとの話、趙雲の再来とされた文鴦を思い出した。

  • ちあき さん

    『三国志演義』という作品の成立史を追いながらその魅力について語った一冊。吉川英治や横山光輝の三国志を読破していない、『レッド・クリフ』やテレビゲームも体験していない…そんなぼくでも興味深く読める本だった。史書に異伝や民間伝承がとりこまれ物語に整序されていくプロセス、そこにはたらく作家の想像力、読み手の意識…これ自体がじゅうぶんおもしろい。むろん三国志の世界をよく知っている人のほうが楽しめる本だし、世界史の教科書程度はおさえておく必要があるけれども。

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人物・団体紹介

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井波律子著

1944‐2020年。富山県生まれ。京都大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター名誉教授。2007年『トリックスター群像―中国古典小説の世界』で第10回桑原武夫学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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