男性権力の神話 “男性差別”の可視化と撤廃のための学問

ワレン・ファレル

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784861824739
ISBN 10 : 4861824737
フォーマット
出版社
発行年月
2014年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
413p;21

内容詳細

アメリカを代表する“男性学”研究者が、男性も社会の中で差別されているという事実を、様々な具体例やデータによって提示した“男性研究”の基本書。世界的なベストセラーとなり、『ワシントン・ポスト』紙において、「新鮮な観点から実社会を見ることを私たちに強いる」と評された。

目次 : 第1部 男性権力の神話(男性の権力というのは本当に神話か?―第一の視点/ 第2章 ステージ1からステージ2へ―いかに成功した男性は女性を養うのか(しかし、彼ら自身を養うことは忘れられていた)/ “権力”“家父長制”“支配”“性差別”は、実際は男性の使い捨てを表す言葉ではないのだろうか?)/ 第2部 使い捨ての性のガラスの地下室(死の専門職―「私の体は私に選択権が無い」/ 戦争の英雄、それとも戦争の奴隷?―軍人という名の売春婦/ なぜ女性は長生きするのか? ほか)/ 第3部 夫の代わりとしての政府(どのようにシステムが女性を保護するのだろうか、それとも…私たちが住んでいる世界は二つの違った法律が存在するのだろうか/ 女性は多過ぎるほど殺し、司法は彼女らを釈放する―一二の“女性だけに働く”バイアス/ レイプの政治学 ほか)/ 第4部 私たちはこれからどこへ向かうのか(結論)

【著者紹介】
ワレン・ファレル : 1942年、アメリカ、ニューヨーク生まれ。ニュージャージー州のモンテクレア州立大学卒業(社会科学)。カリフォルニア大学で修士号(政治学)、ニューヨーク大学で政治学博士号を取得。その後、カリフォルニア大学サンディエゴ校、ブルックリン大学、ジョージタウン大学、ラトガース大学で心理学、社会学、政治学、ジェンダー学についての教鞭をとる。1970年代から、National Organization for Women(NOW、全米女性機構)の役員に三度選出される

久米泰介 : 1986年、愛知県生まれ。関西大学社会学部卒業後、ウィスコンシン大学スタウト校で家族学のMS(修士)を取得。専門は社会心理学とジェンダー(男性における)、父親の育児(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • やつき さん

    日本の女性フェミニストも「食べ放題の女性料金は差別だ!」とか「映画のレディースデーは差別だ!」とか「女性のみのグループ全員にデザートサービスは差別だ!」とか言わないって、ずいぶん昔に指摘している人がいた。 誰しも、自分が得してることって無自覚だったりする。性差をふまえた上で、平等を目指したいもの。だけどセクシャリティって生物学的な性だけで決められないし。「男女平等」って難しいねえ。

  • お魚くわえたザサエさん さん

    フェミニストたちの自分勝手な矛盾を厳しく指摘している。保守派が唱える伝統的な性別役割分業とも、革新が主張する女性解放とも異なる第三極として著者のような主張が表面化することにより、「男らしさ」と「男女平等」のダブスタに苦しむ人々が、自分たちの考えを堂々と言えるようにならねばと思う。「男性差別」と言うと「男らしくない」と世間では言われるが、男性は自分たちが差別されていることを主張してはならないという、ジェンダー意識による勝手な思い込みを捨て、男女双方がタブー無く「おかしい」と言える社会作りが必要である。

  • さんた さん

    原著が出版されたのは1994年らしい。ベストセラーだったらしいのになぜ今まで訳されなかったのか。また、いくつかの章は訳さず削除したとのことだが、その理由が書かれていないことが気になった。

  • がっちゃん さん

    この本は「男女平等」(「女男平等」)について考える為の本である。見過ごされてきた(無視されてきた?)データから男性差別について考える。ガラスの天井とガラスの地下室。「男の子でしょ?」という理由だけでその身は雁字搦め。差別と過保護の違い。時代はかわっていく。「戦闘への参加の権利は訴えたが、義務は訴えなかった」

  • hikarunoir さん

    再読。こんな世に生きたくない!と逃げたくなる。だが避難は女に特権化され男は路上生活へ追われるのみ。だから自殺は依然男ばかり。

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