ブルマーはなぜ消えたのか セクハラと心の傷の文化を問う

中嶋聡

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784861101038
ISBN 10 : 4861101034
フォーマット
出版社
発行年月
2007年03月
日本
追加情報
:
19cm,201p

内容詳細

「人の嫌がることはしない」という考えは、すっかり世に広まり、人々を縛りつけている。本書は、過剰なセクハラ規制・禁煙運動に負けず、ささやかな愉しみを享受するために、現役精神科医が贈る知的“闘争”参考書。

【著者紹介】
中嶋聡 : 1955年、京都府生まれ。1980年、東京大学医学部医学科卒業。1996年、沖縄県那覇市にて「なかまクリニック」を開業。精神科医。医学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ばりぼー さん

    「男性は、私が誤解していなければ、一日の半分を女性のこと・性的なことを考えてすごす生き物である」って、それは決めつけすぎです(笑)。ただ、人権とジェンダーという二つの価値観の台頭が、弱者はたんに善悪という倫理的判断における優位者であるだけでなく、その判断の審判も兼ねるような状況、「被害者帝国主義」とでも呼ぶべき社会を生み出しているという主張には納得。昔は「時間ですよ」や「野球拳」に心を躍らせていましたが、セクハラに対して過剰反応し、規制がかかり過ぎる今の状況は「健全」とは言えないのかも知れません。

  • kenitirokikuti さん

    図書館にて。本書は単なる自己セラピーであった(心情的な自慰行為といってもいい)。ブルマやレオタードみたいなぴっちり感とスポ根精神はストイックで清純で素敵である。それらは「ブルセラ」趣味みたいな卑しさと一緒であるはずがないし、してはいけない。でも、ハーフパンツは認められない。認めたくない。喪失感がひどい。……といった感じ。ブルマの歴史については『ブルマーの社会史』の引用。既読なら読む必要がない。後書きには、八木秀次や中川八洋の本を読んで、こういう語り口でもいいかと思ったてなことを。

  • 抹茶ケーキ さん

    自分は被害者だと言い張れば何でも言い分が通るという「被害者帝国主義」が成立していてそれが弊害を生んでいるという問題意識には共感する。けど「傷ついた」という申し立ての全てに被害者帝国主義というレッテルを貼るのはどうだろう。当然その申し立ての中にも認められるべきものと認められるべきでないものがあると思うので、その線引きを議論した方がいいのでは。あと法化に伴い「辺縁」がなくなっていると言っているけど、単に移行しただけだと思う。中心が必ず辺縁を必要とする以上、辺縁が社会から消えることはこれからも決してないと思う。

  • Seele さん

    性風俗にまつわる文章を期待すると肩透かしをくらう。精神科医である著者が感じる現代社会の「性」や「人権」、「差別」観への小文集。インフォームド・コンセントの項目で、著者が治療者の立場から自己決定の問題点を挙げて「説明しない理由」を述べるくだりが興味深かった。

  • さいもん さん

    論証が不十分。医者が片手間に書いてしまったからしかたないが、もっと頑張って欲しかった。

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中嶋聡

1955(昭和30)年生まれ。東京大学医学部医学科卒業。医学博士。精神科医。96年、沖縄県に「なかまクリニック」を開業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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